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エルフの依頼.3

見切り発車ですが、いつもありがとう。

「わわわわわわわわ!」

「サーナちゃん、口閉じてないと舌噛むよ!」

私達は、疾風怒濤のごとく駆けていた。サーナちゃんをお姫様抱っこして駆ける駆ける。

今回は、急いだ方がいいと思ったので、サーナちゃんをお姫様抱っこだ。あんずは、アイテム袋の中です。

遠くに連なる山々の景色が素敵なんだけど、のんびり見ていられないのが悲しい。ゆっくり歩いて散歩したい。


「わわっ!なんだ今の風は……!?」

「スカート捲れちゃう!」

旅人たちには、突風に思えたかもしれないね。飛脚の靴と長距離ランナーのスキルで疲れない。あ、手紙の配達とかこれで、生かせるかもしれないな。

なんて、のんきなことを考えていると、羊みたいな魔物が立ち塞がり蹴散らす。なんか、当たり屋みたい。魔物を蹴散らし、素材をアイテム袋で吸い込む。そんなこと出来るなんて。これ、チートだよね。

スカートだから、ちらちらして嫌なんどけど。のんびり散歩したいな。


「ひゃあああああああん!」

サーナちゃんのレアな悲鳴は、私だけの特権……なんちて。あの花畑とか良さげだな。なんて、そうこうしてる内に見えてきた。

遠くに馬車が止まっているね。それで、怪しそうな人達が囲ってるよ。

近づくに連れて、人質に取られているみたいだよ。そこが、狙い目かな?

「あんず、サーナちゃん、行くよ」

「はいいいいいい!」

「にゃん」

あんず、アイテム袋からチラリと顔を覗かせてる。


「な、なんだ、なんだ!?」

「イノシシが突進して来るだと!?」

なんか、失礼なことを言っているよ。人質をとっている人に体当たり。どーん!

「あんぎゃあああああ!」

面白いようにごろごろ転がって行くよ。ブレーキで立ち止まる。ちゃんとスカートを押さえてと。捲れそうで捲れないので、配送の人も盗賊の人もガン見してるし。男って奴は。

「あんず!」

「ふにゃあああ!」

アイテム袋から飛び出したおんずが、人質にとっている盗賊に飛びかかる。その間にサーナちゃんを下ろして私も踏み込む。

「な、なんだ、この猪女は!?」

誰が、猪なの!訳も分からず、盗賊が振り下ろす剣を、横から蹴って叩き折るので、目を丸くしている。蹴りはまだ、終わらないよ。一段目の蹴りを軸にして、回し蹴り!

「くほおおおお!」

「葉のジェラシー!」

サーナちゃんが、ブエラの杖を構えて、伸びた雑草が盗賊たちを突き刺す。

「いてててててて!」

「や、止めてくれー!」

うんうん。活躍しているよ。やれば出来る子だね。

人質たちの前に来た私達は、身構える。まだ、5、6人いるね。

変な服装だよね。団子の模様の柄なんて。

「なんだ、貴様たちは!?」

「ま、まさか、ここで悪いことしてる俺たちにハートを貫かれて、アタックしに来たのか!?」

「俺たちは、女より和菓子が命だ!」

「ばか!」

「あ、いっけね!」

なに話してるのこの人達?


「……あんなこと言ってるよ、マキちゃん」

「うん。都合が良すぎる解釈だよね」

なんだか、このゲームに出てくる人って変な人しかいないのかな?

人間との実践は初めてだけど、ロッカーさんの動きに比べれば大したことない。

盗賊の放つクロスボウを手甲で弾いてサーナちゃんを庇う。

その間にサーナちゃんの落ち葉の舞い!何枚かの葉っぱが風に舞い相手の視界を奪うサポート系の魔法だね。あんずには近づいた盗賊の威嚇と撃退を頼み、私は踏み込んでボディーを打ち抜く。

「かはっ!」

背後から来た魔物を肘で顔面を打つ!なんか、殺陣をしてる気分。でも、その剣も弓も本物で、矢がかすめる。頬から血が流れる。えと、これって本物!?さわってみると指に赤い血。でもまあ……女の子の顔を傷つけるなんてサイテー。

「きゃあ!」

「あへへ、捕まえた!」

あの盗賊目がエロいんだけど、変態め。しかしその盗賊は、サーナちゃんを人質にしたようだけど、あんずにひっかかれている。そこへ、踏み込んで正拳突き!

「ぽごあ!」

変な悲鳴。崩れ落ちら盗賊。これで終わりかな。でも、これが実践か。無関心のスキルが消えているけれど、格闘技の大会で、流血はよくあるから臆することはないかな。気持ちを震い立たせればね。でも、もっと注意しないと。サーナちゃんもいるし。


「ひゅ~、あんたやるじゃないか。さては、ただの小結……おっと、小娘じゃあないな?」

こむすび?なにを言ってるのこの人。今までと違う盗賊は、今までずっと見ていて動かなかった人だ。いや、エルフ?耳が尖ってるし。

盗賊なのに姿をさらしていいのこの人?

私はゆっくりと立ち上がるとそいつを見る。歩きからして、今までの素人とは違う動きだね。


トパーズ=ステファンベック

種族 エルフ

年齢???

職業 アーチャー いや、盗賊崩れ?

Lv.15

HP880

SP1200


観察眼のスキル発動したけど、今の私よりレベル高いし。でも、やるしかないよね。男は度胸。女も度胸!



「あなた、なにもの?」

「それは、こちらが聞きたいところだけどな。俺の名前はトパーズ=ステファンベック」

「私は、マキよ。ペップ」

「ベップじゃない、ステファンベックだ」

いや、どうでもいいよ。悪人が悪いことしてるのにフルネーム名乗るなんて、以外と正直者?



つづく


トパーズは、和菓子を迷いこんだ旅人に分けてもらって、森から出て来たんだよ。和菓子を食べたく

トパーズは、和菓子を迷いこんだ旅人に分けてもらって、森から出て来たんだよ。和菓子を食べたくて。

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