004-23
「って言うか、この隊長さんには、話が通じるんじゃなかったのかよぉ」
「ワタシは、聞く耳があるはず、って言ったし、あったじゃないの。話も通じてい
るでしょ、お互いに相容れない思惑があるだけで」
「それを話が通じるとは言わないってのっ」
「と言うよりその鬼ババ、ワタシを、ホブゴブどもの慰み者にする命令を下したの
よっ、もう穏便とか人としてとか、ド~でもよくなぁい?」
「オイオイ、相手と同じレヴェルに堕ちることを許さなかったのは、dooだった
ろが?」
「何それ~? 同じレヴェルに堕ちてまで、キッチリ相手をする派なのは、魁だっ
たじゃないのよ」
dooのきり返しに,、当然応酬したくなる魁ではあるものの、泥仕合になるのは
必至。
これもdooを頼った大きな代償と、魁は出血大サーヴィス、なけなしの理性で
堪えて舌鋒を収める。
「ったく。dooなら、スグにどうにでもできちまうから言ってるんだ。最初から
荒らしきっちまうと、オレの経験上ロクなことにならないんだって」
「それは、相手が鬼なんかじゃないケースでしょっ」
「鬼でも鬼人なら、鬼畜生なヤカラどもから培われちまったオレの経験則も、通じ
るトコはあるって必ず」
「目下、第三種接近遭遇した上で遭遇戦へと発展している状況なのに、まだアンリ
アルなこの世界のリアリティーを、リアルにカンジられないわけっ?」
「‥‥そうなのかもだけどさ、ここは人素族にもナメちゃマズい奴らがいるってこ
とを、リアルに知らしめるべきだって」
「それには、異論なんてワタシもないわよ」
「イマイチわからない内に気絶させたら、それこそそのリアルを、リアリティーの
ない悪い夢だと片づけられちまうだろが」
「ウゥ~ン‥‥」
魁の勧説に、らしくもなく本当にコンフリクトを覚えたのか、挙動停止まで起こ
すdooだった。
「あとあと、キズつけられたプライドだけで、無闇にしつこく追い廻されることに
なるのがオチだって」
「それならそれでいいじゃないの。悪い夢だと片づけられなくなるくらい、何度で
も、わけもわからない内に倒し続けてあげるだけ~」
「それがウザ苦しいんだってのイチイチ。ついつい気をぬいてたところで来られた
ら、うっかり、とり返しのつかない傷を負わせちまうかもしれないだろが」
「そんなことにはならないもん。なったらなったで、ワタシが元気で矍鑠としたリ
ヴィングデッドにしてあげちゃうし」
「あのなぁ‥‥」
「だって、その鬼ババからして、頭ごなしに外集団敵意を躾けられたドーベルマン
も同然じゃないの。モォ如実なくらい、三つ子の魂百まで、雀百まで踊り忘れず、
ってカンジがひっしひし~」




