表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
デア・エクス・マギア
87/109

004-19

「冗談だろ。どうすんだよ、活路を開かなくちゃならない時に斬れもしなかったら

っ? ‥‥生殺与奪の権は、いろんな意味でオレが握らさられちまってるわけだっ

てのか」


「ま、チートの代償としては妥当なんじゃない?」


「そんな縛りが一切ないのがチートなんだけどなっ。それもなんか、オレ自身です

ら判断しきれない、超ビミョ~なトコがかなりヤバげだし‥‥」


「ガンバってね~。知らないけど、信じているからぁ」


 のほほんとしたdooの口ぶりに、目の前が一瞬グラついてしまう魁だった。


「ホント、信じられねぇっての‥‥て言うか、段取りが狂ったんじゃないか?」


「ンン~? どしてぇ」


「これまで程度の時間じゃ、さすがに山奥の雪が溶けて、被害が出ることはないだ

ろ。あの鬼人の隊長に、何て言って取り入るんだよ?」


 魁は思い出したように向きなおる。

 もう、スグそこまで来てしまっているホブゴブリンたちを立て越して、オーガの

肩首に乗る鬼人へと、とちめきながら目を澄ます。


「任せておいてちょうだいな。一度言ってみたいワックワクなワード、プランB(・・・・)

てヤツゥ?」


「‥‥イチイチ信じる難度を上げるなってのっ。とにかく、その戯れた口調はやめ

とくのが得策だぞ。女性同士じゃ、上手くいくことも、まずいかなくなっちまう」


 魁の目は見惑いつつも、鬼人が女性であろうと臆断、しかも老女。


 もう二〇メートルをきるほどに、接近されているその距離になるまで、魁がその

隊長から、それ以外の基本属性を気色取れなかったのは、隊長である(・・・・・)という認知バ

イアスが、強烈にかかってはいたものの、第一に姿勢の良さ。

 大岩の上での、しゃっきりとした立ち姿もそうであったが、現在も、ウマに騎乗

しているのと変わらない、堂堂たる背スジの伸び具合。


 さらには、オーガとホブゴブリンたちは装着していない、両肩に立て垂らした(おお)

(そで)が、老鬼女隊長の肩幅ばかりか、全体的な線の細さまでをも見紛らわせていただ

けとも、魁は(さと)らされてくる。


 老鬼女隊長が、前立(まえだて)のない兜を被っているかに見えたのも、白髪(しらが)が多めに()じっ

た長い髪を後ろで緩るかに束ねていたからで、髪が左右へと膨らんだアウトライン

にすぎなかった。

 二本のツノで固定される造りの額当(ひたいあ)ても、付いている鉄板から、くすんだ色であ

ることが、影響していたのだとも合点がいく。


 そして、全く嫉妬に燃えていない般若(はんにゃ)、といった顔立ち自体の上品っぽさが、遠

目には、若武者の印象を懐かせる奇効(きこう)(げん)じていたことも、魁は認識せざるを得な

かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ