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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
デア・エクス・マギア
86/110

004-18

 ちんまりした盆地、と言うよりも、筋立った岩肌が、急な角度で落ち込んだ直径

五〇〇メートル足らずのクレーター内部、を思わせる小深い地形。


 その岩壁が円く囲う一部が欠けて、東の海が(のぞ)ける狭隘な開口部はあるものの、

そこから歪な半月形に広がる入り江があり、石積みでできた桟橋らしき構造物も一

本突き出していた。


 桟橋を起点に、道が町の中を迷路みたいにのたくってもいるが、半壊したバラッ

クばかりが、互いに喰らい合う感じに(ひし)めき建っているので、全戸(ぜんこ)に通じていると

は思えない。


 ──dooが説き及んだ小隊の姿も、五〇メートルほど左手に下った所で集結し

ていて、そこに突き出た大岩の上から一人、我猛(われたけ)しと顎を上げ、魁たちを注視して

いるのが、鬼人の隊長だということも判然となる。


 その横には、大岩を一まわり小さくしたサイズ感のオーガも仁王立っており、縦

横ともホブゴブリンたちの倍はあることが、明潔(めいけつ)なまでに目測できた。


 それらを気疎げに瞠目(どうもく)している内に魁は、隊長が、オーガの首へ跳び乗るように

(またが)る様まで目撃する‥‥。

 乗り物にするとはそういうことかと、渙然氷釈したばかりか変に想像が膨らんで

しまい、オーガの肩車でこちらへと向かい始めた隊長に先んじようと、ホブゴブリ

ン五匹も、かまえた槍の穂先で魁たちを捉まえつつ寄せかけていることには、気を

配れない魁だった。


「アラァ。見てよ魁、ワタシたちが来た岬が消えて海が広がってるぅ。今、チョッ

ト鬼たちへ意識が向いた瞬間に、元に戻っちゃったみたぁい」


 dooの呼びかけで、ようやく自分たちを囲い込もうと、(にじ)り寄っている小隊の

意図にも気づく魁ではあるが、ふり返り、(おの)が目で、dooの知らせが事実なのか

を確認せずにはいられない。


「マジでかっ‥‥これって、ガチでどこにも誰にも何の支障もなく、元どおりに戻

ったってことなのかな? それならバンバンザイなんだけど」


「そうなんじゃないの~? 魁がどう願って斬ったのか知らないけど、心底から魁

がそう望んでいたのなら、当然でしかないわよ」


「当然とか言われても、オレがどう望んで斬ったかなんて、オレ自身わかるもんか

ってのっ。それも、心底からだなんて‥‥」


「だから、別にそんなにこまかく気にすることなんかないんじゃないのぉ? 結果

だけでなく、斬れるかどうかから、斬る者の心根(こころね)次第ってことなんでしょうし」


「‥‥オレに害意があったら被害を出すし、そもそも信じてなけりゃ、思いどおり

になんて斬れないってこと?」


「かも~」

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