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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
デア・エクス・マギア
78/110

004-10

 正論返しのつもりで言った魁だが、dooはdooで小耳も貸そうとはしない。


「そもそも~、魁が何のためにチート使いになりたいのかっていう、大前提が問題

になってくるでしょ?」


「大前提が問題って何だよ?」


「論なく、カッコよさげ~だからとか、異世界モノのお約束だからとか、稚拙極ま

りない発想じゃないでしょうねぇ、もしや?」


「‥‥大前提として君臨なんて発想はないねっ、オレは安心して暮らしたいだけ。

スグに強くはなれないし、鍛えたってここじゃ高が知れてるしっ」


「チートが使えることで、安心感を手に入れたいと言う発想なわけぇ?」


「そうさブッチャケ。素のオレじゃ、ヤバいこと全部doo頼みにして見てるしか

ない、そんなのは死ぬよりキツいっての。それだけだってマジガチで」


「まぁ悪くないカンジね。しょうがないわぁ、魁だもん。思いは明王斬りにも伝わ

ったでしょ、ではではチート剣士になれるか否か、いざお試しあ~れ」


 dooはまたも一歩動いて立ち位置を元に戻すと、両手を海へ突き伸ばしたひろ

めかせで魁を促す。


「ったく。その、オレの癪にギリ障る小ナマイキさも段取りの内なのかよ? イチ

イチ(そび)くような真似しなくたって、信じるとしたらdoo以外にいやしないっての

にさ」


「アラそうだったのぉ? 生粋(きっすい)小粋(こいき)とでも言いなおしてくれたら、信じてあげち

ゃってもいいんだけど~」  


「‥‥もういい。空振ったらdooが詰りだす前にグレ果てて、大笑いなんかして

られなくするだけだっ」


 半ば自棄(やけ)クソで度胸を据えた魁は、dooがひらひら差し招く手な先へ、歩武(ほぶ)

堂と行き至る。


 そして明王斬りの長柄をバットを握るようにして立てかまえ、一度、大上段に振

りかぶっての袈裟(けさ)斬りに出る身ぶりを見せた魁だが、違和感から小首を傾げて、(しゅん)

(そく)の小思案に‥‥。

 

 そののち、海へ向けた渾身のダウンスイングよるぎ伏せを決行――。


 まさに一転瞬いってんしゅんのこと。

 明王斬りの切っ先を、低く草生(くさむ)す地面から露出する岩に、打ち付けないようにと

意識を注いでいた魁なので、認識するまでに寸秒かかってしまったものの、もはや

目の前に広闊(こうかつ)とした海はない。


 うって変わって、大きな岩ばかりが立てむらめかし、ゴツゴツと積み上がってでき

磯端(いそばた)が迫りつめていた。


 そよと吹きぬけた風からも、今までとは違う、潮の香り以外のニオイが強く嗅ぎ

取れて、魁は身を(すく)ませながら、ギグギクとdooを見返る‥‥。


「ネッ、できたでしょ。これでワタシを一抹の疑いもなく、全面的に妄信したくな

っちゃったかしら~?」

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