004-03
「アラァ、やっぱり必死こいていたのね? まあ、全然ヘッチャラなフリを、ワタ
シに気づかれないよう、必死にしていたことはお見通しだったけど~」
「‥‥チッ。性格悪くなったんじゃないか? いや、改悪の上に増悪しちまってる
よなっ。気づいた時に言わなかったんなら、最後まで言うなっての」
「舌打ち厳禁っ。何度も言わせない~」
「‥‥ったく。そうスグになおせるかってのっ」
「全部まとめて、もうワタシに変な意地を張らないでってこと。効果的に言わなく
ちゃ、魁はなおそうとしてくれないでしょ」
「って言うか、オレにはマジ逃げのガチ走りも同然だったのに、dooが息すら弾
ませてないって何なんだよ? それも魔述ってチートでか?」
「‥‥まぁそんなカンジィ? ヤダァ、ワタシも必死だったみた~い。次からは気
をつけなくちゃっ」
「おい、今一体何をごまかしたんだよ? dooもなおそうとしないからバレバレ
だってのっ」
「一体何がバレバレちゃったのかしらぁ? それより海の渡り方でしょ、イズドー
ズ大陸までの、距離の縮め方とも言えちゃうんだけど~」
dooがごまかしたことはアタリでも、何をごまかしたかまでは、魁に思い当た
る節などありはしない。
喰い下がってみたところで、dooが自ら脱線させた話を、喰いつき易く戻して
まで言い紛らわそうとしていることを、明かしてくれるはずもなかった。
魁としても、そこまで意地を張って、逆に性格が悪いと指弾し返されることにな
れば、どうにも狭く思えてならない肩身が、さらに狭まる気がしてしまう。
そんな本心までもを、dooに見透かされては敵わないので、魁も、当然知りた
いイズドーズ大陸への移動法とやらに、心を塞き余らせ気味に喰いかかっておく。
「よもや海の上を歩くわけじゃないだろ? もしかして、二人で空を飛んじまうこ
とまでチートれるってのか? 鬼ズルすぎだろっ、許しちゃおけない、たたっ斬り
レヴェルだからなそれ」
「そんな手があったなんて、思いも寄らなかったけどぉ。翼がないのに飛んじゃう
となると、この世界の理的に、かなり手こずっちゃいそう」
「そうなのか? 翼のあるなし程度で?」
「でもそこまで言われちゃったら、ガンバってみるしかないかしらぁ? 人族をや
めることになっちゃうかも~」
「んん? ‥‥あのなぁ、勿体つけずに言ってくれよ、いい加減」
「飛べないの人族は、この世界では。魔述を使うまでもなく、魁がその気にさえな
ってくれたら、飛ぶ必要もないし~」




