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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
デア・エクス・マギア
69/109

004-01

 ロンイェールビが人族にとって北限の地にあることは、町はずれまで来れば、魁

にも一目瞭然となる。


 強大な爪で底深く掻き(えぐ)られまくったとしか思えない、柱状節理の断崖絶壁が隔

てる先には、荒海が青黒く広がっており、晴れあがった蒼空も、黒灰色へのグラデ

ーションで天霧(あまぎ)っていく鬼哭啾啾なほど不気味な眺めとなり果てて、魁を(こば)(はば)

でいた。


 この崖岸(がいがん)からは、魔族の移動手段を利用して、魔王ケフェウスが統治する群島海

域へ飛ぶか? 凄まじい潮差(ちょうさ)で海面が絶壁の大半を沈めてしまう満潮を待って、船

で鬼族の勢力圏の一つであるイズドーズ大陸へ向かうか?

 好まざるとに関わらず、究極かつ決死の選択を突きつけられてしまう──。


 飛行能力がなく力(おと)りもする人族が、ここまで到達してはみたものの、さらなる

北上に挑むべきか長長と足踏みをする内に、町となってしまったという経緯は、魁

もすんなり理解ができた。


  さらには、人族の町ができたことで、人族の細工利(さいくき)きな製造品と手業(てわざ)を求めて、

魔族が飛来し、鬼族まで来航するようになったという、現状と前後している感が否

めない通商関係の始まりも、魁の魔族と鬼族に対する空恐ろしさを、和らげる一助(いちじょ)

になってくれる。


「つまりね、このロンイェールビは、魔族と鬼族をお得意様にしている問屋町って

カンジなのよ」


「フ~ン。なるほどな‥‥」


「一番近い人族の一国であるポロスにとっては、商略上の要害(ようがい)だから、場当たり的

な発展だろうと、岬になっている岩栓(がんせん)の上に町が築き立てられたのが幸いして、か

なり守り易いわけ」


「確かに。満潮時にはこの北岸を、それ以外は岬の狭い付け根部分を警戒してれば

いいんだもんな」


「そ。それで町中に、鎧った連中がのっとりとブラついていたわけ」


「‥‥辺境地帯の経済特区ねぇ、ヴァージSEZってのは、こっちの言い方じゃな

く、そのまんまを、dooが英語風に言っただけだったんじゃないかよ」


「だって、魔述でそう言い換えられるんだもん。文句は、言ってみて通じなかった

らにしてよぉ」


「文句じゃなくツッコみだっての。それに、こっちの人と‥‥って言うか、そんな

話じゃなかったろが」


「こっちの人と話す勇気なんか、当分は出そうもない~、ってゲロしかけちゃった

んでしょ? と、ワタシもツッコみのお返しをしておくの」


「はん。そんなお返しは、受け取り拒否だってぇのっ」


「そんな言い返しまでされちゃったらぁ、重畳と受け取ってもらえたも同じなの。

ワタシとしても欣快(きんかい)の至り~」

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