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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
ヴィヴィディ・ボディー・doo
60/64

003-14

「けどそれによればぁ、どうやら蜷源の家筋(いえすじ)には、鬼魅を怖じ惑わすほどの豪傑が

生まれつくみたいで。それが嫡流関係なく、代代家督(だいだいかとく)を継いできたそうだしぃ」


 魁の脳裏には一瞬、桃太郎もしくは金太郎をJK化させたような、よく言えばフ

レンドリーで、悪く言えばガサツな女子の顔がよぎった。

 けれども、それが誰かを認識できた途端に、そんな女子を、どうして知っている

のかなど、もっと重要そうな記憶が、どんどん意識の底へ沈んでいってしまう。


「ン~‥‥よくわからないけど、その方がいいや。とにかくオレにも関係なく、や

っぱお伽話だな」


「モォ~、説明し甲斐も何も、あったもんじゃないんだからぁ」


「けどまぁ、とりあえずこの模造刀って言うか、木刀ならぬ鉄刀とでも呼ぶべきア

イテムは借りとくって、ありがたく」


「アラァ、いきなり妙に素直なの~」


「加えてdooには、ここで約束もしといてもらう」


「何ぃ? 別にどこでだっていつだって、全然かまわないんだけど~」


「オレが逃げろと言ったら、絶対に全力ダッシュで逃げるようにっ。逃げきれそう

じゃなくてもだ、オレより先にやられなけりゃ、それでいいから」


「ンン~? それって意味があるのぉ?」


「オレが先にくたばっちまえば、dooが悲惨な目に遭うのを見なくて済むし、一

応は、自分以外の者を守るために闘ったことになるだろ?」


「‥‥なって、どうなるわけぇ?」


「いつかあの世で出交(でくわ)わせたら、少なくとも、祖父ちゃんだけは()めてくれるだろ

うし」


 dooは不服そうな面持(おもも)ちを、小首を左右に傾げながら莞然(かんぜん)とした嬉し顔へと変

えていく。


「ン~‥‥まぁいいわ。一応ワタシを一人の女子と認めて、ワタシのために命を懸

けて、闘ってくれちゃうってことだからぁ」


「ったく。ホント自分に都合好く解釈しやがって、わかってんのかマジガチにっ」


「絶対に全力ダッシュねっ、約束はしておいてあげるぅ」


「是でも理でも非も嘘本もなく、否が応にも問答無用で絶対だからなっ」


「ハイハイ、絶対ね~」


「異世界転移をナメんなよ。視界のどこにもメニューアイコンすらない、ここは、

やり込んだゲームであげたポイントやレヴェルがそのまま通用しちまうような、所

謂チートパワーを発揮できる都合の好い異世界じゃないんだ」


「だからぁ?」


「オーガはオーガだし、獣人も獣人で、オレたち素の人間が(かなう)う道理なんか、あり

ゃしないぞマジガチで」


 魁が足の運びだけでなく、肩が落ちかけている姿勢から重重しくなるのに対し、

dooは足どり軽いスキップ気味の歩みぶり。

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