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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
ヴィヴィディ・ボディー・doo
53/54

003-07

 そんな魁なので、何度思い浮かべたかしれやしない──鼻血塗(はなぢまみ)れな自分が独り佇

む足元に、不逞(ふてい)のヤカラどもが転がる殺伐としたイメージ──それが、またチラと

脳裏で喚想(かんそう)されて、ゾッとしてしまう魁でもあった。


 そんな足どり重い魁と並び歩くために、dooはピョンと一戻り。


「なぁに~、冷静でも用心深さでもなく、臆病風に吹かれていただけなのぉ?」


「フン。強がりより、臆病の方がアドヴァンテージがあるんだよっ。て言うかdo

o、まさか専門分野だったことまで、どうでもいいと忘れちまってるのか?」


「‥‥そうかも~? けど別に、魁を臆病だと言ったわけじゃないわよ。魁が臆病

を、方便(ほうべん)にしていることはわかるもん」


「‥‥そ。ま、ならいいって」


「本当の臆病者は、ビビる理由を分析しきれなくて、行動へ踏み出せない人のこと

を言うの」


「‥‥あぁ、だな」


「成功者の多くが臆病タイプと言われるのも、何かと入念で慎重なだけで、分析結

果を踏まえて行動するから、成功もできるんだし」


「忘れちゃいないみたいだけどさ、臆病効果ってのもあったろ?」


「ビビっていたら、簡単なことでも変に失敗しちゃうぅ、ってヤツね」


「それ。分析しようにも、まだここの情報が、全然足りないって言ってんだよ」


「けど、魁は屁理屈をこねながらも、実際にこうして踏み出しているぅ」


「‥‥これはdooにとっては大したことない一歩でも、オレ的には、かなり大き

な一歩なんだってことを忘れんなっての」


「キャハハッ、ウケるんだけど~。グッド・クラック(愉快なヤツ)になってくれ

ていて嬉しぃ。ワタシが手塩にかけて、腕自慢の勇者ニール・アームストロングにしてあげなくちゃだわっ」


「‥‥しらんけど。それは遠慮しとく」


「でもまぁ、臆病風でも向こう風でも、吹いているなら、ワタシたちも儲けて成功

できるんじゃない? 桶屋が(もう)かるくらいなんだから」


「屁理屈をこね返しまわすなっての」


「ちなみに、この町には桶屋はなくて、樽屋とウッドワーカーが、桶の(たぐい)の全般を

つくって、直売しているみたい」


「ウッド? ‥‥木工職人ってことかよ」


「ちょうどホラ、そこがウッドワーカーの工房の一つねっ──」


 dooが指し示したのは、道路をはさんだ向こう側で一番奥まった二階建てと、

ほぼ同じ高さの木造倉庫を思わせる店(ごしら)え。


 間口に対して一際大きな両開きのガラス戸は、酒類を醸造する大樽や大桶を搬出

ため、であろうことも推察に容易(たやす)い。


 さらには、ガラス戸の両側に並ぶ窓も大きく、(はま)る格子の間隔も広いことから、

工房内が見通せる。

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