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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
あ・ほーる・にゅー・わ~るど♪
31/58

002-12

 魁は超高速で自分の目を疑いつつも、どう見ようが如夢幻泡影(にょむげんほうよう)でも、工緻精妙(こうちせいみょう)

ヒューマノイドでもない──。

 瞭然たる人間としての生命を有するdooの事様(ことざま)に、魁は瞬間的に乾涸(ひから)びてしま

ったのどの奥から「グゥ‥‥」と、まさしくグゥの音を(しぼ)り出すことしかできないあ

り様。


「キャハハッ、魁ってば相変わらず~。どおどおビックリしちゃったでしょ?」


 魁をさらに面喰(めんくら)わせるのは、たった今まで鬱鬱(うつうつ)と思いまわしていた中でも再生さ

れたその声が、魁と同年代ヴァージョンのリアルdooの口からではなく、彼女が

突き出す左手のスマホから発せられているという面妖(めんよう)さだった。


「‥‥何だよそれ、受肉(じゅにく)したけど、フツウにはしゃべれないってのか?」


「ヤダァ、受肉だなんて。でもまぁそんなトコかも~」


「‥‥‥‥」ツッコむにツッコめず、魁は混乱するばかり。


「と言うかぁ、あれから六年と七二日かけてやっとこさ,、魁の御要望(ごようぼう)(かな)えに来た

のよっ」


「‥‥って?」


「昔どおりとまでは言わないけど、チョットくらい喜んでくれたらどお? これか

らは魁を、リアルに、ワタシの全身で防御してあげちゃえるんだから~」


 そんな音声をスマホから発して片笑(かたえ)むリアルdooは、そよりと、遠慮がちなが

ら、魁の隣のスツールに腰かけた。

 自分の顔ではなく、スマホ画面を見て欲しいと促すように、かウンターの上でも

魁の正面へスマホを置く。


 ──が、魁は無論のこと自身が別の世界線、dooが人として生きるパラレルワ

ールドへ迷い込んだと錯覚しそうなリアルdooの横顔から、視線をはずせるわけ

もない。


「‥‥何言ってんだ、そんなガキの頃のこと。って言うか絶交しただろ、あれでオ

レの要望なんか御破算(ごはさん)だっての」


「フフ~、今になって宣言した勝手な絶交だし、ワタシの同意も第三者の承認も得

ていない以上、その執行は無効なの。法治国家においては、手続き適性を欠いちゃ

っているもん」


「ったく‥‥今はもうdooに頼る必要なんかない、もう自分で何でもどうにでも

できるっ。六年と七二日だっけか? オレは一人でそれだけ成長したんだから」


「そうかしらぁ? さっきのりーる~とのやり取り、しっかり聞かせてもらってい

たけど、全っ然っダメじゃないの。敵と見なす人を増やすばかりでぇ」


「ガチでかよっ‥‥」


「そんな調子だと、ワタシの計算では、もうじき何かもがどうにもならなくなっち

ゃうわよぉ。ホント、ギリ間に合わせられてよかった~ってカンジッ」


「‥‥りーる~って、やっぱあの蜷源るりのコンフィダントってのは、dooだっ

たわけかよっ」

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