表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
護国の鬼も一刀壟断
107/110

005-13

「魔述も妖術も使えない魁が、率先して模範を見せなくちゃぁ。大体が、みんなの

傍にいないと守れないじゃないのよ」


「‥‥オレに、まず海の上を歩いて見せろってか?」


「ムリって言うわけぇ? やっぱり、ワタシのこと信じてくれていないんだぁっ」


 dooに一本とられてしまっていたことに気づいて、魁は天を仰ぐ。

 

 20/10ヴィジョンである魁の目の良さで見極められる範囲には、凶暴そうな

サメや得体の知れない巨大な影は見当たらない。

 小癪すぎにもdooは、食用になるサカナだけを、この入り江の海中から選び上

げたと考えられてしまう‥‥。


 ここでdooに従わず、信じていないことを肯定するような態度までとれば、イ

プラと一応でも友好関係を締結し終えているdooは、イプラに泣き縋っての非難(ひなん)

囂囂(ごうごう)攻撃に出るやもしれない。

 それをやられると、男たちまでがdooの味方にまわってしまう‥‥。

 

 dooならば、そこでさもイプラが言ったかのごとき巧弁(こうべん)を弄して、男たちを自

分の段取りに沿うよう仕向けるに違いなく、さらに一段と難しい要求を突きつけて

くる可能性が大。


 魁は濡らしたくない、それも海水なんかあり得ないバッシュへと視線を落とすこ

とで、頭を抱える代わりにした。


 無論、裸足で行くなんてことは絶対にムリ。

 渾身のキックを繰り出そうとも、足を痛めないよう、発泡樹脂製のトラウマシー

トでカスタマイズを施した、自分の持ち物でも最高額品になるこのバッシュ。

 それに見合うだけの、ピカイチな衝撃吸収性能をも、手放す時期を早めてしまう

真似など断じてしたくない魁は、息を大きく吸い込むと、腹をくくるも億劫そうに

立ち上がる──。


「って言うか、海がもう元どおりになってることは、何より自分たちの目で確かめ

るのが一番だろっ」


「だからぁ? やりたくないって、言いたくないわけ~?」


「グズグズやってるくらいなら、さっさと上まで登って見てくりゃいいんだ。その

分の遅れまでチャラにする手助けだったら、やってやるよオレが、全力でなっ」


 魁はもう、dooにも目をくれず、驀然ばくぜんと町の入口に向かって走り

出す──。


「チョット魁っ、何をしちゃう気なの!」


「大陸同士がくっ付いちまう大異変でも絶やせないサカナなのに、捕ってもらう下

請け業者の危険や不安を考えられない鬼どもにゃ、人道の一つでもブチ込んでやる

だけだってのっ」


 魁にしては暴虎馮河(ぼうこひょうが)に入口へ突き入ると、そこは、観音開きだった板塀と同じつ

くりの扉が、内側へ開ききるには充分といった、チョットした広場になっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ