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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
護国の鬼も一刀壟断
106/110

005-12

 dooは桟橋が延びる方、海へ向きなおって両手を突き出し、一〇本の指をうね

うね小刻みに動かし始める。


 ──すると岸の近くから先へと続続、さまざまなサカナが浮き上がって、海面で

跳ね躍りだした。

 恰も比重の違いで押し上げられたサカナが、海中へ潜り込むことができずに、沈

鬱さを湛えたドス(あお)い水と空気の境界で、足掻き暴れているかのよう。


「‥‥どうなってるのあれ? ドゥーって言ったよね、あんたがやったわけ?」

 

 イプラが真っ先に当然と言える疑義を差しはさむと、男たちもやおらザワつきだ

した。

 対してdooは、それについては完全スルー。


「ワタシのドゥーはこう書くのぉ――」


 イプラに向けてdooは宙にd、o、o、と指先で書き示す。


「doo?」


「そ~。じゃないと、意味がいろいろある語音だからぁ。このdoo自体にも、困

る意味があっちゃうし~」


「いやWizって、凄すぎるよdoo。聞いたことがある話よりずっと‥‥」


「ワタシが使う魔述は、タネも仕掛けもないのに、ほとんど何でもアリアリ~。だ

からWizを名乗っているんだけど、イプラが好きに思ってくれていいの」


「‥‥何でも? ほとんどだなんて‥‥」


「で~、ワタシたちが海を元どおりにしたってこと、しっかりバッチリわかってく

れたぁ?」


「‥‥まぁ、わかる気はするけど、なんとなく‥‥」


「海に入るのが怖くて嫌だったんでしょ? しばらくは、あのまま海の上が歩ける

ようになっているから、早いトコ捕りたいだけ捕って来ちゃって~」


「ホェ~、歩けるんだ? ん~でもねぇ‥‥」 


「みんなの安全も、あの具足師が保障してくれるの。ワタシより物凄いチカラで、

何だろうと一閃で退治しちゃうから、みんな安心してバシャバシャ行く行くぅ」


 そう今度はdooが嗾けても、男たちが従順に信じて、海へと歩きだしてくれる

道理などない。

 よってdooの視線には刺刺しさが加わり、その一部始終を遠目から窺っていた

魁へと向けられ、鋭く射通すことになる──。


「ったく‥‥失敗ったのはdooだろがっ、こんなキテレツなことしちまって。一

体誰がハイッ(・・・)それでは早速(・・・・・・)、だなんて行くもんかよ」


 履きなおしたバッシュの、ヒモを締め整えるフリもきりあげてブツやく魁に、d

ooは眉を顰めるだけでなく、咎め立てるように一段と眼勢も強めた。


「今何か言ったみたいだけど、そんなトコからじゃ、全っ然っ聞こえないの。ホラ

ホラァ、掩護してくれるんでしょ掩護~」


「‥‥ったく、どうしろってんだよ? そんなあからさまに言われたら、何を言っ

ても掩護になりゃしないってのっ」

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