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万能工作艦明石の軌跡  作者: 髙龍


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第百九十九話

俊の元にアズマを引き連れたドリトルが訪ねてきていた。


「失礼するわよん」


「ドリトルさん。お久しぶりです」


ビビット金融のこの宙域の責任者となったドリトルはそれなりに忙しいらしく会うのはかなり久しぶりだった。


「状況は知ってるわ。近隣の信頼できる傭兵に声をかけておいたわよん」


どうやら独自ルートで俊の宙域が置かれている状況は把握済みらしい。


「治安とか大丈夫ですか?」


戦力は少しでもほしいが俊が心配するのはそこだった。


「一流の傭兵はその辺も気にするわよん。仮に問題を起こしたら私が締め上げるわん」


どうやらその辺もしっかりと考えていてくれたようだ。


「でも、雇うとなるとそれなりにお金がかかりますよね?」


「そうねぇん。この宙域の財政なら大丈夫だと思うけどんお金に困ったらうちを頼りなさいな」


「その時はお願いします」


ビビット金融はまともな金融機関だ。


親族が経営しているとはいえ、金利はしっかり取られるだろうが他の金融機関を頼るよりはマシだろう。


「俺達は前線に出るのは厳しいが輸送とかそっち方面の仕事なら受けるぞ」


アズマがそう申し出てくれる。


「そうですか・・・。では、早速頼みたい仕事が」


俊はそう切り出した。


資源は溜まっているが現状使いきれていない。


戦争になればいくらあっても足りないだろうが幸いこの宙域は資源が豊富だ。


足りなくなれば集めてくればいい。


余裕のある今の間に他の足りていない食料などを備蓄する方が大事だった。


「依頼はわかった。品質とかに指定はあるか?」


「そうですねぇ・・・。安全さえ確保されていれば問題ありません」


「わかった。安くて大量に用意出来る奴にするがいいな?」


「うちの大型輸送艦も出すのでそれでお願いします」


ポール貿易も動いていてくれるがリスク管理は大事だ。


食料の確保ルートはいくつあっても困らない。


人は食べなくては飢えて死んでしまうのだから。


新型の食料プラントも稼働はしているが新型だけに不具合が出る可能性もある。


どれか1つに頼るのは危険だった。


集められるだけの戦力も整いつつある。


潜んでいるヴァルハントがどれぐらいの戦力を抱えているかは不明だが、出来ることはほぼすべてやったといっていい。


後は実際に遭遇するまでにどれだけ戦力を増やせるかだ。


人材はもう増やせないのでAI搭載型になってしまうがそれでも戦力であることに違いはない。


人が指揮権を握っていない艦隊も生まれてきてしまっているが電子戦艦であるメティスが完成すればある程度はリスクが低減できるはずだった。

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