第百七十九話
レティシアから提案されたのは使わなくなったらポール貿易でレンタルしたいとの提案だった。
「悪くないんじゃない?」
「そうね。売ったら1回の取引で終わりだけどレンタルってことは安定した収入になるってことでしょ?」
「必要になったら返してもらえばいいんだし・・・」
「全員賛成ってことでいいかな?」
「うん。戦力は現状の戦力で足りてるしね」
全員が賛成ということで俊は早速、指示を飛ばすことにした。
現在の造船を取り仕切っているのAIの明石だ。
今回の遠征では工作艦の出番はなしと惑星雪風で待機してくれていた。
指示を飛ばすと明石はすぐに了承してくれる。
「了解したのです。マスター」
「悪いけどお願いね」
「調整して戦力の確保にも務めるのです」
「ありがとう」
日々、データを取り組み明石は順調に成長していた。
喋り方もそれに応じてしっかりしたものとなっているのが確認できる。
俊は計画が順調に進みそうなのでレティシアにショートメッセージを送る。
既読はすぐに付きメッセージが返ってくる。
そこには上の承諾が取れたとのことだった。
俊はついでなので保険の意味合いも込めて追加の依頼を出すことにした。
それは食料と水の輸入だ。
キリス星系からの輸入も視野に入れていたが現在のキリス星系にその余裕はない。
ならば、他から仕入れられるルートを確保しておいた方がいいと思ったのだ。
お金はかかるが必要な経費として諦めるしかない。
結構な出費を覚悟していたがレティシアからは良い返事が返ってきた。
将来的に船をレンタルさせてくれるお礼に値段をかなりサービスしてくれるとのことだった。
俊はお礼のメッセージを送って端末を閉じる。
「どうだった?」
楓達はそう聞いてくる。
「向こうからは承諾の返事を貰ったよ。正式な契約は先だけど・・・」
現状では船のレンタルの話も食料と水の取引も口約束に近い。
近いうちに直接あって正式な契約を結ぶ必要がある。
銀河帝国では電子契約ももちろんある。
だが、正式な契約は紙を用いてのものが主流だった。
その理由は電子契約は改ざんされる可能性があるからだ。
それに対して昔ながらの紙での契約は偽造がしにくい。
そういった背景もあって正式な契約ほど紙でのやりとりが推奨されている。
「やれることはやったからそろそろ休もうかな」
模擬戦にはじまり犯罪者の掃討。
慣れない政治のやりとり。
俊が疲労を感じるのもおかしなことではなかった。
女性陣は少し不満そうな顔をしていたが結局は諦めてくれた。
俊はそのままベットに横になりすぐに眠りに落ちていった。




