表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/62

デスマッチ

 ※途中から、三人称になります。

 決闘が始まった。

 やはり、レベル7は強かった。

 バイゼルは、THEタンクって感じのステータスだった。


 名前:バイゼル·ゴーン 種族:人族 LV :7


 JOB:盾豪 JOB LV:5


 状態:良好 属性:火·水·無


 MP :205/205-430 STR:827-1034


 DFE:1202-1393 INT:150-272


 AGL:393-451 ST:1232/1283-1473


 固有スキル:【火事場の力】【真感覚】


 普通のスキルは、盾士として、有力なスキルばかりだった。


 このくらいになると、俺の攻撃が、一切通じない。【闇雷】も、【斬兎刀】、【小鼠丸】も通じない。人の弱点は、さすが貴族になった冒険者だ。きっちり抑えられてる。

 【斬兎刀】で、MPを結構使えば、通じるのだろうが、そんな事はできなかった。


 しかし、バイゼルの攻撃も、当たらなかった。

 というか、当たったら、終わっているだろうが…。


 だが、このままじゃあ、じり貧だった。


「おいっ。お前の攻撃は、一切俺には、通じない。早く諦めて、降参しろ。そしたら、命だけは、助けてやる。このままじゃあ、じり貧だろ?」

 全くその通りだった。


 だが、俺は、作戦なのか、ただ単にムカついただけなのか、恐らく後者で言い返した。

「お前、レベルは師匠と同じなのに、全然、俺に攻撃当たらないな。デーブルと同じで、養殖ですか?」


 普通に、貴族になった人に対する、侮蔑を吐いた。

 みるみる、顔が赤くなり。


「絶対、ぶっ殺す。」

 攻撃が、更に鋭くなった。

 それでも、なんとか捌いていたが、遂に攻撃が当たりそうになってきた。


 どっちにしろ、当たったら、終わりなので、一か八か、【神速】を使って首を攻撃をした。


 それが、成功した。

 不思議な力が加わり、「パキン」とカン高い音がなった。

 成功したのだが、【小鼠丸】が折れた。


 もし、ここで、【斬兎刀】なら折れなかったが、失敗した。

 俺は、両利きだが、利き腕である右腕で…右手に持つ【小鼠丸】で攻撃してしまった。


 状態異常はなにもない。【身代わりリング】のおかげか…。

 だが、武器2つで、なんとかなっていたのに、ヤバすぎる。【神速】を使ったので、STも減った。【神速】をもう一度成功させるのは、出来る気もしないし、バイゼルも警戒しているはずだ。


 そして、遂に俺の【身代わりリング】が壊れた。


「もう、戦えないだろ?さっさと降参しろ!!」


 そうだな。もう無理だ…。俺がもっと強くなって、こいつに勝てるようになったら、マリンも俺が死ぬ事は望んでないだろう。と諦める理由を探していた。そして、諦めようとしていた。


 バイゼルが、俺を侮蔑…違う。俺の周りの事、両親の事を侮蔑するまでは…





 バイゼルは、やめておけばいいのに、今まで、ジンに侮蔑された事を、根にもっていた。


「がはっはは。お前は、どんな教育されて来たんだ?マリンは俺がしっかり調教してやるよ。迷宮攻略も…夜もな。ボルドーもいつか、あの小刀みたいに、折ってみせる。アンナも━━。」


 アンナやカンナに対しても、侮蔑した。野次馬がドン引きするほどの侮蔑をした。更に、ジンの両親の事までバカにした。

 一部の野次馬が、いなくなるほどの侮蔑だった。


 バイゼルの侮蔑を黙って、聞いていた。

 その度に、イライラが半端なく募っていった。

 両親の事を、言われた瞬間、ジンのなかのなにが切れて、意識はなくなった。中学生時代の、バカなアイドルが、煽った時と同じように…。


 ジンの目が、緑でキレイな目が、紅になった。

 髪が女性のロングヘアくらいまで伸び、色が銀色になり、犬歯も若干伸びた。


 犬歯が伸びたのは、野次馬も含め、この場にいる人達は、誰も気づかなかった。


 ジンの変化に、驚いていると、ジンの攻撃が、始まった。 

 降参させる暇もないくらい、圧倒的だった。

 バイゼルの攻撃は、ジンが普通の時でも、当たらなかったのに、当たる訳がなく、さっきより、ギリギリで避けていた。


 まず、バイゼルの攻撃を避けたと同時に、掌底打ちで、喉を潰した。バイゼルは気づかないうちに、急所を当てられて、動揺した。

 その一瞬の隙に、間、髪いれず右目を【斬兎刀】で突き刺した。


 ここからは、ただの虐殺だった。股間も突き刺したり、潰したり、弱点と言われる、至るところを壊したり、斬ったりした。


 ガイゼルとダントンは、止めたかったが、バイゼルとジンの決闘だ。バイゼルが降参もしていないのに、介入する事はできなかった。


 野次馬達は、ドン引きし、巻き込まられないように、ほとんどの者が逃げていった。


 一通り、弱点を壊したり、斬ったりすると、バイゼルは、一応、人の原形は、保っていたが虫の息で、足元には、血溜まりができていた。

 これでも、生きているのは、さすがレベル7の【盾豪】だった。


 ガイゼルとダントンは、バイゼルを急いで、治癒院に連れていきたかったが、決闘のルールは、デスマッチだ。降参ありだが、バイゼルは、降参できる状態ではない。


 まさか、こんな事態になるとは、誰も思わなかった。

 ガイゼルパーティーはもちろん、ジンも含めて、この場にいる全員が、思ってなかっただろう。


 しかし、勝負はついたが、決闘は終わってない。


 決闘の邪魔をする事は、執行猶予がつかない【侮蔑者】になる。

 その事が頭によぎって、助けるタイミングを(のが)してしまった。


 そして、バイゼルの首と胴が離れた。


 バイゼルが、死んだ。


 バイゼルが死んで、ジンは元の姿に戻った。

 目は緑になり、犬歯も短くなった。髪は、一部以外は金髪に戻り、女性のショートカットくらいになった。

 ジンの意識が戻り、しばらくバイゼルを見て、悲しい顔をした後、また意識がなくなり、ジンは倒れた。


 それから、マリンとカンナによって、ジンは家に連れていかれた。


 ガイゼルとダントン、特にガイゼルは、弟を殺したジンを、殺したかったが、決闘の結果に異義を、申し立てる事はできないし、後で報復もできなかった。


 この結果は、あり得なかった事で、この世界を大きく揺るがす事だったが、大きな力で箝口令が敷かれ、なかった事にされた。

 なかった事で、報復はできない。もし、それをすると、ただでさえ、決闘の結果で、報復は難しいのに、更に、訳分からない力に、立ち向かわないといけない。


 また、【アナライ】の人達は、バイゼルがなにを言ったか、なにをしようとしていたか、を知っていた。それを聞いて、ガイゼル達が笑っていたことも。


 更に、それがボルドーのレベル3の弟子に、負けたパーティーとして、【アナライ】の街で辛い日々を過ごしていた。


 ガイゼル達は、【アナライ】の貴族で、代わりの貴族がいない為、出ていきたくても、アンナが許さなかった。


 なかった事になったので、この事は、あまり広まらなかった。【アナライ】の人が他の、街の人に話しても、レベル3が、レベル7を倒す。そんなことはあり得ない。と大半は、嘘だと思われていたので、ある種の都市伝説としては広まった。


 だから、【アナライ】の街がこの事実で、混乱する事もなかった。

 なかったが、【アナライ】の街は、ボルドーが最初に言ったように、冒険者のレベルが低い。


 ボルドー達もガイゼル達も、養殖に拒否感があったので、パワーレベリングなんて事はしなかった。

 もちろん、冒険者を強くする為に、いろいろな事を、やっていたが、ジン達以外、まだ結果が出てなかった。


 低いので、バイゼルの代わりに、貴族の仕事を出来る人が、いなかった。

 今でこそ、マリンとカンナがレベル5になったので、2人はできる。でも、カンナは、門番や迷宮前の仕事は向いていないので、実質、マリンだけになる。


 だが、マリンは、今回の事で、ガイゼルパーティーと、マリンの父親にムカついていたので、ガイゼル達の、仕事の要請は、受けなかった。なので、1週間は、ガイゼルとダントンが、今の仕事をしながら、まわしていたが、いつかは無理が来る事は、街の大半がわかっていた。


 このままでは、街の防衛面で不安が残るので、アンナが、お願いして、バイゼルの代わりに、アンナがガイゼル達にふっかけた、多額の報酬で仕事をやっていた。


 多額の報酬は、もちろん、ガイゼルパーティー持ちだ。1ヶ月ない期間で、ガイゼルがパーティー資金として、二十数年かけて貯めていた、資金が1/10も無くなった。


 その報酬を聞いた時に、これは堪らないと、他の街から来た、有望な冒険者を、スカウトして、休日にパワーレベリングをして養殖を作り、それからは、マリンの代わりに、その冒険者に任せた。


 その間、マリンはマリンの母親には、会って、喋ったりしていたが、父親には、いない者として、接していた。

 母親が説得を試みたが、そんな事言うなら、母親にも会わないと聞く耳がなかった。


 ジンの意識が戻り、目を覚ました。


 ジンが目を覚ましたのは、決闘から、約1ヶ月半たった時だった。

 お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ