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地雷のおかげで生きている男  作者: おむすびさん
まだ知らない常識とカンナ
32/62

甘さと優しさ

 【バフク】を出て【アナライ】に帰ってきた。


 道中、カンナは凄かった。

 カンナの怠け具合がだ。カナンは歩くより、魔術使って進んでいた。


 そりゃあ、あんなステータスになるわ。と思うくらい、なんでも魔術で解決していた。


 魔術使わないのは、ご飯を食べる時と寝る時くらいだった。


 街にいる時は、魔術使った方が面倒が増えるので、【変装】と【真偽装】だけ使って、普通に歩いていたそうだ。


 この方法が魔術士としては、正解らしい。MP INTばかり使った方が魔術士としては大成するそうだ。


 俺とマリンでは、真偽がわからないので、 好きなようにさせていた。


 警戒もそこまでしなかった為、【バフク】を出て、2日目の夜に【アナライ】に着いた。

 門に師匠はいなかった。帰ってきた事を報告したかったので、少し残念だった。


 そんな気持ちを感じとったのか、マリンが

「ご主人様、私はカンナと一緒に女将さんに報告するので、ボルドー様に報告しにいったらどうですか?」


 そんなマリンの気遣いに嬉しく思ったが、

「場所がわからないからな…良いよ。一緒に女将さんのところへ行こう。」


「そうだよね。ご主人様も一緒に行こう。」

 喋る事さえしたくないカンナが珍しく発言した。


「ご主人様、ボルドー様の今日の仕事は迷宮前ですよ。」


「そうなんだ。良く分かったね。それじゃあ、師匠に報告して来るよ。」

 行こうとしたら、


「待ってください。私もご主人様と一緒にいきます。行かせてください。」

 カンナが俺に着いていきたいとお願いしてきた。急にどうしたんだ?

 俺になつくようなイベントあったか?と考えていたら、


「ダメです。カンナは私と一緒に行きます。女将さんに報告しに行きましょう。…」

 行きましょうの後に、カンナにこそこそ話をしていた。

 カンナの顔は青くなりながら、首を縦に振っていた。


 なんて言ったんだ?

 女性同士なにかあるのかもなと思い、2人に見送られながら、師匠に報告しに行った。


 迷宮前に師匠がいたので、なんでマリンは知ってるんだ?と思いながら、

「師匠。ただいま帰りました。」

 報告した。


「おぉっ。無事に帰ってきたか。マリンはどうした?」


「マリンは先に女将さんのところへ行きました。師匠はあれから大丈夫(どう)だったんですか?」


 その後、街長への愚痴を聞かされた。


「俺の話はこれくらいで良い。それで【バフク】はどうだった?目的は果たしたのか?」


「とりあえず、俺もマリンも【身体強化】にしました。それと、奴隷を1人買いました。【バフク】の奴隷商店に良い魔術士がいたので…。」


「そうか。それじゃあ今度の鍛練の時にでも紹介してくれ。」

 やっぱり言うと思った。


 だが、師匠とカンナお互いの為に注意しておこう。

「ただ、師匠は嫌いなタイプかもしれません。その子、なんにしてもやる気ないんですよ。だから、鍛練も一緒にしないと思います。それに、魔術士だと俺達と鍛練の仕方が違うものって、その子は言ってましたよ。」


「そうか。確かに鍛練の仕方は違うが、お前なめられてないか?優しいことは良い事だが、お前の場合、嫌われないようにとか自分の為に優しくしてないか。そういう事は優しさではないぞ。自分への甘えだ。」


「それは分かっています。」


「いや、分かってない。お前は冒険者だ。命の危険が大きい。そんな時にお前が注意しなかったおかげで、取り返しがきかなくなったらどうする。」


 確かにそうだ。だが父さんの教育で、女性に厳しくする事ができないし、わからないんだよな…。

 マリンには悪いけど、カンナの事は任せよう。と諦めた。


「俺には難しいので、マリンにお願いします。」


「そうだな。お前よりはしっかりできるだろう。」


「さすがよボルドー。よく分かってくれてる。」

 マリンとカンナ、そして街長がいた。


 マリンと街長は誇らしげにしているが、カンナは師匠に涙を浮かべ、メンチきっていた。


 なぜだ?


「どうして、かん…」

 士匠がなにか言おうとしたが、街長がボディブローをして、喋る事ができなかった。うちひしがれている師匠に耳打ちしていた。

 師匠はただ首を縦に振っていた。


 師匠の愚痴をどこかで聞いてイラついたのかもな。

 師匠、南無…


「これから、この嬢ちゃんはマリンに全て任せる。あんた達もそれで良いわね。」


 俺はそうしてくれないと困るが、マリンの意思も聞かないと

「マリンに負担や迷惑かけるけど、お願いしても良いかな?」


「はい。私もですけど女将さんも手伝ってくれるみたいなので、そこまで負担じゃないですよ。」


 えっ…なんて言った?


「はっ!…あの女将さんが?…変なもん食ったのか?雨でも槍でも降ってきそうだ。あはは!…えっ」

 笑ったところでアラームが鳴った。


 周りを見渡すと、街長以外の周りの顔が青くなっていた。街長は微笑んでいた。目は笑ってなかったが…

 街長も女将さんのシンパなのかもな…気をつけよう。


「なんだかんだで女将さんも世話好きですからね。でも悪口は言わない方が良いですよ。どこに目や耳があるか、わかりませんからね。」


「街長、悪口なんてとんでもない。女将さんの良いところも沢山知ってます。あれは俺の不器用な愛情表現ですよ。」

 アラームが弱くなった。助かったのか?


「そうだったんですね。今日のところはそれで納得しましょう。次はわかりませんが…。」


 街長、どんだけ女将さんの事が好きなんた。自分の事のように怒っていたぞ

「街長、女将さんの事大好きなんですね。自分の事のように、怒るなんて…」


「そうなんです。私、女将さんの事大好きなんです。自分の好きな人をバカにされる事は、自分に言われるより腹がたちます。あなたもそうでしょう?」

 確かにそうだ。


 俺の事を言われるより、マリンや両親の事を言われる方が我慢できない。


「そうですね。申し訳ありませんでした。」


「素直なところは関心します。」


 そんな一幕があり、女性3人でなにやら話していた。

 2人は楽しそうに、1人は目が死んだまま話していた。


 助けてあげたかったが、頼んだのは俺なのに、それで助けるのは違うので、心のなかで謝った。

 師匠も気の毒そうに、その1人を見ていた。


 聞こえる内容はイジメとかではなく、生活習慣の事で当たり前の事だった。


 話し合いが終わり、士匠達に一礼して宿屋に向かった。


 戻る前に、女将さんの料理大好きなマリンが珍しく、外で食べたいと言ったので外で食べた。

 カンナは目が遠くをみていた。なにも喋らずにいた。


 宿屋に行く道中は、ずっとマリンとカンナは、腕を組んで仲良さそう?に歩いていた。

 カンナは痛そうだったが、ステータスの違いの弊害かな?と思った。


 宿屋に着いた。

「女将さん。ただいま。元気にしてた?」


「あぁ」

 相変わらず無愛想だな…機嫌は若干良いかな?マリンが帰ってきて嬉しいのかな。なぜか俺に対してはムカついている?


 まさか、街長がチクったのか…。ここは下手(したて)に出よう。

「女将さんもカンナの世話をしてくれるみたいで、よろしくお願いいたします。」


「良いよ。私も魔術士のはしくれだからね。教えてやるよ。」

 マジかよ。かんて…やめよ。その気は封印した。


「本当ですか?魔術士の事分からなかったので、困っていたんですよ。訓練お願いします。」


「任せときな。それと、カンナと私が一緒に寝るよ。まだ若いからね。━━━。」

 このセクハラ女将が!マリンの顔が真っ赤になったじゃないか!!


 だがこれは素直に感謝だな。カンナを信用できるまで、諦めていたからな。女将さんありがとう。


 マリンがカンナと一緒にお風呂に入るそうなので、一足先にお風呂に入り、ベッドでマリンを待っていた。


 久しぶりと言っても3日ぶりだが…甘い夜を過たっぷり過ごして眠りについた。

 お読み頂きありがとうございます。

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