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地雷のおかげで生きている男  作者: おむすびさん
まだ知らない常識とカンナ
31/62

マリンとカンナ

 気になるが、マリンと約束したからな、聞かないでおこう。だが、見ていよう。それで見ていると、カンナの顔が、青くなって耳が垂れ下がっていた。


 マリンなに言ったんだ?と思っているうちに、話が終わったようだ。


「ご主人様ありがとうございます。話はすみました。」

 マリンはなにかスッキリした顔をしながら、それとは対称的に、顔が青く、耳は垂れ下がったままだ。


「それで、知り合いだったの?」


「いえ、違います。でもお世話になった人の知り合いでした。それで、昨日の俺にできる事があったらって、話はまだ大丈夫ですか?」

 知り合いって誰だろう?と思った。 


 それより使ってくれるのか。マリンの事だから、あまり期待してなかったけど、少しは頼ってくれるようになったのかな。


 そう聞くってことは、話の流れからわかるけど…

「大丈夫だけど…なに?」

  一応確認した。


「はい。カンナを買ってください。」

 やっぱりな。


「買うのは良いんだけど、見るからにやる気ないよ。」

 俺が言うと間、髪いれずに、

「やめてください。買わないでください。お願いします。やる気ないです。」

 耳が、ピンと伸びて言った。

 なんだそれ…。さっきから、やる気がない事にやる気だすって…。


「私がやる気を出させます。迷宮にも必ず連れていきます。」

 なんか、妹を世話するお姉ちゃんみたいだな。


 これは、チャンスか?

「マリン、そこまで言うなら、マリンが買えば良いんじゃないの?」


「奴隷に奴隷は持てません。」

 それは、分かってる。


「だから、解放するからその後、こうぅ…」

 それを言うと、いつものように沈んだ顔をした。そのあと

「ご主人様は、私の願いを聞いてくれないんですね…。」


 はーっ…。俺ってチョロいな…。惚れた弱味か…。

「わかった…。わかりました。買うよ。それでマリンも奴隷のままだ。それで良い?」


「はい!ありがとうございます。ご主人様。」

 マリンも俺の事、チョロいと思われてるかもな。ここは一言、言っておかないとな。


「なんでそこまで欲しがるかは、分からないけど、俺はそこまで鈍くないからな。」


 マリンが青い顔していた。やっぱりそう思ってたみたいだな。ちょっとショックだけど、ここは、毅然(きぜん)とした態度でいないと男として。


「気づいてらっしゃたんですね。申し訳ありません。約束なのでお願いします。」


 そうだな、マリンがやる気ださせると言ってたし、戦力増強するから、買うのは良い事だな。

「いいよ。俺の為でもあるしね。」


「そうなんです。ご主人様の為でもあったんです。でも、許してくれて、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。」


「こちらこそよろしく。」

 マリンと抱き合った。マリンが泣いていた。そこまで気にしなくていいのに…。

 俺が言って、利用してるって気づいたのかな…?


 抱きしめながら、頭を撫でて慰めていた。


「なんか…会話は奇跡的に噛み合ってるが、意味は噛み合ってない気がする…。」

 カンナが何か言ってたが、マリンとの事でいっぱいで聞きとれなかった。


 そうしてカンナを買った。奴隷商人は涙を流していた。きっと全然売れなくて、維持費だけかかり続けたのだろう。


 鉱山奴隷がキツイと小説では、書いていたけど、この世界、鉱山ないもんな…。


 お値段なんと、800万フレだった。最低1000万フレってクルカさん言ってたのに…。


 多分、奴隷商人は真っ赤かな字だろ。


 奴隷商店を出たら、まだ夕方だったので、カンナの日用品を買って、宿屋に戻った。


 日用品買う時も、マリンがカンナのお世話をしていた。

 カンナの装備品は【ボックス】に入っているらしいので、買わなくてすんだ。


 カンナも同じ部屋にいたから自重した。


 カンナを違う部屋にすると、逃げそうだったので、同じ部屋だった。

 俺から先に寝て、俺が起きてしばらくしたら、カンナは諦めたように、眠りについた。


 寝て、MPが回復したので、カンナをスキルだけに限定して鑑定した。


 【九狐の血】:伝説の狐の血を受け継いだ者。騙す事にかけては超一流。

 【偽装】【変装】【魔力超強】【詠唱破棄】のスキルを得る。その他の魔術スキルを統合する。


 凄いな…。それでカンナの【偽装】は【真偽装】になっていた。

 それで、【詠唱破棄】のスキル以外を見てみよう。


 【真偽装】:ステータスを偽装する。格上の鑑定でもばれない。


 【変装】:レベルの数だけ姿を変える事ができる。


 【魔力超強】:MP INTが50%増える。


 なるほど、だからカンナはばれなかったのか…。

 次を見よう。


 【真感覚】:感覚が鋭い者。普通の者よりいろいろな事を気づく。

 【危機察知】【直感】と感覚的なスキルの統合スキル。


 【超感覚】の下位互換かな。


 カンナは後、【味覚強化】と【触覚強化】をとれば、【超感覚】になるみたいだ。

  【触覚強化】のスキル書ないらしいから、自力で手に入れないといけない。だからカンナは一生このままだろう…。


 その他にも、魔術はもちろん、いろんなスキルを持っていた。


 なんと、上級火魔術を覚えていた。…羨ましい…。


 これで、本人にやる気があれば…。


 買い物の時も、自分が使う物なのに、マリンに全部まかせてたし、困ったものだ。

 でも、本当に姉妹見たいだな。


 今も2人で仲良さそうに寝ていた。それを見てほっこりしていた。


 マリンが起きてから、部屋で朝食を食べた後でも、カンナが起きてこない。


 マリンがカンナを起こしに行った。俺も行くと言ったが、先に宿屋の入口でお待ちください。と言われたので支払いを済ませて、そのまま待っていた。


 しばらく待つとやって来た。


「お待たせして申し訳ありません。…ほらあなたも謝るの。あなたが待たせたのよ。」

 マリンが頭を下げた。そのままカンナに謝るよう言っていた。昨日はそんな事させなかったのに…。どうしたんだ?


「申し訳ありません。」

 しぶしぶカンナも頭を下げた。


 だが、今のカンナは最初に会った姿でいる。年上に頭下げさせてるみたいで落ち着かない。

「大丈夫。2人とも頭を上げてくれ。」


 2人が頭を上げたところで、

「マリンどうしたんだ?昨日はそんな感じじゃなかった。なにがあったんだ?」


「昨日は初日という事と、共通の知り合いがいたので、甘やかしましたが本来奴隷が、ご主人様にご迷惑をかける事はあってはならないんです。それから━━━━。」


 マリンの奴隷のあるべき姿を話していた。正直どうでも良かった。

 俺は人の事を物だとは思えないし、マリンがそんな話をするのが悲しかったので、途中から聞いてなかった。


 すると、

「マリンさん、ご主人様はマリンさんの話を聞いてません。」

 こいつ…マリンの矛先を俺にむけやがった。


 マリンが悲しそうに、こちらを見た。

「なに言ってんだカンナ。ちゃんと聞いていたよ。俺がマリンの話を聞かない訳ないだろ。」


 マリンが嬉しそうに微笑んでくれた。助かった。


 …嫌な予感がして、カンナの口を手でふさいだ。

「それじゃ…うぉーーわぉーうー。」


 危なかった。これでクイズ形式で出されたら絶対にわからない。


「マリン、もう良いよ。マリンの話は聞いてて悲しくなる。マリンは自分の事、奴隷って思ってるかもしれないけど、俺はそう思った事、一度もないから…。カンナ、おいおいがんばるよな。」

 素直な気持ちを言って、この話題から離れよう。


 カンナも首を縦に振っていた。


 顔を赤くしながら、

「ご主人様がそうおっしゃるならこのくらいにしておきます。」


 助かった。俺が一応主人なのに、こんな中間管理職みたく板挟みになりながら、これから2人と生活しないといけないのか…。


 未来に不安を感じながら【バフク】を出て、【アナライ】にむかった。

 お読み頂きありがとうございます。

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