カンナ
宿屋に戻ると、マリンは起きていた。
書屋の事を話したら、マリンに慰められた。すると、どこかが元気になったので…。
終わった後に今回の旅で、何一つとして、自分の思う通りにならないと愚痴った。
すると、また慰められて…。
その際に、この辺は治安が良くて、マリンも行った事ないので、よくは知らないが、西側は治安が悪いっていうのは、常識らしい。
それと、迷宮であんなに宝箱を見つける方が稀で、凄いと慰めてくれた。
夜、マリンが寝る前に、迷宮に行く事を伝え、俺は1人迷宮に行っていた。
もちろん、マリンも行くと言ったが、ダメだと言って、1人迷宮を八階層から攻略していた。
やっぱり、1人だと戦闘が長引く。
レベル1なら早いが、レベル2になると、急に戦闘が長くなる。
あまり時間をかけられないので、十二階層で帰った。やっぱり、【肉体強化】は出なかった。
迷宮から出ると、日がでていた。
それで、宿屋に行くと、マリンがいなかった。
なにか事件に、巻き込まれてないか心配した。
マリンに限って俺から逃げるなんてあり得ない。…なんか俺が言ったら、逃げそうだな…。
ネガティブな事考えてると、マリンが帰ってきた。
無事そうだったので安心した。
「どこか行ってたの?」
「はい。書屋に行って、【肉体強化】を買ってきました。」
えっ…。嬉しいんだが…。少し複雑だ…。
わかった。俺はあまり考えない方がいいな。
俺が考えた通りにならないなら、なってほしく無いことを、考えればと思っても、うまくいかない気がする。
「ありがとう。お代を渡すね。いくらだった?」
「お代は結構です。ご主人様の装備品を、買ってあげれなかったので、受け取ってください。」
あの事気にしてたのか…。ここは素直に受け取っておこう。
「わかった。本当にありがとう。」
「はい。」
ここは、気分転換でもしよう。
「最後にデートに行きましょう。お嬢様。」
「お、お嬢様って、私は奴隷です。」
「それは、マリンが、このままが良いって言うからだろう。それに、マリンは本当にお嬢様だろ。」
「お嬢様だったってだけです。それとも、私はもういらないですか?…」
「そんな訳ないだろ!マリンは俺にとって、大事なパートナーだよ。」
って感じの不毛な争いが続き、【肉体強化】のスキル書を使って、デートに行った。
楽しいデートの途中に、奴隷商店があった。
俺は気になったが、さすがにデート中に行くのはなし、って事くらいはわかるので、スルーしようとした。
「ご主人様、奴隷商店がありますよ。寄ってみませんか?」
マリンはエスパーか?それとも俺が分かりやすいのか?など、どうでもいい事を考えていた。
「ご主人様。どうかしました?」
「ごめん。ちょっと考え事していただけだよ。そうだな、行ってみようか。」
あまり期待できないな。俺達が今欲しい戦力は、魔術士か治癒士だからな。
そんな事、考えながら奴隷商店に入った。
「いらっしゃいませ。本日のご用件はなんですか?」
マリンを見ながら言いやがった!俺がマリンを売るか!!きっとマリンを鑑定したのだろう。
客にするのは、マナー違反だが、奴隷は良いもんな。だから、解放したいのに…。
その話はおいといて、奴隷商人に偉そうに怒りながら、
「奴隷を買いに来た。俺達が欲しいのは、魔術士や治癒士だから、あまり期待してないがな。」
「これは、失礼しました。申し訳ありません。【治癒士】はいないですが、【魔士】なら3名ほどおります。レベルは1なので、あまり期待できないですが…」
「わかった。見るだけ見てみよう。」
それから、客間に通され、待っていた。
「マリンも意見を言ってくれ、マリンと仲良くできないと、意味ないからな。」
「ありがとうございます。」
ノックがなり、奴隷商人が3人連れてきた。
奴隷商人がなにか、話していたが、1人ずつ鑑定した俺はまた驚いた。
1人、やる気がなさそうな俺よりチビで禿げで、太った男を鑑定すると、
名前:カンナ
種族:半狐人<人族>
LV :4(0-60)<1(0/10>
JOB:魔術士<魔士>
JOB LV:6(214/1500)<1(0/50)>
状態:良好<病弱>
属性:火·風·闇·無<火>
MP :2100/2100-2500<50/50-120>
STR:12-28<7-19>
DFE:10-25<5-14>
INT:2731-3315<45-59>
AGL:55-66<12-27>
ST:117/121-230<30-51>
固有スキル:【九狐の血】【真感覚】<なし>
MPがヤバい。こいつ偽装してやがった。しかも弱く。格上見るとMP消費が増えるからな。
初めて偽装してる人を見た。MP消費が凄かったな。全部はスキル見なかった。
一番驚いたのは、【神鑑定】した瞬間、狐っぽい耳を頭に乗せた、可愛い女の子になった。その姿でもやる気は微塵も感じないが…。
それとあの子、どこかで見た事あるんだよな。どこだっけか?
とりあえず、カンナと話してみるか。奴隷商人に聞いても、偽装後の話するだろうし。
「すみません。カンナと話したいんですけど。」
奴隷商人が、というか俺以外の全員が、信じられないと思っているが、奴隷商人は是非お願いします。って感じで、カンナはスゲー嫌そうな顔をしていた。
ちなみに他の人は、目と頭、大丈夫かって感じだった。
マリンは心配の方で大丈夫ですか?だ。他の2人の奴隷はピアスを見ていた。
「分かりました。終わりましたら、こちらのベルを鳴らして下さい。」
奴隷商人と2人の奴隷が、部屋から出ていった。
「それで、カンナ。なんで偽装してる?偽装だけでなく、変装もしてるだろう。」
俺が言ったら、カンナだけじゃなくマリンも驚いていた。
「くそっ!格上で【真鑑定】でも、持ってたのか…。これで、僕の楽園が…。」
と言って、変装を解いた。
すると、マリンがとても驚いていた。口がポカーンとあいていた。可愛い。ってかマリンはなんでも可愛いな。
今はカンナの事だな。
「いや、迷宮攻略するつもりないだろ。ないなら買わないよ。」
「マジっ!だったらやる気ないから、買わない方が良いよ。」
「…わかった。君の意見を尊重してかわ…「待ってください。」えっ…なに?」
マリンが俺の言葉を遮るなんて、珍しいな。なんだろう。
「ご主人様、一度2人きりで話させて下さい。」
なんだろう?知り合いだったのかな?
「知り合いだったの?」
「いいえ。ちょっと確かめたい事があるので…お願いできませんか?」
「いや。別に話してもいいけど、恨みとかじゃないよね?」
「断じて、そういうのじゃないので、安心してください。」
「わかった。それじゃあ部屋から、出た方がいい?」
「いえ、そこまでしなくても良いです。盗み聞きなんて、ご主人様はしませんので。」
そう言われるとできないな。それを分かって言ってるのかな?
「わかった。それじゃあ、そこに居るから話してくれ。」
席から立って、窓側にある椅子に座り、
「ありがとうございます。それでは、カンナこちらに来てください。」
俺と反対方向のドア側に行き、なにか話していた。
※一応、2人目のヒロインです。なのかな?私も分かりません。
※捕捉で…従神様は優しいです。あの時、鑑定してたら死んでました。
お読み頂きありがとうございます。




