私の運命 ~マリン~
※マリン視点でマリンがジンに出会うまでです。
少し暗いところもあります。
私の名前はマリン。商人の父と、少し病弱だが優しい母と暮らしている。
父は人族で、母は龍人族だ。だから私は人龍族だ。
母の血を濃く受け継いだおかげか、私は母似で固有スキル【龍鱗】がある。普通の人龍族はないようだ。
子供の頃はその事で、本当に父の子供かなんて悪口を言われたが、私は普通じゃない方が好きなので、気にしてないし、母がそんな事する訳ない。
父と母はラブラブで、普通父くらいの商人であれば、複数の人と結婚をするが、していない。
そんな普通じゃない父が大好きだ
ちなみに父の血は肌だけのようだ。それでも【龍鱗】を使えばなくなるが…。
私は裕福に暮らしていて、そんな人が、普通はならない冒険者になった。
それに女性は魔術師や治癒師など、モンスターに直接関わらないジョブを選ぶが、私は剣士になった。
その後、私は、女が剣士なんて無理。と言われ、なかなかパーティーを組めなかった。
モンスターの不意討ち等に手間取ったが、私の頑張りと両親の協力で、周りより早くレベル2になった。
そうなると周りは手のひらを返したように、パーティーを組みたいという人が沢山いた。
私に寄生したいか、目的が違う冒険者ばかりで、うんざりしてソロで活動し、運よく貴族以外でこの街の最速でレベル3になった。
レベル3までいけたら一人前だ。
最速はとても誇らしかった。が、それが問題だった。
レベル3になった次の日、この街の貴族が家に来て、いろいろ話をしていたが、早く言えば、
「私と結婚させてやろう。」って事だった。
私は嫌だった。それを父が分かってくれて、やんわり断りをいれてくれた。
すると貴族は不機嫌な顔をして、そのまま帰っていった。
しばらくして、そんな事あったな~と、貴族が来たことが思い出に変わった頃、父の友人が事業を誘いにきた。絶対に儲かるし、担保も渡すと言っていた。
その時、私は行き詰まっていた。やはりソロは厳しくて、しかも私は運良くレベル3になっただけだ。
私が倒したレベル3のモンスターは、レベル3最弱モンスターでハッピーモンスターだ。
ハッピーモンスターは、そのレベル最弱のモンスターだが、なかなか出会わないモンスターだ。
その幸運は、レベル3になって1回だけ来ただけだ。それでも運はかなり良いが…それでも行き詰まっていた。
そんな様子の私の為に、援助して助けてあげたい。と思いその事業に乗った。友人だと思っていたが、一応担保をもらった。
それからしばらくすると、父の友人が逃げた。担保にもらった不動産も偽物で、多額の借金が発生した。
父のもつ不動産を売り、商人としてやっていけるギリギリまで切り崩しても、約2000万フレ足りなかった。
その商人としてギリギリを切り崩しても、2000万フレには届かない。
そんな時にまた、同じ貴族がやってきた。
「大変だと聞いたのでな。私が融資してやろう。変わりにマリンをもらおう。」
自信満々に言ってきた。
「娘と相談をするので、今日のところは帰ってください。」
父がそう言い、貴族がにやけ面して帰っていった。気持ち悪かった。
「マリンどうする?私は結婚してほしいが、どうしても嫌なら考える。」
「私は嫌です。ただ、父様がおっしゃるなら結婚します。ただその父様が考えている事を教えてください。」
涙を我慢しながら言った。
「私を売る。不動産や商品を全て売って、私も奴隷として売ればギリギリ足りるはずだ。そしたら母さんを頼む。冒険者の仕事をして養ってくれ。」
「そんなのダメです。母様は父様がいなければ死んでしまうか、廃人になってしまいます。私を売ってください。」
「だが、そうしたら貴族が買うだろ。それでもいいのか?」
「いえ、絶対に嫌です。だから【アナライ】の街で売ってください。その際に伽不可にすれば、あの貴族は嫌がるでしょう。迷宮攻略よりそっちの方が目的でしょうから。」
【アナライ】の街は5年前、街長が変わり雰囲気が良いと、商人が話していたのを覚えていた。
「うーん。」
父が嫌がっている。きっと葛藤しているのだろう。
「それに、私の方が高く売れます。レベル3ですから。それにこの街にうんざりしていたので、丁度良いです。」
笑って言った。
「分かった…。そうしよう。」
しぶしぶ言った後、抱き合った。
その後、離れて父様の部屋から出て、自分の部屋に戻る際に頭を触ると、私の髪が濡れていた。
その後、【アナライ】の街に行き、門にはボルドー様がいた。見た瞬間に畏れた。初めてだった。彼はただそこに肩組んで立っているだけなのに。その時はまだ名前を知らなかったが…。
閑話休題。
それから、ボルドー様に奴隷商店の場所を聞いて、奴隷商店に向かった。
私は、結構高額で売れた。なんと約4000万フレだった。
普段なら父は値段交渉して、もう少し高く売るのだが、この時ばかりしなかった。
結果的には本当に良かった。と半年後そう思う。
その後、私は奴隷教育を終えたが、お客様の前へはなかなか行けなかった。行けた時もあったが、明らかに私を買うのは、無理な人ばかりだった。
そんな不満を持ちながら、奴隷商店で暮らしていたある日、あの貴族がやってきた。
「お前が私以外売れる予定はない。残念だったな。」
「そんな事分からないじゃないですか?」
「いや、分かる。お前は私の物になるのだ。なぁルソー。」
「やめてください。私はただ、お金をお持ちな方に見せるには、まだ奴隷教育がすんでいないだけです。」
ルソーが笑いながら言った。そんな事ない、私は優秀な方だと思っている。少なくても、私の代わりに行く人よりは優秀だ。
「わははっ!そうだったな。いつ頃お金持ちに売れそうか?」
「そうですね。私が契約を変えられる、あと半年と少しの間ですかね?」
その言葉を聞いて、唖然とした。
「そうか。その時は、私が今の値段の倍以上で買ってやろう。うわははは!!」
「よろしくお願いします。」
笑いながら言った。
「それから、名前は忘れたが、君の父の友人になぜか、【詐欺師】のジョブがついていたから、【冤罪書】を渡しておいたよ。」
その貴族は、笑いを我慢しながら言った。
「そんな…。それじゃあ、全部あなたが…」
「なにを言っているんだ?私はただ【冤罪書】を渡しただけだ。私はそんな事頼んでいないし、周りが勝手にした事だ。ただ、そんな気を使ってもらったから、私も使っただけだよ。今では君の父に代わって商売しているよ。」
「そ、そんなの…あ、あなたがした事は犯罪です。」
「あまり囀ずるなよ。そんなに私をなめるな!運よくレベル3になっただけの小娘が!!フン…」
その言葉を最後に部屋から出ていった。泣き出したかったが、負けになる気がして我慢した。
その後、宣言通りに私はお客様の前にでる事がなかった。
私は、出ていく奴隷達よりは、教育出来ているとは思うが、お客様の前に出ていく事はあまりなかった。
奇跡的に私を買えるお客様の前へ出れた時も、伽や貴族の事を聞くと、購入を諦めていた。
奴隷商人が私を出さなかったり、私の購入の邪魔をするのはあたり前だ。
あと少し待てば、倍の値段で売れるのだから。
私は自殺したかったが、奴隷は自殺できない。どうしようもなく、絶望していた。
そんなある日、他の奴隷達が怒られていた。またなにかやらかしたのか…とぼんやり見ていた、
「マリン。お前も来い。」
ルソーの後についていった。私の他は、奴隷教育だけは優秀な人達だった。
それで、客間のドアを開けた。
私はご主人様と出会った。
※次に続きます。




