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とらいあぐる  作者: おきゆむ
高校一年 夏
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チーム鴨

…身体中のあちこちに痛みを感じて目が覚める。


ゆっくりと目を開くと知らない風景が目に入った。


あれ…ここはどこ…?


…でも、ここが建物の中だということは分かった。


冷たい床が身体を伝う。


…それによって床に寝そべった状態に気が付く。


更に意識がはっきりとしてくると一気に情報が頭の中に入ってくる。


…そうだ…私は背後から襲われたんだ!?


私は慌てて立ち上がろうとして寝ている身体を起こそうとするが、上手く立てずにまた床に寝そべってしまう。


上手く身体が動かないのはスタンガンの電流を浴びせられたこともあるけれどそれだけでなく、すぐに手と足の付け根に痛みを感じることに気がつく。


…手足を縛られている…!?


「どうやら目が覚めたようだなお姫様」


聞いたことがない声が上から降ってくる。


なんとか顔だけを上に向けると、黒いパーカのフードを被った長身の男が見えた。


…こいつだ…こいつが私を背後から襲ったんだ!


まともに動けない状態で身体をよじりながら、必死に男を睨みつける。


「そんなに睨むなよ。可愛い顔が台無しだぜ?」


男がそう言ってフードを取った。


金髪の長い髪が露わになる。


あと細い目と顔のあちこちに付いているピアスが…


以前、原田を見た目で判断したことを反省したけれど、こいつは間違いなく見た目通り最悪なやつだと感じた。


「ここのチームの副リーダーをやらせてもらっている新見にいみだ。よろしくなお姫様」


新見と名乗る男が鳥肌が立つような笑みを近づけてくる。


思わず、身体を引っ込めた。


「…チーム?」


私は新見の言葉に疑問を口にする。


「ん?知らないのかよ?野口と平間のやつなんにも説明していないんだな…」


呆れたような表情で新見が言った。


「チームかもだ。ここら辺を仕切らせてもらっている。野口と平間はその一員だ…まあ、ほんの下っ端要員だけどな」


チーム鴨…?


いわゆる半グレ集団ってこと…?


「…そうだ!?谷くんは!?谷くんはどうしたのよ!」


谷くんのことを思い出して心配が込み上げてくる。


私の質問に新見が顎を上げて答えた。


すぐに身体をねじらせながら、その示す方向に顔を向ける。


すると、そこには倒れている谷くんの姿があった。


「谷くん!?」


よく見ると顔が殴られていて、制服もあちこちが破れている。


「アンタたち!谷くんに一体、何をしたのよ!?」


思わず新見に向かって叫んだ。


「お前を連れて行こうとした時に必死になって抵抗してきやがるから、ちょっと痛めつけてやっただけさ。安心しろ死んではいねぇよ」


新見の言葉に再び谷くんに視線を向けた。


「平山!」


新見が突然、そう叫ぶと近くのバーカウンターのような席に座っていた男が立ち上がり、谷くんに歩み寄っていく。


髪の毛は真っ赤っかで、新見同様にあちこちにピアスが付いていてはいるが、服装は新見とは反対に派手なスカジャンを着ている。


その平山という男が手に持っていたペットボトルの水を谷くんの顔に上からかけた。


谷くんが思わずうめき声をあげる。

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