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とらいあぐる  作者: おきゆむ
高校一年 夏
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58/77

長くて大変な一日

翌日は朝から雨が降っていた。


なんだか、この雨が私の中に憂鬱を誘う。


昨日のコウの様子が気になっていたけど、朝に私を迎えに来てくれたコウがいつも通りだったので、私もいつも通りの私でコウに接した。


大を迎えに行ってもそれは変わらなかった。


いつもと変わらない私たちに安堵感を抱く。


「おはよう!」


朝から安心を抱いた私は教室に着いた時、元気よく挨拶をした。


すると、教室にいたクラスメイトたちが少し驚いた表情を見せるも、次々と挨拶を交わしてくれる。


勿論、渚と誠子も。


「…どうしたの?なんだか今日は朝からテンション高いね?さては何にかいいことでもあったなぁ?」


渚がいやらしい表情を浮かべて私の元にやってくる。


「無いわよ。至って普通。…どちらかといえばこの雨だから少しテンション下がってるわよ」


「そうなの?でも、剣道部は雨でも関係ないでしょ?」


いつの間にか隣まで来ていた誠子が私に訊いた。


「…うん、そうなんだけどさ。でも、昔から雨はいい思い出がなくてさ…」


そう言って、教室の窓越しから暗い空を見上げた。


…そうだ。


私は昔から雨が嫌いだ。


お母さんが亡くなった日も葬式の日も雨だった。


それから、嫌な出来事があった時は大抵雨だった記憶がある。


…だから、雨はどうしてもいいイメージが抱けない。


今日は一日嫌なことが起こらないことを祈る。


でも、私の願いも虚しく、今日は長くて大変な一日となるのだった…

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