第5話 プリンとご飯
「春野さーん」
「うぉっしゃー バッチコーイ」
なんか春野さんが壊れている。
「コホン 清水さん どうしました? 」
いつもの春野さんに戻った。
「ねえねえ 俺の国にあった料理つくったんだけども、試食してくれない? 」
「いいですけど、あんまり変わったのはちょっと」
「大丈夫。絶対おいしいから」
今日持ってきたのはプリンとご飯。異世界転移の定番。おいしさ爆発だ。
この世界にないのは確認している。これでレシピ売ってスローライフだ
「ジャジャーン はい、これ」
「なんです? 」
「プリン 卵で作ったの。まずはご賞味あれ」
俺が差し出したプリンをおそるおそる食べた春野さん
「ぐぇー ぺっぺ」
即座に吐き出した。
「なんです、これ。何か気持ち悪い触感。ぶるぶるしてカエルの卵みたいです。」
「えー なんでおいしいじゃん」
「卵を甘くするなんて何考えているんです。普通に卵料理だと思って食べたら甘くて気持ち悪いです」
…あ 茶碗蒸しだと思って食べて甘かったら確かに気持ちわるいかも。
「えーっとこういうの食べたことない? 」
「ないです。それになんか臭いです。乳が入ってます?もしかして」
「入ってます」
「乳なんて入れたら獣臭くてダメでしょ。あれは子供か、病気のときに飲むもんです。普通の料理に使うなんて何考えてるんです!」
イケメンが怒ると迫力あるなぁ
「えーっとじゃあこれ。俺のソウルフード、米」
春野さんは手をださない。
「おいしいんだってば ほら」
俺は鍋の蓋をあけた。おー炊き立てご飯のいい匂い
「臭い~~」
春野さんは叫ぶと、窓を大急ぎであけた。
「臭いです。どっか持っていってください。早く 早く」
俺は冒険者ギルドを追い出されてしまった。
… そういえば 米が日本の食べ物だって広く知られてた元の世界でも 米の匂いがダメだって外国の人 一定数いたよなぁ。米が知られてないここじゃもっとダメだよな。
俺はやっと探し当てた米を持ってとぼとぼと歩いた。
すれ違った人が俺の方を見て顔をしかめていた。
さらば レシピでうはうはなスローライフ




