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別れ

復活


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「虎ちゃんも帰れた事だしもう用はないわ。そろそろ帰るね」


「俺、記憶具現って画像や音声だけかと思ってたけど魔法まで出せるんだな……」


「そうね。これ、多分閻魔すら知らない事だと思うよ?」


「そうなのか?」


「これね、私を見た時に知ったの」


「え? 俺も見れるけど? そんな情報なかったぜ?」


「多分ね、私は色々なスキルや魔法に触れてきたの。その場合、ステータスを見た時に過去に見た魔法も一回だけ使えるという説明文が追加されると思うの」


「そう言えばそんな経験ないわw」


「閻魔も鈴木さんと同じ認識で作ったと思うのよ。だけど」


「裏技があった……って事か……」


「そう……ここだけだけど、ヒーローになった気分よ。でも、それもこれまでね」


「もう、帰るんだな……」


「寂しくなりやす」

鈴木1号と2号がアリサを見送る。


「1号さん。木林製作所だっけ? 潰してくる。奴らに死よりも苦しい苦痛を与える」


「気は変わらないんだな?」 


「ええ、だって鈴木1号さんが生まれ変わった時にその製作所が図々しく残ってたら気分が、悪いでしょ? そうだ、あの


【いい加減にしろ! 

え゛えええええええ? 

おかしくなっちゃうだろ! 

彼結気

技術泥棒

国が言っているから大丈夫だよ。

この回転数じゃないとおかしいだろ! 

最近リュック背負わなくなったなあw 

仕事がないので週2回程休んで下さい。

喋ってるよ!

鈴木が何か貰いに来たら断るんだぞっ! 

テレビが言っているので間違いないでしょう。

何でリュック背負ってるんだ!  

2台同時にやらないのはおかしいだろ? 

はははははw

ムカデ君殺害

幽霊がいるぞ!

ん? いたの?w】


野郎出せる? 具現して!」

その時のアリサの表情は、地獄のどの鬼よりも、そう、ジン゛ジア゛よりも冷酷で、言葉も何やら殺意の様な? 何かが籠っている……そして、凄まじい記憶力だ……アリサよ……余程奴の事を……こうなった彼女を止める事は出来ないな。


「ん? なんだ? ……あ! よく覚えてるなあw それ、奴の名言集じゃないかwしかしまとめるとすげえなw」


「私も言ってて思ったわ……空前絶後の塵よ」


「おひぇええ? 社長の名言? でも、彼結気って何だあ?」


「これはね、ep7の


【彼結気?】 


と言うタイトルの話の中で、しっかり説明されているから今すぐ読んで!」


「わ、わかったでやす。えっとこれでやすね? ふむふむ……え? な、なんででげす? 酷いでやす……お、おひええええ」


「お? すぐに読んでるみたいね。感心ね? 酷い内容でしょ?」


「一体1号さんに何があったんで? おひえええ?」

彼結気は1話から読んで下さっている方は常識である。だが、専門用語だ。途中参加の方にとっては何を言ってるの?? となる。だが、鈴木二号の質問にアリサは答える形で新規読者様への道の示した。それを見た読者様の9割以上はep7の彼結気? に飛んでくれる筈。


「2号さん……私もこれを聞いた後に2号さんの話を聞いたせいで笑っちゃったのよ。確かにあなたも酷い事をされたと思う。でも、あれに比べたら大した事じゃないってね」


「そういえばそんな事言っていやしたね。でも実際にこんな事されているってのを聞いてしまったら納得でやす……格が違い過ぎやす……辛かったでやしょ? 1号さん……うわああああ」

ダダダダダ 


「もう過ぎた事だ……ってどこかに行っちまった……この場にいる事も辛いという事か……え? しかも、アリサちゃんその社長のセリフ、あいうえお順に並べてないか? ご丁寧にさ」


「気付いたの? そうだよ」


「無駄な労力だよwで、奴の顔だっけか? そういやまだ残ってたわ……何でこんな物いつまでも残してたんだろうな?」 


「ナイスよ。私にそれを伝える為に残してくれたんだ」


「そうだな。なんか運命感じるぜ。さっさと忘れるか……記憶具現! うおおお」

挿絵(By みてみん)


「こいつが……絶対に逃がさない。あ、念を押すけど復讐じゃなくて掃除だからね?」


「分かってる……だがこの顔は10年前の顔って事だから気をつけてな」


「はいっ! あいつはどうすれば困ると思う?」


「やっぱISO剝奪だろうなあ」


「そこを攻めるしかないか……あっ、それとサンダーで削った品物ってどこにある?」 


「なんだそれ?」


「あ、もう忘れちゃったんだっけ」


「恐らく」


「あれがあれば、現在の物と比較して技術を盗んだ証明になるかも知れない」


「そうなのか」


「これ位しか出来ないけど可能な限り頑張るよ」


「わかった……くどいがアリサちゃん、無理だけはするな?」


「うん、ジン゛ジア゛との戦いで良く分かった。細心の注意を払い行動する。でもこれだけネタがあれば何か出来る様な気がする」


「ええ?」


「例えばさ、奴のやった事を普通に書類に書いて有名な人に知らせてやれば、広まるとは思うの」


「ああ」


「でもその方法だと人々の心に定着はしてくれないの」


「そうなのか?」


「ビックリシテモーターって中古車会社があるのよ」


「ああ、覚えてるぜ?」


「あれだけ酷い事をしても2~3ヶ月で世間からは忘れ去られちゃうの。怒り続ける事って大変だしね。嫌な事をずっと覚えているのも苦痛だからって事かもね」


「言われて見れば確かにそうだよなあ。それに何かを憎み続けるって事自体自分の心を醜くしちまう」


「うん。出来れば平穏な毎日を過ごしたいよね。それに忘れちゃえば怒る必要なくなるし……やられた事も時間が経てば忘れてくれる。でもそれじゃ私気が済まないの」


「アリサちゃんは社長を相当嫌いになっちまったみたいだね」


「勿論、だからずっと心に残る方法で伝えたいの」


「ほう……全く想像つかないなあ」


「うーん……そうね……MADなんてどうかなあ?」


「何だいそれ? 泥?」


「それだとMUDになるわ。MADの方」


「知らないなあ」


「MADって言うのはね、ニヤニヤ動画とかで作者の好きな曲に合わせて、作者の好きな人の名言をその曲にのせて届ける二次創作物よ」


「難しいな」


「えっと……好きな歌の歌詞を、好きな人の言葉の音程を変えて、あたかも好きな人が自分の好きな音楽に合わせて歌っているようにしている物で……ま、いいか……要は奴の名言を音楽に乗せて伝えるの」


「ほう」


「でも暗い音楽じゃ駄目……奴らのやっている事は、最低の行為。これをわざわざ暗い曲に乗せれば途中で見るのを止めちゃうかも」


「成程! それに作ってる側も途中で投げ出しかねねえよなあ。じゃあ明るい曲で作るって事か」


「そうね。で、最後まで聞いてもらった後に、知り合いにこの曲面白いよ! って紹介して貰える様な楽しくも歌いやすいMADが好ましいわ」


「そういう伝え方もあるのか……楽しい曲に、今言った名言に乗せて……か……面白そうじゃないか!」


「書面に残しても何度も読みたい内容じゃないし、何時でも読めるとしても一度読んだらもういいわってなるけど、音楽だったら何度も聞きたくなるし動画投稿サイトにずっと残る。人気さえ出ればずっと見て貰える。だから使用楽曲もMADに良く使われている曲がいいわ。と、なると……お邪魔女謝肉祭なんていいかも? あの曲とってもノリのいい曲だし」


「そうなのか」


「とっても楽しい感じの曲だからずっと聞いてもらえると思うよ?」


「じゃあそれで任せるよ」


「うん。じゃあ伴奏の所は……♪いい加減にしろおかしくなっちゃうだろー彼女は結婚してるので気を付けて下さい彼女は結婚してるので気を付けて下さい彼女は結婚してるので気を付けてー」


「wwさ、3回も言うなw」


「最も伝えたい部分だから3回にしたよ。インパクトが大事だからね」


「成程そういう感じかあ……確かに一度聴いたら忘れないな! その名言を歌にして世界中に見せるという事なのか」


「そう、そうすれば書面上ではお堅く退屈な内容でも、楽しい曲で伝える事で何回も何回もリピートして見て貰えるかもしれない」


「そうすりゃ奴らの悪事を楽しく覚える事が出来るって事か! すげえなあ」


「で……次の部分は……内藤さんの捏造ISOにばれたらどーしよ」


「お、いいねえここは本当はドッキリドッキリドンドン不思議な力が湧いたらどーしよって歌詞だよなwこれはガチでどうしようって悩んでたもんなw」


「うん。で、やな鈴木の手紙はごーみ箱に捨てちゃえー」


「おおゴミ箱を見事使ってるw」


「呼び捨てごめんね。さんつけたら合わなくなっちゃうから」


「そんなの気にすんなよ!」


「で……大きな声でいい加減にしろ! おかしーくなちゃうだろ、ろ、ろ」


「おおーすげえ合ってるw大きな声でをそこに合わせるかあすげえw」


「内面3点……外面満点きばやーし製作所は年中無休! 休憩5分! 最低賃金! ……とこんな感じかなあ。どーしよ、いーかも、きっと毎日、やな宿題 (鈴木の手紙)ごみ箱に捨てちゃえ、教科書見ても書いてないけど、子猫に聞いてもそっぽ向くけど、大きな声で、年中無休は本家のまま使ったわ」


「すげえ、木林製作所と親和性の高い曲だなあ」


「うん。歌詞を思い出したらほぼ完璧って思ったわ。でね? もっと詰め込みたいけどそれだと訳分からなくなるからね」


「ああ」


「本当なら2番も使いたいけど、長すぎるのよね」


「そうなのか?」


「コメントでフルwwって来た事あるからね。2番込みだと間奏とかもあるから大体3分30秒になっちゃうから。1番のみの1分30秒以内にまとめないと見る方も疲れちゃうし、調べた事は無いけどそういう言う暗黙のルールがニヤ厨の中ではあるのかもね。そのコメントのお陰で知る事が出来たわ」


「確かに2番も同じメロディだからなあ」


「そうそう」


「でも、年中無休とか休憩5分てwはしっかりと週休2日だったし、休み時間も合計で1時間はあったぜ?」


「たった2つじゃん。これくらい嘘ついてもいいでしょ。しかしこれだけの中で5分だけが嘘ってのが信じられないよ。ほんと外面だけ良くって内面0点よね」


「まあそうだな。本当に外面は良かった外部監査前だけは大掃除して綺麗な会社を見せつけようとしていたしな。内面3点ってのも酷えなあ。まあいじめは確実に起こっていたしなあ。それが妥当か……でもアリサちゃん作詞の才能あるぜ」


「そう? でもね、鈴木さんの歌からこのアイディア浮かんだのよ?」


「え?」


「内藤への手紙で歌ったじゃない」


「ああ、あの替え歌か」


「そうそう。あの


【楽しげなメロディに込められた辛辣な歌詞】


それを聞いて私もやりたいって思っちゃったんだ」


「そうだったのか」


「歌詞は完璧。後は映像も欲しいのよね。従業員とか社長の顔の素材」


「へえ、そんな物まで……」


「音合わせも大事だけど、激しい編集で目でも楽しんで貰う必要があるの。だから、社長や川谷などの画像にエフェクト、例えば巨大化させたり複数にしたりして派手にしたいのよ。でも大元の素材が……」


「音と映像でより強固に定着させるのか。まあここではいくらでも具現出来るが上界までは持ってけねえ」


「そうね……今は携帯もないし……とりま歌詞だけは完璧にしておいて、脳内に保存して映像のイメージは構想だけ記憶しておいて、それに合った素材は後で木林製作所で現地調達すればいいかな? 携帯の充電最大にして、モバイルバッテリーも用意して貰わないとまずいわね。そこで完成させて投稿を終えたら最後に奴に見せてやるんだ」

しかしどうやって作るのだろうな? 携帯一つで作れるのか?


「そこまで考えているのか……じゃあ本当に……行くんだな? 木林製作所に……普通におうちに帰るでもいいんだぜ?」


「そうでやす」

いつの間にか戻ってきた2号。


「いやよ。それが終わったらゆっくり休む。それまでは私の仕事は終わらない……そして、必ず地獄に叩き落す……」

そう言いつつ、害怒仏苦を読む……恐らくそれに記したメモを読み返しているのだろう。この地獄で聞いた全てを……木林のメンバーの名や、そいつらにされた事を……


「そうか、だが奴らは地獄の鬼達よりも酷い男だ。鬼は限度がある。閻魔様が作る時に設定した以上の残忍な攻撃は出来ない。それに引き換え奴らにはリミッターが無い。くれぐれも気を付けてくれよ? そして奴がここに来るって事は最悪あいつと同じ場所で暮らすって事になるかもしれねえ……それはそれでいい気分じゃないが」


「これ!」


「これは? 戦力が永久に1万上がる酒じゃねえか?」


「そう、結構したけど、ここでしか使えないお金だし全部使ったわ。みんなで分けて飲むのもよし、鈴木1号さん一人で飲んで卒業するもよし」


「ありがとう」


「俺はいいよ。1号さんだけで飲んでくれ」


「本当かい? ありがとう」


「いや……これから奴が来るでげしょ? 早く逃げてほしいと思いやして。あっしはじっくりと卒業するでやす」


「助かるぜ! あんたいい奴じゃねえか!」


「そんな事ないでやす」


「仲良くなってんじゃん! あ、そう言えば荒熊さんは?」


「え? 誰だい?」


「ジン゛ジア゛を羽交い絞めしてくれた人よ。帝・露払いの人」


「ああ、あの人か。来てないな」


「お礼に思いっきり褒めて12万上げてあげようと思ったのに」


「彼は戦力そこまで要らないんじゃねえか?」


「そうか、そうよね。じゃあそろそろ行くね? 最後に鈴木さんの家ってどこなの?」


「ああ、木林製作所の傍にある一軒家だ。ぼろぼろなんですぐ分かる。だが何の用があるんだ?」


「わかったわ。ちょっとね。じゃあさよなら」


「ああ」


「さよならでやす!」


「あ、そうだ私の死体、蘇る前にちゃんとすぐ動ける状態にして置いてもらわないと駄目ね。連絡しておかないと」

ピポパポピ


「あ、市田さん? 私だけど、死体の傍に持ち物を置いておいて? 食べ物と飲み物も置いておいてね……モバイルバッテリーもあったらお願い。木林製作所の住所のメモは? ポケットに入ってる? そう? ありがとうね。お礼に生き返ってもう一度ありがとうを言ってあげるわ。それまで、死ぬなよ? え? 死人に言われたくないよお? ふふっ確かにな。うん、うん。もうすぐ戻るからね……よし、連絡終わり! これありがとう」

ヘルフォンを見回り鬼に返却する。


「お気をつけて」


「世話になったぜ」


「もう行くんでげすね……寂しくなるひょええ」


「じゃあね。おっと最後に語り部! あんたの語りには救われたわ。本当に一人だったら最初の一歩すら踏み出せないでいた。ここまでこれたのはあんたのお陰よ。ヘアケアしなよ? 禿はみっともないからね? はあああ」

ひゅうううん

おいおい私は禿てはいないぞ? それは禿に有効な治療薬ではないか! 全く……一言多い娘であるな! まあ最後に私を思い出してくれてち嬉しかったぞ。上界では直接会話はもう出来ないが見守っておる。大船に乗ったつもりで行ってこい!


「あっさりだったなあ」


「でも最後誰かと話してやせんでした?」


「ああ、俺達にも見えない誰かに話していたってのは分かった。でも考えるだけ無駄だ」


「でげすね」


「お、もうそろそろ責め苦の時間か。その前に飯屋でも行くか?」


「そうでやすね。行きやしょう!」


ーーーーーー上界 7月29日 AM7時ーーーーーー


「ただいまあああ」

アリサが目覚めたのは病院のベッドの上。しかし早朝だった為、誰もそれに気付かない。


「さて、本当ならこの喜びを全身で表現したいところだけどそんな余韻に浸っている暇はないわね。これから忙しくなるわよ? 待ってろ? 魔界動物共め! あら? 誰もいない? 電気は? これか……携帯は? ……あったわ。モバイルバッテリーもある! まずはママに電話と……でもこの時間じゃ寝てるか……応援は一人でも多い方がいいけど説明が面倒だし一人で行くか……今日は29日? ボケ人間コンテストでエントリーした日が確か7月24だったから……5日も経ってるのか……すごい不思議な気分……まだ暗いしもう少し寝ていたいけど不思議ね……全く疲れていないわ……じゃあ、そろそろ行くか。あっ食べ物や飲み物もカバンの中に入れてくれてる。ちょっと食べよっと」

もぐもぐ ごくごく


「よしエネルギー獣貂官僚ッと……あっ噛んじゃったwまあまだちょっと肉体になれてないから仕方ないね。充填完了だったわねw完全回復ぅ! 美味しかったああ! カバンの中にはお金も入ってるし、携帯で木林製作所の場所も分かっている。この距離だと結構遠いね。埼玉って言ってたもんね。まあ道具は全て揃ってるし」

すたっ

ベッドから降り、伸びをする。


「まあいいわ。ゆっくりと歩いて行こう。生き返ったという事実を……そしてそれはとても尊いという事を一歩一歩踏みしめて向かっていこう。本当なら鈴木さんの為にも早く行かなきゃいけないかもだけどね……あ、明るくなってきたら連絡する所も今の内に検索してメモしておこうっと。病室に紙切れは……あっメモ帳があるじゃん。じゃあこれ一冊拝借しますねw後……ペンも借りていくね? じゃあ、行きますか! 覚悟して置け? 悪魔共め」

とことこ

アリサは病院を出る。その後ろ姿は小さい女の子ではない。そしてただの復活者でもない。彼女は地獄から来たリベンジャー。目的は鈴木一号に聞いた場所。そこを地球上から一片たりとも残さず抹消する事。そこには彼を殺した男がいる。否、その男率いる地獄の鬼よりも性格の腐った生身の人間達が待ち構えている。何故か奴らは法律に守られ、されど当人達はその合間を縫って鈴木一号を自殺に追いやった。そう、集団で、一人の人間を殺したと言ってもいい。鈴木が日々書き連ねた日記には、彼らの悪事が集まっていた。読むもおぞましい悪魔の書。もうその日記はただの日記ではなく、いつしか


【死の日記】


へと変貌を遂げていたのだ。確かに一つ一つは小さい悪事、だが、それが積もりに積もれば、一人の人生を終わらせる程に成長を果たす。だが、個人個人には罪の意識のひとかけらもなく、一人の仲間を自殺に追いやったにも関わらず、今も横柄に働き続けている。仲間一人が消えたのに、それに何の疑問も罪の意識を感じず、ましてや謎の達成感を同時に感じ、間違った絆まで深めてしまった彼ら。鈴木の話ではまず、


【ナチュラルいじめマスター】


で、誰にもばれない様に、たった一人のバイトに集中して行い、弱ったところでクビにし、絶望の果てに死を選択させた過去のある男。今を生きる伝説の悪魔。名は、


【木林日光一】


それだけではない! 奴を信頼し、奴のやっている不正を黙認し、未だその会社で金を稼いでいる親衛隊の、川谷、井村、名木、土志田、石井、そして忘れてはいけない


【指示書捏造王内藤】


彼ら一人一人も安傍羅刹を上回る邪悪な心が内在する手練れ。そう、7匹の安傍羅刹に、アリサはたった一人で向かっていく。しかもその全員をこれから潰しに行くというのだから驚きだ。確かに殺害すると言っていたがそこまではしないだろう。だが、


『もう、死なせてくれ』


と言う気持ちになるまで精神的に追い詰めるであろう。もし、無事、そこから立ち直る事が出来るのなら生きてていいよ♪と言うくらいまでな。もし心が折れ、立ち直れなくて死んでしまっても彼女の罪にはならないだろう。自業自得である。

そして、ここは、悪い事をした筈なのに、それ工場従業員全体で隠し通して、ISO9001を持った振りをしている犯罪工場。そうだ、殺人集団の潜むパンデモニウム。その名も


【木林製作所】


そこを地図上から抹消する。それが彼女の目的だ。

果たしてこの崇高な目的を果たし、無事に家まで帰り、ゆっくりと休める事は出来るのだろうか? それとも激しい攻撃に倒れ、地獄にとんぼ帰りしてしまうのか? 未だかつてない凶悪な敵がアリサを待っている。だが、怯むことなく戦うのだアリサよ!! お主の全ての力を開放すれば勝機はある。一見意味の無い物と、一見価値の無い物をあり得ない形で組み合わせた結果、あの無敵と言われた安傍羅刹にすら勝てたのだ。確かに地獄でのみ使用可能のスキルの組み合わせでの勝利だった。だが、その経験から今のお主はこの世に存在するどんな物でも利用し、立ち回れるだろう。

そして、鈴木の無念を晴らせるのは、彼の魂の叫びをその耳で直接受け止め、心に繋ぎ止めた女。そう、世界中でただ一人。お主しかおらぬのだから……。もう止めはしない……ありっさけを……おっと噛んで……違うな……そう、アリサのありったけなのだからありっさけでいいのだ。


【ありっさけ】


を、ぶつけて、こい……! さあ、本当の最後の戦いが今、静かに、始まる。


ーーーーーーーーーーーーーーーFinal Battle startーーーーーーーーーーーーーーー


    Alisa VS Kibayashi Factory

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