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辺境の錬金術師  作者: 木偶の坊
勇者降臨編
40/65

目覚め。その二

やっと四十話。


おめでとうー頑張ったよ!

ってことを五十話でやりたい。

「誰だっ!!」


 無精髭が目立つ男が天井に向かってそう叫ぶ。


「見事」


 その声に反応するかのように背後から声が聞こえた。振り向くとそこには仮面を付けた男なのか女なのかも分からない人物が立っていた。

 

 無精髭の男は拳を握るとすぐにでも打撃が打てる準備をする。


「貴殿等、覚醒、確認」


竜胆りんどう先輩、大丈夫ですか?」


 心配するような声をよそに竜胆と呼ばれた男は目の前にいる人物に交戦の意思がないことを確認して警戒をそのままに拳を解いた。


「……それで、お前は何者だ?」


「我、影也。姫、勅命。現状確認」


「要するに俺たちの様子を見に来たってことでいいのか?」


「是」


 単語で話す目の前の人物の背後にいるのは姫と名乗る人物で、姫というのはおそらくこの館の主だろうと竜胆は推測する。窓から見たその様子からしてこの建物はかなり大きい。それこそ城のような感じだろう。


「姫ってやつのところに行きたいのは山々だが……」


「ミヤビが目覚めないと。そうですよね、先輩」


「ああ」


「状況、了解。刹那、待機」


 たぶん、姫とやらに聞くためちょっと待ってろってことなのだろうが。この人物の会話はとにかく分かりづらい。


「ここもどこだかわかりませんし、少し待ちましょう」


「ま、それしかないな。姫さんをここに連れて来てくれないか?」


「御意」


 そう言うと性別不明生物は姿を消す。元からそこにいなかったかのように。


「先輩、今の人って能力者アクターですか?」


「いや……アクター粒子の反応がないから、たぶん違うな。素の身体能力だけで俺らと同じことをしやがる。バケモンかよ」


「そういえば先輩ってどんな能力を使うんですか?」


「俺ら能力者は本来担任に能力を教えることはないんだが、状況が状況だしな。具現化系【アルカナ】っつうカードを使ったちょっとした手品さ」


「……タロット占い」


 か弱い声がそうつぶやく。


「ミヤビ、目が覚めたんだね!!」


 そういって優男がミヤビに抱き着く。


「京ちゃん、いたい。……あれ、ここは?」


「それは俺らにも分からん。それよりもそこの男をどかせ、少し目障りだ」


「だって、京ちゃんよいて。ちょっと、重い」


 ミヤビの言葉に打ちのめされた男、京ちゃんもとい京一郎は窓からもう一度外の様子を見て呟く。


「やっぱ、見たことない場所だよな……」


「それは当然です。あなた様方が元いた場所、元いた世界とは違う場所ですから」


「え」


 京一郎の言葉に反応するかのように自分たちが求めていた答えがそこに現れる。


「あなたは?」


 入口のほうを見た三人が見たのは、煌びやかとまではいかないがそれでも上質な衣装を身に纏う一人の女性。


「申し遅れました、わたしはこのシェルベア王国で王位継承権第一、第一王女のメルフィア・リ・シェルベアと申します。皆さまをこのシェルベアに召還した術式の統括をしております」


「……術式?」


「または魔法とも言います」


 その言葉に竜胆以外は唖然とする。こういった摩訶不思議ことを専門にしている竜胆でさえ、一瞬何を言っているのかわからなかったのだ。同郷の二人に分かるはずもない。


「転生もの、乙」


 ミヤビは何か感じるものがあったのかそう吐き捨てる。


「僕にはなにがなんだか……」


「京ちゃん、どうせ主人公。たぶん勇者とかそんなん」


 その言葉を聞いたメルフィアが目を見開き、京一郎に向かってこう言った。


「我が国をお救いください、勇者さま」


 勇者という言葉が反響する以外、静けさがさらに勇者という言葉を意識させた。

いつも読んでくださってありがとうございます。

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本当にありがとうございます。

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