新人冒険者と見習い錬金術師。その一
PCも直ったし、いい感じ。
目標の初投稿より二十日もあれば5000いけるかなって思ってたらいつの間にか5000PVに到達してました!!
みなさん、有難う御座います。
「錬金術師って弟子入り出来ないって……」
「ん?ああ、それは条件があるからだ」
鮮やかな透明な緑色の液体を片手に、ケルトは答えた。
「錬金術師ってのは実際誰にでもなれるものであって、別段難しいことでもない」
「それじゃあ」
「もどきにはなれるってだけの話なんだ。錬金術師に似たことが出来るってことだな。もちろん、本物になれるわけじゃない」
液体を飲みながら、苦笑する。
これは失敗だと。
それを見たティアは楽しそうにその様子を見ている。
「配合間違えたな、『陣』を見せて」
「はい」
ティアは肩掛けポーチから一枚の紙を取り出す。その中央には魔法陣のようなものが書かれているだけでその他には何もない。その様子をメルは不思議そうに見ていた。
「………」
紅に輝くその瞳をそれに向ける。
「ここの『式』間違ってるな……これだと回復薬は出来ないよ。ただ材料を水に入れて混ぜた方がまだマシってくらいだね」
辛口の評価にティアはしょんぼりしていた。
「錬金術師って薬を作る人なんですか?」
この光景だけ見ていれば錬金術師というより薬師という印象を受ける。戦う薬師って感じの印象。薬師なら街で見かけるし、教会関連の人という印象を受ける。
「違うよ、お姉ちゃん。れんきんじゅつしっていうのは、ずるい人のことです!」
「ずるい?」
ケルトは隣に座ったティアの頭を撫でながら話をする。
「ずるいって、あながち間違ってもいないんだけどね。錬金術師っていうのは過程を無視して、結果だけを創り出すことの出来る人を示す言葉なんだ。例えば歴戦の戦士は幾度も戦場を駆け巡ってそう呼ばれるものになるけど、本物は戦場に出ずとも歴戦の戦士と同じことが出来るんだ」
「それって……」
「もちろん万能ってわけじゃないよ。それに対価を支払わずそんな力を行使すれば自ずと対価を要求されることになる。大いなる力には大いなる責任が伴う……薬を作る程度であればさほど代償を必要としない。元は神になろうとしたことから出来た術とも言われてるんだ」
そう言うとケルトは肩を竦める。
神なんて目指すものじゃない。
「シドニアの錬金術師は霊薬の生成に成功したって話を聞いたね。もし興味があるならシドニアに行ってみるのもいいかもしれない、俺は行く気はないけど」
「因みに錬金術師になるための条件って何なんですか?」
「第一条件、無属性に適正を持っていること」
「無属性って適正あるんです?」
メルたちが通っていた養成学校では基本五属性に希少二属性からなる識別法を用いたため、無属性の判定はなかった。それにそもそも無属性とは生活に必要な程度の魔法と考えられていて、まさかそれが属性の一つだとは思わなかった。
「クリエイトゲートって魔法を知ってるかい?」
「よく大商人やベテランの冒険者が使ってる魔導具のことですよね、道具を一定量仕舞っておけるっていう」
「ま、それを人間だけの力で使えるかってだけのことなんだけどね。適正がある人間は誰に教えられたわけでもなく、生まれながらにして使えるんだ」
「はじめはビックリだったよ♪」
あくまでこれが錬金術師になれるかなれかないの違いだねと付け足した。
読んで下さってありがとうございます。




