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3.
授業後、吹奏楽部の練習の音を聞きながらベランダで夕日を見ていた。
「部屋に斧が二本あるんだよね」
マリアは、ジュースを飲みながら言った。
私は携帯をいじったまま、
「なんで?」
と聞いた。
「中学生のときから、あるんだよね」
窓の外では運動部が走っていた。
グラウンドの掛け声が、ゆっくり教室まで届いてくる。
「ねえ」
まりあが言った。
「人って、どこまで切れると思う?」
「は?」
「腕とか」
笑いながらだった。
だから、私も笑った。
「怖いこと言わないでよ」
「切ってみたいなー」
そこで、マリアはこっちを見た。
右手の人差し指がとん、と私の手首を指す
「切ってもいい?」
「ダメに決まってるじゃん」
私は反射でそう返した。
マリアは声を出して笑った。
その時は、それで終わった。
終わったと思っていた。




