突然の告白
私は圭兄に抱き締められている?
「彩会いたかった」
「圭兄がどうして……何故ここへ?」
「彩を探しに来たんだ」
今まで溜め込んでいた想いが一気に溢れ出す。
「私も会いたかった」
圭兄を思いっきり抱き締める。
エルフの中からザワザワとした声が聞こえてくる。
からかう者、口笛を吹く者、その中から一人の男性が近づいて来た。
「会えて良かったな、ケープ」
「ガテムちゃんと紹介する。妹だけど俺の思い人の彩だ」
変な紹介の言葉だ。少し気持ちが塞ぐ。
「初めまして。こちらではアーヤ・ジカーベと言います」
「ハジメマシテ!私はこちらの森の第二の長ガテム・ジェノブーナと言います。
さぁ、中に入って色々聞きましょう。皆さんもどうぞ」
「はい。……圭兄はどうしてここに?」
「色々だな。彩こそどうしてここに?」
あの日交差点で誰かに背中を押されて車に轢かれたと説明すると、
圭兄はもう一度私を抱き締めた。
「自分で車に飛び込んだのではないんだな。良かった」
「私が自殺したと思っていたの?」
「そう警察に言われたので、てっきり……」
思いっきり手を握られた。
「良かった。元気でいてくれて」
「あっちでは寝たきりでしょ。こっちに来た時神様に見せてもらった」
「うん……」
「そして、圭兄があっちの世界に居たの見たよ」
「俺……あっちとこっちの世界を行き来できるんだ」
「?」
「大事なことを言わなくては……彩、お前が好きだ」
「私の事妹として、それとも一人の女性として?」
「勿論一人の女性としてだよ」
「血が繋がっていない事知っていたの?」
「ああ、俺はお前が家にやって来たときから覚えている。お前こそ……」
「お母さんの態度でなんとなく。はっきり解ったのは、戸籍謄本見たときかな」
「早くから好きだったけど、話せば彩に気持ち悪いと言われそうで……」
「私、圭兄が知っているとは思わなかったから、好きな気持ちは持ってはいけないと思っていた」
「もしかしてずっと前から俺達両思いだったんだ」
咳払いが聞こえる。
「あの……もう良いかな?族長達待っているんだけど」
皆が目線を逸らす。
自分の顔が熱を持ってくるのが解る。恥ずかしい!
アルタマリのチリーラが啼く。
さっきの啼き声は綺麗だった。
皆の心が癒やされ、ギスギスした雰囲気がなくなる。
圭兄と目を合わせお互いが微笑む。
―― ウェリーがただ一人落ち込んでいる
「恋人がいたんだ。兄って言ってなかったか?」
「血は繋がってなかったらしいぞ。お前アーヤのこと……」
「諦めるしか無いか……」
マークがウェリーを慰めている。
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