マークの呪い
【残酷な描写】殺戮・戦闘の残酷描写があります。
今回のお話は マーク の視点で描かれています。
深夜の街なかの暗闇通り
「お前が解呪のダンジョンのペレロというのは本当だったんだ」
『おや?マークかい?』
「お前がペレロなら、俺の呪いも解いてくれないかい」
『君の奴隷紋のことかい?』
「知っているんだ」
『それは呪いではないよ』
「俺にとっては呪いと変わりない。
貴族が姉に無体な事をしたから姉は恋人にも捨てられ死を選んだ。
姉が死んだ日、俺は貴族に襲いかかった。
背中を切られて俺は良く生き残ったよ。
でも死んだ方がましだったかも。
ダッサク共和国で奴隷として十年ほどゴミのように生きてきた。
恩赦で放免されたが額と腕の奴隷紋は消えない」
『僕ではなく、アーヤ様に頼んでみては?』
「アーヤ様?」
『 丁度良かった。ペレロか? 』
目の前にアーヤを抱いたアポロが現れた。
『これはアポロ様ではないですか?なぜアーヤ様を?』
「アーヤ様?アポロ様?」
『 突然教会で倒れた。後を頼んで良いか? 』
『はい』
『 ペレロはハーデルの事知っているか? 』
『えぇ』
『 そうか…… 』
アポロはマークにアーヤを抱かせ忽然と消えた。
『僕も帰るよ。アーヤのことよろしく。さっきの話アーヤに相談してごらん』
アーヤを抱いてホテルに着くと、入り口でウェリーが待っていた。
ベッドで寝かせた後、ウェリーと話す。
アーヤ様が教会で倒れアポロ様が連れてきた事やペレロの話をした。
「明日アーヤ様に相談がある」
そう言って自分の部屋に戻ってが、なかなか眠りにつくことが出来なかった。
次の日の朝早くアーヤが俺の部屋に来た。
「相談事があるってウェリーから聞いたけど?」
俺は鉢金の付いたバンダナを頭から離す。
露わになった額の奴隷紋を見てもアーヤは
「何それ?」
こっちが拍子抜けしていると、アーヤの後ろにいたミカが悲鳴を上げていた。
「それって……奴隷紋?」
「なんで君がいるんだ?」
ミカの悲鳴を聞いてレイもウェリーもケープという少年も来てしまった。
奴隷紋を一瞬隠そうと思ったがやめた。
「俺はダッサク共和国の元奴隷だ」
皆を落ち着かせ俺は語り出した。
「年の離れた姉は綺麗な人でもうすぐ結婚の予定だった。
しかし、姉は貴族に暴行を受けた。
姉の恋人が「そのまま貴族の妾になればいい」と言ったので、姉は自ら命を絶った。
恋人は泣いていたよ。
貧しい俺より裕福な貴族の暮らしが出来るならそっちがいいと思った。
でも、間違いだったって……。
俺は貴族に復讐しようとしたがまだまだ子供だった俺は逆に殺されそうになった。
姉の恋人が庇ってくれなかったら俺は死んでいた。
背中の大きな傷がその時の傷だ。
庇ってくれた彼は死んだよ。彼の家族もすぐに亡くなったと聞いた。
俺は生きていたのでそのまま奴隷となった。
十歳から八年間、その貴族の奴隷さ。
何度も死のうとしたが、止めてくれた人が居た。
その人が俺に剣を教えてくれた」
「逃げようとしなかったの?」
「首に魔法の掛かったチョーカーをつけられるんだ。
一定の場所から逃げたらそのチョーカーが……」
「首を絞め、命はない」
最後に答えたのはレイだ。
ミカは顔色を悪くしたまま黙り込んでいる。
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