マークの決意
「子供にそんなことするの?」
私は驚いてそして怒りが込み上がった。
「平民だけさ。貴族が悪さしても精々教会送りだな」
「ダッサク共和国だけだよ。子供の奴隷は」
「他の国はないの?」
「他の国は大人の犯罪奴隷だけだよ。
ダッサク共和国は借金奴隷もあるから、女子供も奴隷になる」
「借金奴隷?親の借金とか?」
「そう」
マークと二人きりになるのは避けるため、ウェリーに残ってもらった。
ケープも残りたいというので、それ以外の人には部屋から出て行ってもらう。
ミカがレイに行き場の無い怒りをぶつけている。
「もう一度聞くけど、奴隷紋を消したい?」
「あいつらの……あの貴族の名前が入っているんだ。消したいに決まっている」
額にも腕にも髑髏のような印の上に確かに名前が書かれている。
「額と右腕ね。上手くいかなかったらごめんね。
それと背中の大きな傷は消す?」
「出来れば少し残してほしいかな。無理な注文?」
「いいえ、やってみる」
タブレットを取りだし三カ所の写真を撮り、奴隷紋を消していく。
上手くいきそうだ。
「傷は半分ぐらいでいい?」
「うん」
ウェリーもマークもタブレットを覗く。
上手く書き直す事が出来た。
後はペーストだけ……緊張する。
祈りを込めて「ペースト!」
奴隷紋は消え傷痕も小さくできた。
「上手くいったよ」
手鏡を見せると額を確認するマーク。
そして、大きくため息を付く。
「これで冒険者を辞めようと思っている」
「え?」
「いつか金貯めて聖女様にでもお願いできたら……
奴隷紋を消すことが出来たなら、田舎で過ごしたいと思っていた。
まさか、こんなにも早く夢が叶うとは!
お礼は俺の全財産でいいか?いや、いいですか?」
「お金なんていらないわ。それより、ケープの故郷ユーゼン村に帰るつもりなの。
一緒に行かない?いや、送ってくれない?」
「ユーゼン村は田舎?」
「かなりね」
「OK!決まり」
「俺は?」
「ウェリーは一度、シェリューに会ってくるのが良いと思う」
「いや……俺は貴族には……」
「未練ないの?」
「何の未練?」
ウェリーはシェリューにその気はないのだろうか?
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