冒険者チーム ブルーウィング
“解呪のダンジョン”
このダンジョンに詳しい冒険者を急いで探す。
普通ダンジョンにはマップと呼ばれる物があり、それに沿って徐々にダンジョンを攻略するらしい。
だが、このダンジョンはマップが役に立たない。
何故なら毎日中の様子が変わる珍しいダンジョンらしい。
そして、このダンジョン内は狭く弓と長剣は使えない。
短剣や魔法に秀でた冒険者がいいらしい。
ちょうどやって来た冒険者が受付と問答し始めた。
「何故にキャンセルになったんだ?」
「希望者が突然亡くなったらしいの。
呪われている上に呪詛返しを受けたらしいわ」
どんな人物だったのか……?
「あっ、今最優先の希望者が来ているのだけど、交渉したら?」
「お願いしたい……ウェリーじゃないか!」
「マークか?助かった」
このマークという冒険者はウェリーの知り合いらしい。
「大きな怪我をしたと聞いたが、大丈夫そうだな…」
「あぁ、治してもらった」
「聖女様にか?」
「いや、違う人にだ」
「そうか、良かった。今聖女様の周りはきな臭い噂ばかりだからな」
「そうなのか?
今はこの人の護衛をしているのだが、連れが自死の呪詛にかけられた。
夕方からダンジョンに入るつもりが、冒険者が見つからなくて困っていた。
マーク受けてくれないか?」
「自死か……いいぞ。どうせキャンセルが出たところだからな」
「良かった。彼女はアーヤ様だ。連れがこの子供だ」
「様?貴族ですか?」
「いえ違います。どうかケープを助けてください。お願いします」
「わかりました」
マークが仲間を呼びに行ってくれた。
「マークなら大丈夫ですよ。きっと」
ウェリーが優しく肩を抱き締めてくれる。
この温かさが有り難い。
マークが仲間二人を連れて来てくれた。
「彼等は金板冒険者だ」
「彼女がブルーウィングのリーダー、ミカ・シュフレード火魔法の使い手だ。
そして彼がレイ・カンバル光魔法の使い手で、俺がマーク短剣使いだ」
「ブルーウィング?」
「青い翼は“正義”を表すからな」マークがニッコリと笑う。
「私はミカ・シュフレード、宜しく」
「僕はレイ・カンバル、よろしく」
「私はアーヤ・ジカーベと言います。ケープの為にお願いします」
「弟さん?」
「いいえ、旅の仲間です」
「こんな小さい子が?」
「あぁ、俺の知り合いの子なんだ。
どうしても外の世界が見たいと言って付いてきた」
「そうなんだ。兎に角時間があまりないから、このダンジョンの説明をするわね」
「はい」
―― 毎日道が変わってしまうので、このダンジョンはマップが効かない。
まず、第一の分かれ道は右というのは毎回同じだが、
30mほど歩くと扉が現れる。
開けると二本か三本道になっていて、選択をしなければならない。
正解ならば階下への階段が現れる。
間違った道を進むとアンデットのモンスターが出てくるので引き返す。
それを二十階まで繰り返す。
上手くいけば二十階に宝箱が有り、転移魔法陣で地上に帰る。
「上手くいけばだ!」
「……?」
「正解がない場合モンスターに囲まれて危ないこともある。
宝箱がミミックの場合もある。また、五十階まで行った人もいる」
「高いがその場合は転移石を買っといてそれを使う。しかし、これを使えば約一週間ダンジョンには再入場出来ない」
「まっ、予約がいっぱいで、簡単にはダンジョンに入れないが」
「今回はツイているよ。きっと上手くいく」
泣き顔の私にマークが優しく慰めてくれる。
そして、もう一つ残念な事は、聖獣たちはこのダンジョンには入る事が出来ない決まりらしい。
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