チューヨウ国の貴族と大統領選
まだまだ不定期掲載となっています。
すみませんが、次も待っていていただけると幸いです。
サトー大統領の死因が発表されないので色々な噂が飛び交う。
大統領の任期は三年で再選はなしというが、サトー大統領はまだ二年目で任期は後一年残っていた。
十二の貴族から大統領が選ばれると言われているが、上級貴族(モーリー家とイジューン家)の二貴族と金持ちの二貴族(サトー家とツズーキ家)そして、勇者の家系と婚姻関係のガベル・ムトー家で実質争われるらしい。
同家は立候補出来ないので、今回サトー家は立候補出来ない。
普通一年掛けて準備し立候補に備えるらしいが、今回立候補受付終了の十日間戒厳令は続くらしい。
領地を多く持たぬ下級貴族は初めから無理なので、タナカ家は全然慌てていない。
門が閉じられ手紙も出せぬので、忘れかけていた調薬を行う。
新しい薬草も手に入ったので、レベルアップをめざそう。
ケープは相も変わらず本の虫だ。
今は魔法の基礎本を読んでいて、タナカ氏が自らお手本として魔法を教えてくれている。
選挙は立候補した貴族が各村を演説して回る。
その後、首都に二十一ある各村から代表二名がやって来て選挙の投票が行われる。
選挙運動に制限がないため、各村に寄付といいお金を落としていく。
それにより各村は潤う。
無記名の投票になっているので、多く寄付をしても落ちる場合もあるので面白いらしい。
三日経って、また街がざわざわとしている。
予想通りの四貴族の他に、タナカ家よりも下級貴族のサーベ家が立候補したと言うのだ。
勿論、立候補は自由なのだが……嫌な気分なのはどうしてだろう?
突然タナカ氏を通して、前大統領に関して相談事があると選挙管理委員会から呼び出しがあった。
選挙管理委員会は選挙に出ない貴族で構成されている。
今回の委員長はサトー家である。
息子であるトール・サトー氏からの依頼である。
どの医者に尋ねても毒殺とは診断できないらしい。
サトー家に迎え入れられると、すぐに寝室に通された。まだ遺体が置かれたままである。
「どの医者も病死とも毒殺とも言い難く、毒とすれば何の毒なのか解らない」
私はタナカ氏に耳打ちする。
「返答は……解らないがいいですか?それとも真実を告げたほうがいいですか?」
青ざめた顔のタナカ氏が私を見つめていた。
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