闇夜花(やみよばな)
登場する人物、団体、名称は架空のものであり、
実在のものとは関係ありません。
家族の絵を見せた答えは、大泣きされた。
売ってくれと言われたので善人の如く、お金はこの領地の人に使って欲しいと答えた。
すると領主様は「娘の病気が治ったので、今年から減税をする」と次の日に発表していた。
昨日からチューヨウ国とゼンダール帝国の間の渓谷に珍しい闇夜花が咲いているとタナカ氏から連絡が来た。
一週間ほど深夜に咲く闇夜花、知っている人たちは深夜に集まってくるらしい。
領主様の計らいで特等席が用意されていた。タナカ親子も同席した。
正式名称はルミエというこの闇夜花は雄花と雌花があり、
雄花から花粉が蛍の様な灯りを纏い飛び交う。
そして、雌花に集まる。
ここには綺麗な色が残っている。
淡い若菜色が飛び交う様子に枕草子の“いとおかし”という言葉が浮かんでくる。
花粉は蛍のように点滅はせず、ただフラフラと漂う。
雌花は光る花粉を吸い込むと花弁を閉じ一瞬朱く光る。
こんな綺麗な光景が後三・四日続くらしい。
「ほとんどが光るのだけど、花粉を吸い込んでも光らない雌花は実を付けることがあるらしい」
「その実からは凄い毒薬が作れるんでしょう」
「えっ!」
タナカ親子の話に私は驚く。
「大丈夫です。ほとんど実はなりませんし、ちゃんと玄武様のお子様が四方にいて結界を張って守ってらっしゃいます。
そして、残った物は十日目に焼き払ってくれるのです」
「玄武様って?」質問しようとした時……。
「あの花光らなかったよ!」ケープが指を指す。
皆が顔を見合わせる。
「実が成るのは何日ぐらいですか?」
「十日前後って書いてあったよ」
ケープが魔法の本に書かれていたのを覚えていた。
「十日後にまた来ませんか?何も無ければ私達はそのままチューヨウ国に行きたいと思っています」
「それでは私達は一旦国に帰り、十日後ここに使徒様をお迎えにきます」
そう言ってタナカ親子は帰国した。
「アーヤさん達はどこか行かれるのですか?」
シェリューが寂しそうに聞いてくる。
「お屋敷の西側に薬草が生えていると聞いていたので、もう暫くはお屋敷にお世話になります。
チューヨウ国に行ってもすぐ戻って来ます」
そういうとシェリューはホッとした顔をした。
そう薬草探しが本来の目的だった。
お屋敷に戻り、薬草探しを始める。
タブレット内にある薬草に色を付けていく。
まだ白く残っている草が結構あり、次々と鑑定していく。
多少傾斜があり採取に苦労したが、目的の甘草を見つけることが出来た。
新しい薬草も採取する事が出来た。
風邪薬を二日間作り続けレベルは一気に二つ上がった。
ステータスを見ると鑑定のレベルがかなり上がって驚く。
ユキはどれくらいレベルを上げたか見てみる。
―― 名前:ユキ (主人アーヤ)
年齢:四歳
種族:聖獣
スキル:回復魔法Lv.20
―― 名前: アーヤ・ジカーベ 《徳Lv.4》
年齢: 二十五歳
種族: 人属
職業: 精霊の使途・画家
スキル:鑑定Lv.25 調薬魔法Lv.5
魔法: 火(生活初級)・水(生活初級)
ペット:聖獣ホワイトタイガー (ユキ)
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