ケープの決断
一昨日が満月だったので、ユキの餌とGパンしかあちらの世界の物は取り出してなかった。
色々考えて余計に解らなくなって取り出せないでいた。
この村では蜂蜜は高級品だ。
解っていれば昨日取り出せたのに……
こちらの世界の蜂蜜はどうだろう?
明日の朝にはこの村を出るので、落ち着いてから調薬魔法には取り組むことにする。
旅行の準備を終え、夕食を取っていると、
「僕も使徒様と一緒に旅に付いていっちゃだめ?」
ケープが家族に訊ねている。
「まだ八歳でしょ?」私が口を挟む。
「もうすぐ九歳だし、成人(十二歳)にはまだまだだけど、ちゃんと手伝いは出来ると思う」
私もそう思うが、家族の承認がなければ同行は許されない。
私もケープがいると少し安心ではある。
「僕は大丈夫!出来る!」
ケープの決意表明だ。
「使徒様は如何思いでしょうか?」
テラよ、私に聞かないで欲しい。
「……」
「ご迷惑じゃないでしょうか?」
「迷惑どころか、頼りになります。ですが……」
「ケープ!本気なんだな?」
ケープが肯くと、ジャスが奥の部屋から短剣を持ってくる。
「やはり、そうなったわね。使徒様ケープを宜しくお願いします」
テラからも頭を下げられる。
驚いたことに、二人はケープが旅に付いて行くことに反対ではないらしい。
「本当に良いのですか?付いてきてくれたら安心ですが、旅には危険が伴います。
私は怖いです」
素直な気持ちを二人に吐露する。
「貴女との出会いがこの子の運命だったのでしょう」
「ダーナが寂しがるんじゃないですか?」
「大丈夫よ。秋にはあの子もお姉さんになるのだから……」
気付かなかった。もう安定期に入っていたらしい。
すぐにケープの鉄板の冒険者プレートが作られた。
表には“ケープ 八歳”と彫刻され、
裏には“冒険者初心者Lv.0”と“精霊の使徒様の助手”とあった。
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