204 映画「急に具合が悪くなる」
はいこんにちは。
今回もまた映画の話題です。
こちらはもう言うまでもないことですが、あのカンヌ国際映画祭コンペティション部門で主演お二人が主演女優賞を受賞された、紛れもない名作。
ということで、必ず観に行かねばと思っていた作品でした。
ただ、余命宣告されているガン患者を主役に据えた作品ということで、ある程度しっかりと覚悟をもって観なくてはと思っていました。しかもインド映画でもないのに三時間越え。ますます、覚悟が必要……と思いつつ映画館へ向かいました。
〇「急に具合が悪くなる」
2026年製作
監督:濱口竜介
原作:宮野真生子・磯野真穂
脚本:濱口竜介・ルディムナ玲亜
出演: ヴィルジニー・エフィラ / 岡本多緒 / 長塚京三 / 黒崎煌代 / ジャン=シャルル・クリシェ / マリー・ビュネル / ロマン・コタール / マリー・ドゥナルノー / ガブリエル・ダマニ / エロイーズ・ジャンジョー / セフォラ・ポンディ / アイディ・ベッケル・バベル ほか
フランス・日本・ドイツ・ベルギー共同製作 196分 G
結論から言うと……もうね、観たほうがいい。この文明社会の中で今の時代を生きる人々は、本当に観るべき映画だと思いました。命や老いに関わる問題はすべての人に関係があるわけですが、それ以上に迫ってくる問題意識と説得力のある映画です。
ということで、簡単にストーリーのご紹介を。とはいえ、これだけ有名作だとご存じのかたのほうが多そうですが(苦笑)。
冒頭の舞台は、パリ郊外にある介護施設「自由の庭」。そこで施設長をしている主人公、マリー=ルー・フォンテーヌは、予算の少なさに嘆きつつも、入居者さんたちを「モノ」のように扱う介護のやりかたに反抗し、「ユマニチュード」と呼ばれる介護技術を積極的に施設に取り入れようと日々奮闘している女性。
とはいえそのためには施設職員たちに多くの研修を受けてもらう必要が。当然、現場からは批判もあがり、上役からはイヤな顔をされ、それでも日々人手不足の中、睡眠不足と戦いながら働いています。
そんな中、帰宅時に乗ったトラムに触りそうなほど近くを駆けてくる自閉症の少年を見つけ、心配になって寄り添ってあげたマリー。彼を迎えに来た保護者の俳優と、彼が出演する演劇の演出を担当している真理と出会います。
かれらの演劇に招待され、出かけていったマリー。その後、話をするうちに真理と意気投合していきます。真理は余命を宣告されたガン患者。自分の体調を薬そのほかで調整しながら、それでも生き生きと今を生きている女性です。自分の意見をしっかりと持っていて非常に聡明。
交流を深めていくふたりでしたが、やがて真理の体の具合は急に悪くなり……。
人が生きるとはどういうことか、介護とは、老いとはなんなのか。この社会とはなんなのか……。いろんな、いろんなことが含まれた洞察に富んだ作品でした。本当に多くのことを考えさせられます。
特に真理さんが語る資本主義についての考え方には唸らされました。
また本当にすごかったのは自閉症の少年を演じた黒崎煌代さん。本当に自閉症のかたが演じているのではないかと思うほどの自然な、本当に自然な演技で、見ていてずっとどきどきしていました。本当に素晴らしいです。
あ、あと、これは完全に蛇足なのですが。
別に映画の中でははっきりとどの商品かは映っていませんでしたが、どうしても翌日食べたくなって某カップラーメンを購入して食しておりました、わたくし(笑)。
ということで、ぜひぜひみなさんもご覧になっていただけたらと思います。
それでは、今回はこのあたりで。




