197 「さらば、わが愛 覇王別姫」
はいこんにちは。
こちらのエッセイはちょっと久しぶりですね。
今回は映画の話題です。
というのもこちら、いまアマプラで無料で観られるようになっているから!
でも実はこちら、例の塚口サンサン劇場さまでわりと最近リバイバル上映をされていて、観たいなあと思っているうちに上映が終わっていたという、個人的に曰く付きの作品でした。
ということで、劇場でないのは残念ですがひとまず鑑賞。
〇「さらば、わが愛 覇王別姫」(原題または英題:「覇王別姫 Farewell My Concubine」)
1993年製作
監督:チェン・カイコー
出演:レスリー・チャン / チャン・フォンイー / コン・リー / フェイ・カン / チー・イートン / マー・ミンウェイ / イン・チー / フェイ・ヤン / チャオ・ハイロン ほか
中国・台湾・香港合作 172分
まず背景として、冒頭は1925年の北京からはじまります。
主人公の少年・小豆子は遊女の子で、育ちすぎてもう遊郭では育てられなくなってきたというので京劇の養成所に連れてこられます。要は、体よく捨てられたわけです。とある理由があって師匠から一度断られるのですが、それに関連して冒頭からもう目を覆いたくなるような残酷シーンが……。
「こりゃ一筋縄ではいかないドラマが始まりそう……」と、最初からガツンと頭を殴られて目が覚める感じでした。
京劇の養成所は、少年たちばかりが何十人も共に暮らし、もはやスパルタと言うにも余りあるほどの厳しい修行の場。この訓練のやり方がもう、本当にとんでもない。そんな中、仲間たちからいじめられる小豆子を庇い、本当の弟かのように大事にする年上の少年・石頭がいました。
やがて厳しい修行を耐え抜き成長した二人は、京劇の大スターとなっていきます。
小豆子は女形として素晴らしい役者となり、「程蝶衣」という芸名に。ふたりは特に「覇王別姫」(四面楚歌のエピソードでも有名な、項羽と虞美人を描いた京劇作品)での項羽と虞美人役が当たり役でした。
蝶衣は幼いころからすでに石頭に同性愛的な恋心を抱いていたのでしたが、石頭のほうはてんで気づかず、遊郭に入り浸ってそこの高級娼婦に入れ込んでいる状態。彼女はまぎれもなく蝶衣の恋敵の立ち位置となっていくのでしたが……。
時代は盧溝橋事件や世界大戦を経て、国の体制もめまぐるしく変わり、そのたびに京劇の人々の運命も翻弄されて、全体に非常にしんどい雰囲気。
でもこれは、一度は観ておくべき映画だなと感じました。
なんといっても、すでにお亡くなりのレスリー・チャンが、あまりにも美しくはかなげで魅力的すぎる! これは観ておかねば損です。
映画が製作されて30年以上が過ぎ、レスリー・チャンが亡くなって20年以上が過ぎたとのことですが、いまだにスクリーンに残された面影は非常にすばらしく、これぞ映画が存在する意義だなあと感じることしきりでした。
ではでは、今回はこのあたりで。




