169 「白い人たち」の解説に思う
はいこんにちは。
今回はこちらの本について思ったことをつらつらと。
あ、本そのものの紹介については拙作「つれづれ司書ばなし」の方ですでに行っていますので、そちらをご覧くださいませ。
〇新装版「白い人たち」(原題:The White People)
F・H・バーネット・作 / 砂川宏一・訳・解説 / 文芸社(2005)
こちらの作品は掌編で、ほかの作品ほど有名なものではないようなんですが、バーネットはあの「小公子」や「小公女」それに「秘密の花園」など世界的にも有名な名作を書いた有名な作家ですよね。「白い人々」も本当に、テーマが深く心に迫る非常に魅力的な作品でした。
一応は「児童文学」という枠の中で書かれた作品なのですが、内容は非常に濃く、深く考えさせられる洞察力に充ちたストーリーは圧巻でした。
さて私がこちらで特に語りたいと思ったのは、主に翻訳と解説をしてくださった砂川先生のお言葉。とりわけ、作家について書かれた内容でした。
わずかだけですが、引用させていただきますね。
「学識のあるなしに係わらず、私たちの大半は気づいていないが、自分の姿を映して見る鏡があるように、世の中の在り方、つまり、私たちが人間としてどういう状態で生きているのかを映し出す鏡も実はまた、存在しているのである。それが文学作品である」
「作家は、人並外れた感性で世の中の在り方に反応し、それを「作品」という鏡に変えることを使命とする特別な人たちである。」(「白い人たち」解説より 引用終わり)
まさに!
まさにこれが「作家」と呼ばれる人たちの神髄なんだなと思いました。
まあ普段のわたくしは、「読む人が少しでも楽しんでくださればよし」と安易に考えてエンタメ作品を書き散らしているだけの人間でしかありませんけれども、本質的には作家というのはこういうことができる、いやすべき存在なのだろうなと。
ほかにも個人的に思う所はたくさんありましたが、これは是非みなさんにも読んでいただきたい解説文でした。もちろん本編である「白い人たち」も大変おすすめですので、ご一読されてみてはいかがでしょうか。
ではでは、今回はこのあたりで。




