第24話 研究班内共有メモ/生活歴不一致例の整理
【文書種別】研究班内共有メモ
【作成日】不明
【作成者】非定型記憶症状研究班 第二整理係
【対象】生活歴不一致を伴う自己体験感の報告例
【状態】複写資料/原本所在不明/後年整理番号あり
【備考】症例番号、施設名、地名、個人名は削除済み。欄外注記は筆跡混在。
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研究班内共有メモ
「先行体験」および「回帰感」による説明の保留について
1. 共有目的
本メモは、本人の生活歴と外部記録が一致しない自己体験感について、整理方針を共有するための内部資料である。
当該症例群では、対象者が以下のような訴えを示す。
・すでに終わった感じがある
・まだ行っていない場所に、帰らなければならない感じがある
・記録上は経験していない出来事について、身体反応が出る
・本人が「戻った」と表現するが、戻った先の状況が本人の語る過去と一致しない
従来の分類では、夢内容の持ち込み、記憶の混入、作話、既視感、未経験事象の先取りなどに整理されてきた。
ただし、複数例を照合すると、いずれの分類にも収まりきらない報告がある。
本メモでは、当面、生活歴の照合不能例として整理する。
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2. 「先に見た/過去に戻った」説明の限界
未実施の面談、未発生の事故、未到達の生活環境について、対象者が事後反応に近い状態を示す場合がある。
この場合、聞き取りでは「先に見たのか」「これから起きることなのか」と確認されることが多い。
しかし、以下の例では説明が残る。
・対象者が語った出来事が、後日に同じ形で発生しない。
・対象者が「戻った」と述べるが、戻った先が本人の記憶する過去と異なる。
・対象者が結末だけを強く持つが、そこへ至る経路を説明できない。
・記録上存在しない関係について、身体反応だけが残る。
このため、対象者が単に「未来を先に見ている」とも、「過去を思い出している」とも整理しにくい。
問題は、出来事の内容ではない。
対象者が保持しているのは、出来事そのものよりも、出来事が終わった後に残るはずの位置感覚である。
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3. 整理例
対象者は、未実施の面談について「もう終わった」と表現した。
後日、実際に面談は行われた。
ただし、対象者が事前に語った配置、発言、結果とは一致しなかった。
面談後、対象者は以下の発話を行った。
> 違う方でした。
> でも、終わった感じだけは同じです。
> 先にあったものが外れたみたいです。
観察所見。
対象者は「予知が外れた」とは表現していない。
また、「記憶違いだった」とも整理していない。
事前に保持していた事後感と、実際の記録が合わないことに反応している。
この例では、出来事の順序を「未発生/発生済み」の二項で整理すると、対象者の混乱点を取り落とす。
対象者に残っているのは、面談の内容ではなく、面談後の自分が置かれているはずだった場所である。
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4. 聞き取り・整理上の注意
初期聞き取りでは、以下の語を提示しないこと。
・未来を見た
・過去に戻った
・本来の記憶
・正しい生活歴
・間違った生活歴
・予知
・作話
これらは、対象者の発話を「当たる/外れる」「本当/嘘」に寄せる。
聞き取りでは、以下を分けて確認する。
・本人が語る生活歴
・外部記録との一致/不一致
・身体感覚として残っているもの
・「戻った」「終わった」「まだ」の語が出る箇所
分類名は、聞き取り後に付すこと。
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5. 欄外注記
以下、原本欄外に別筆の注記あり。
筆跡照合不能。
> 「戻った」と言う対象者がいる。
> ただし、戻った先が本人の記憶する前と一致しない。
別筆。
> 「先に見た」とするには、後が一致しない例がある。
> 「思い出した」とするには、前が一致しない例がある。
別筆。
> 内容ではなく、配置。
> 体験ではなく、置き場所。
赤字。
> 前と後が一列である保証を、誰が持っているのか。
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【後年整理欄】
【整理番号】PRE-██-14
【分類】非定型記憶症状/生活歴不一致/説明語句管理
【再複写可否】不可
【外部説明資料転用】不可
【備考】作成時期、作成班名、対象事案との関連は未確定。




