ドタバタ七福神巡り①
いつもの、部室。
紅菜「ねぇ~――」
「今度、みんなで七福神巡りしない?」
紅菜「昨日、見た動画で――」
「七福神巡りで同じ願いすると――」
「絶対叶うんだって!」
紅菜「凄くない?」
麗「へぇ~、凄いね」
姫心「絶対は、無いでしょ~」
琉々「ちょっと、興味あるかも」
紅菜「でしょう~!」
紅菜が――。
目をキラキラさせながら。
私を、見た。
紅菜「みんなで――」
「天嶽神社のお祭り復活を――」
「お願いしたら、絶対叶うよ!」
紅菜「だって、四倍だもん!」
麗は――。
パソコンで。
何か、調べ始めた。
麗「七福神巡りで――」
「御朱印集めて、色紙にするのあるんだね」
麗「私、これ欲しいかも」
姫心が――。
麗のパソコンを、覗きながら。
姫心「おぉ~!」
「私も、これ欲しい!」
紅菜「お寺も、いっぱい回るから――」
「姫心も、絶対楽しいと思うよ!」
姫心「え!? そうなの?」
「それなら、行きたい!」
琉々「みんなで回ったら――」
「楽しそうだね」
紅菜「絶対、楽しいよ!」
「みんなで、行こうよ!」
麗「しょうがないな~――」
「紅菜の提案に、乗ってあげるか~」
紅菜「また麗は、そう言って――」
「結局、いつも楽しんでるじゃん」
紅菜「じゃ~、決まりだね!」
「来週の日曜に、みんなで行こう!」
「朝八時に――」
「天嶽駅に、集合ね!」
麗「OK!」
姫心「了解」
琉々「わかった」
* * *
次の日曜日。
天嶽駅。
紅菜「みんな、揃ったみたいだね!」
「じゃ~、行こうか!」
姫心「ちょっと、待って」
「みんなに、これ――」
「作ってきた」
姫心が――。
旅のしおりを。
みんなに、渡した。
紅菜「さすが、姫心!」
「準備、いいね」
姫心「こういうの――」
「あった方が、良いかなと思って」
照れながら――。
答えた。
旅のしおりを受け取った麗も――。
何か、思い出したようだ。
麗「あ、そうだ!」
「姫心、先にこれ渡しておくね」
麗が――。
自分のリュックから。
何か、取り出してた。
姫心「これ――」
「もしかして......」
麗「そう、頼まれてたやつ」
姫心「おぉ~!!」
姫心の――。
テンションが。
みるみる、上がっていく。
受け取った物を――。
抱きしめて。
姫心「ちょっと――」
「みんな、待ってて!」
「着替えてくる!」
そう言って――。
近くのコンビニに。
走って、行った。
* * *
コンビニから出てきた姫心は――。
先程とは違う。
白いTシャツを、着ている。
Tシャツには――。
「一隅を照らす」と。
黒い筆文字で、書かれていた。
それを見た紅菜が――。
すぐさま、口を開いた。
紅菜「何それ、ダサっ!」
「姫心って、可愛いのに――」
「ほんと、服のセンス『ゼロ』だよね」
姫心「はぁ~!?」
「紅菜には、この良さがわからないの!」
「てか、紅菜には言われたくない!」
麗「はいはい――」
「二人とも、ケンカしない」
二人の間に入った麗が――。
姫心に、聞く。
麗「姫心、気に入ってくれた?」
姫心「うん!」
「想像以上!」
琉々「姫心って――」
「和が好きというか――」
「渋いというか......」
麗も――。
苦笑いしながら。
麗「他にも――」
「可愛いデザイン、いくつか作ったんだけど――」
「これが良いんだってさ」
紅菜「じゃ~――」
「七福神巡りの旅に、出発しよう!」
紅菜が――。
拳を上げて、言った。
みんなも――。
紅菜に続いて。
「おぉ~!」
と、拳を上げた。
* * *
電車で移動して――。
最初のお寺の。
最寄り駅に、到着。
駅を降りて――。
キョロキョロしている、紅菜。
その正反対に――。
スマホを見ながら。
姫心「こっちの方」
と、指を差して。
みんなを、引率する。
最初の目的地――。
浄慈寺に、到着。
姫心「ここは――」
「布袋さんが、いる場所だよ」
紅菜「へぇ~」
みんなで――。
門を潜って。
お寺の境内に、入る。
姫心「まずは――」
「本殿に行って、挨拶しよう」
と、言ってる側から――。
すでに、麗がいない。
琉々「麗――」
「また、いなくなっちゃったね」
紅菜は――。
苦笑いしながら。
紅菜「ね」
と、頷いた。
麗「ね~!」
「みんな、これ見て!」
麗が――。
嬉しそうに。
走って、戻ってきた。
手には――。
色紙を、持ってる。
麗「じゃ~ん!」
「七福神巡りの色紙と――」
「御朱印、ゲットした!」
紅菜「おぉ~!」
「いいじゃん!」
「私も、買ってくる!」
姫心は――。
呆れたように。
姫心「そういうのは――」
「普通、お参りした後なんだよ」
と、言いつつ。
紅菜の後を、追う。
私も――。
二人の後に、続く。
* * *
社務所で――。
色紙を購入して。
御朱印を、書いてもらう。
丁寧な筆で――。
書かれた、文字。
それを見た姫心が――。
姫心「なんか――」
「文字から、パワーを感じる!」
紅菜「ほんと、それ!」
ニコニコしながら――。
色紙を持って。
喜ぶ、二人。
麗「めっちゃ、良いよね!」
「琉々も、そう思わない?」
私も――。
頷いた。
紅菜「これが――」
「全部埋まるの、楽しみだな~」
姫心「じゃ~、本殿行こうか」
紅菜「そだね」
私たちは――。
色紙を、リュックに入れて。
本殿に、向かった。
麗「紅菜――」
「ここで、お願いすれば良いの?」
紅菜「いや――」
「なんか、それぞれのところに――」
「七福神が、いるから――」
「そこで、お願いするみたい」
麗「じゃ~、ここじゃないのね」
私たちは――。
本殿の、お参りを済ませて。
境内を、散策した。
道なりに歩いて行くと――。
人と同じくらいの背格好の。
仏像を、発見。
姫心「これが、布袋さんみたい」
紅菜「なんか――」
「何とも言えない、良い表情してるね!」
紅菜「じゃ~、みんなでお願いしよう!」
私たち四人は――。
並んで。
二礼二拍手一礼した。
紅菜が――。
声に出して。
紅菜「天嶽神社のお祭りが――」
「復活できますように――」
「どうか、お願いします!」
私たちも――。
紅菜に続いて。
「どうか、お願いします!」
と、後に続いた。
紅菜「私たちの願い――」
「届くと、良いな~」
麗「そうだね」
姫心と私も――。
頷いた。
紅菜「姫心――」
「次は、どこ行くの?」
姫心「次は――」
「織崎八幡宮だね」
姫心「ここから出て――」
「右に歩いて行くと――」
「十五分くらいで、着くみたい」
姫心が――。
スマホを見ながら。
答えた。




