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初めてにもかかわらず、もくずさんの操作するキャラクターはずっと一位をキープしていた。
三週目にして瞳が距離を近づける。
「ここでインド人を右に!!くらえ!もくずさん」
瞳がボタンを押すと瞳の操作するキャラクターが魔法で攻撃し、命中したもくずさんのキャラクターは目を渦巻きにして動きを止めた
「私のキャラクター死んだの?」
「少ししたらまた動けるようになりますよ。瞳がキャラの能力でもくずさんを攻撃したんです」
「そういうことね。私のキャラクターの能力って何なの?」
「もくずさんのキャラクターは食いしん坊のキャラなんで相手の乗り物を食べて動きを遅くすることができます」
「そうなんだ。なら瞳のこと食べよ」
もくずさんのキャラが動くようになったところで、ボタンを押し込みキャラが加速する。
車体後部から青い炎がぼわっと燃え、あっという間に瞳の操作キャラの真後ろまで迫る。
ぴったり後ろに張り付いた途端、もくずさんのキャラが大きな口を開き瞳のキャラの乗る車をがっぶとかみついた。噛まれたキャラは涙を流す。瞳は強くボタンを押し続けるが、ボロボロになった車は全くスピードを出さず、もくずさんはそのまま一位でゴールした。遅い瞳はゴールまであと少しなのに、力哉、杏奈と抜かされていき、ゴール直前でくらげにも抜かされ強制終了となった
「いやーーそんなぁ⋯」
「もくずさんに喧嘩打ったのが間違いだったな」
「くっそ。シバ!」
「親分惜しかったですね。もうちょっとで勝ててましたから実質勝ちですよ」
「杏奈ちゃんにすら負けるとは⋯⋯。ゲームのキャラにリンクして体も動いてるって内心笑ってたのに」
途中までほとんど2位で調子に乗っていた時とは一転、瞳はしょぼくれている。
杏奈は何とか親分に元気を出してもらおうと「2週目のここではまだ親分の方が有利だったですし⋯」と意味のあるかわからない励ましを送る。隣でくらげが「姫、まかて元気無くすの子供っぽいでやすね」とボソッと言ったのを、瞳は見逃さず「なんだとー!」とくらげの頭にかぶりついた。
「ひげー痛いでやすよ!!」
もくずさんのキャラにかみつかれたせいで負けたはらいせか、瞳が噛みつくのを離したのは随分後だった




