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フェンリルさん、おいしそう  作者: ひなみそら
第五話:始点
46/54

その血、危険につき

 睡蓮の花が浮かぶ水鏡を一人で歩いてる。

 底の浅い池。踏み出す度に波紋を生んで、睡蓮の葉に当たって跳ね返っては薄れて、消えて行く。目指すはずっと遠くにある満月。半分になった月は水鏡の虚像とくっついてひとつになり、なんだか空に向かってひたすら歩いてるような錯覚に襲われる。よく見れば模様も違うけど、それが楽しくて、私はずっと歩いているのだ。

 醜いものなど何もない。ただ静かで、切なげな、私の世界。

「月が好きな理由を、私は知ってる」

 水鏡に映った私が、両手を広げて楽しげに言った。

「何よりも美しく輝き、誰にも汚せない虚空にある。どれだけ人が手を伸ばそうと、どれだけ鳥が高く飛ぼうと、決して月には届きはしない。だからこそ、永遠に汚されず、私の中の神聖さは損なわれない。だからこそ、私は月に憧れた」

 歩調を合わせて、月に手を伸ばして、私は独白する。

「月の様になりたかった。弱い私はただ、誰も手の届かない場所に行って、誰かに見上げられて、手を伸ばされても、ただ一人で居られればよかった。触れてほしくなんて無い。ただ、そこにあるだけでよかった」

 そう、私は月になりたかった。孤独でも、誰かに見上げられてる月に。誰も触れられない存在に。力を手に入れて、高みに上り詰めて、私は誰もが見上げる月となった。

 でも、月に触れられる存在があった。太陽と星だ。

「太陽と星だけが月に触れられる。太陽と星だけが、月と同じ高さに居る。星が月に寄り添うなら、それもまたいいと思った。月が日食によって太陽と重なる事を許すなら、私も許そうと思った。月は決して孤独ではなかった」

 星は兄様や、故郷で私を慕っていた者達だ。暗い夜を共に生きた。やがて太陽である魔王と出会い、契約し、時間を重ね始め、夜には無い暖かさを知り、そして、とてもゆっくりとした日食の時間は、過ぎてしまった。再び訪れた夜は星も無く、静かで寂しく、とても寒い。

 太陽に触れていた温もりだけを思い出して、暗闇の中を進んでいる。

「太陽と月は再び離れてしまった。でも、日食が幾度と無く行われるように、私達もまためぐり合うのなら、月のままでいなきゃいけない」

 水鏡の私が立ち止まる。逆さまの彼女はひどく、悲しそうな目をしていた。

「でも、月はきっと、大きく欠けてしまってる」

 そのまま私はしゃがみ込んでしまった。もう歩けないと言うように。

「失ったものが多すぎて、消えてしまったものが多すぎて、きっと再び時間が重なっても、太陽は細く欠けた月を必要としない」

 月を慕っていた星も、消えて無くなってしまった。月ももう、月ですらないかもしれない。星が近くにいないのはずっと低い場所に落ちた石ころになってしまったから。星も太陽も見えないのは、曇天の曇り空が覆う地表に、落ちてしまったからだ。見上げた空はずっと遠く、姿を見ることもできやしない。

 でも、それがどうした。月でなくなっても、私は太陽を求めてやる。

「強がらないで。あれだけの力をくれた理由は何? たくさんの狼から私を選んだ理由は何だった? どんなに世界が変わろうと、どんなに時代が移ろうと、今の私にあの時の何が残ってる?」

 必要の無いものばかり。力なんて、今の時代ではきっと必要ない。言葉の方が大事だ。私はこの体になった事を、幸運と捉えてる。今のところは。

「前のままの私を望まれたらどうしよう……必要ないって言われたら。いらないなんて言われたら、私はどうなるの?」

 強く求める心は、私が私であるという証明で、会いたいと願うほど私は私であると安心できる。けど、そうやって自分を確認すればする程、否定された時が、怖くなる。それは、理解してる。

「夢の中でも会いたくない」

 だから自分の世界に閉じこもってる。

「現実で会う日なんて、こなければいいのに」

 二度と会えないと割り切れれば、私は、ポルタという少女として、生きられるのに。

 フェンリルを思い出にして、ただの少女として。

 ……まったく、馬鹿げた話。

 そんな事、考えたくも無い。そうやって夢にまで出て、私を弱くしようとしないでほしい。偽物の私め。

 女々しい自分を踏みつけて、前に歩き出す。今更普通の少女として生きる、なんて無理に決まってるじゃないか。私の心はもうフェンリルとして固まってしまってるのだ。今の私を魔王が否定するって言うなら、思いっきり噛み付いて、デュナミスでも何でも使って認められてやるまでだ。意地でも太陽と同じ高さまで登り詰めて、日食を起こしてやる。永遠に続く日食を。


 私はフェンリル。魔狼のフェンリル。少女の姿をしてるけど、中身までコレに合わせるつもりは、無い。

 心は誰よりも強いままで生きてやる。泣くのはもう、やめにするのだ。



====


 時々。

 本当に時々、自分が誰だか忘れてしまう時がある。だって、私はフェンリルで、狼だったのに、今は人の姿をした、女の子だ。ポルタという名は同じでも、狼の時にその名を呼んだのはほんの僅かだけ。

 黙って付き従っていた頃と、言葉を話して心を通わせる今ではまるで違う。毎日が新鮮で仕方ない。違いのあまりに、この小さな胸に新しい心が宿ってしまっても、なんの不思議も無いくらいに。

 思い出して、刻み付けないと。何が大切で、何が私を支えているのか。

 死んで尚、この世界に縛られている意味を思い出さないと。

 新しい人生を楽しむためじゃない。楽しむのは、魔王を見つけてから。

 見つけて、彼が今の私を認めて、受け入れてから。従者として、生きるのだ。


「…がんばらないと」


 呟き、目を開く。ぼやけた視界に薄幕越しの光が飛び込んでくる。吸い込む空気はほんのり冷たくて、少しだけ湿った草の香り。耳に聞こえる小鳥と、ずっと遠くの喧騒。曇っていた心は凪いだ海原のように穏やかで、この一ヶ月感じたことの無い心地よさが胸を占めていた。

 悪くない目覚め。私は朝弱いのだけど、毎日このくらい爽やかなら、がんばって起きれる気がする。

 何より今の気分を作るのに一番の要素は、視界の中央を独占する、主張の強い少女の存在だろう。男だったら張り倒してる距離。そこに目の保養になりそうなタイプの少女がいたのなら、気分が悪くなる人はいないと思う。毎日添い寝をお願いしたいくらい。

 ただ、私は仰向けで、彼女は覆いかぶさるような姿勢だけど。私、襲われてる。


「えっとぉ…」


 日にかざせばキラキラと輝きそうな、金糸を思わせる見事な髪。前髪は持ち上がるような癖がついていて、広い額を見せびらかせるような分け方をしている。真紅の虹彩に縦に割れた瞳孔は獣じみた印象を受ける一方で、手を伸ばしたくなるくらい綺麗な宝石に見えた。釣りあがるような目元は気が強そうだけど、八重歯を覗かせて困惑する様は、なかなか愛嬌がある。

 同じ姿勢で硬直している彼女に、私は彼女の頬に手を添えて、柔らかく笑みを浮かべて言ってあげた。


「おはよ」


 自分の表情がどんな印象を与えるのか、理解しておくと色々便利。きっと私はクライエンも見たことも無いくらい優しい表情をした。女神の微笑み。完璧な笑みだと証明するように、彼女の雪のような白い肌が見る見るうちに朱に染まって行く。

「おおおお、おは、よう…」

 うん、挨拶は大事。声が震えてるけど。

 きめ細やかで、滑らかで、冷たい頬をそのまま撫でて、肌の感触を楽しむ。吸い付くようなもち肌。いつまでも触っていたくなる。けど、すぐに彼女は面白いくらい顔が真っ赤になって、勢いよく体を起こした。

「じゃなくてお前! この、お前! このあたしに馴れ馴れしくそういう事するんじゃねぇです!」

 ズビシ! と指を向けてくるから、私はその腕を取って、少しだけ体を起こした。まったく、人を指差すなんて。呆気にとられた彼女が正気になる前に、お仕置きを決行。

「ぱくっ」

 擬音と一緒に細長い人差し指を咥える。そのまま舌でねっとりなめ上げて、骨の感じを歯で確かめる。

 コリコリ。

「うっっっおおおおおおおお!」

 完全に停止していた彼女が慌てて後ろに飛び退き、私の唾液が絡んだ指を大事そうに抱えて、さらに顔を赤くした。白かった肌はもう真っ赤。

「馴れ馴れしくそういう事するなって言ったばかりで何しやがんですか! あ、あまりの事に心臓が止まるかと思ったじゃねぇかです!」

「…人の体に乗っかっててよくそんな事言える」

 ようやく私は体を起こして、自分達のいる場所を確認した。

 私達がいるのは中型の天幕の中。真ん中に柱があって、それを支えるように周りに木箱が積まれてる。地面は草がむき出しで、毛布を重ねた簡易のベッドが二人分横に並んでいた。私は――おそらく彼女も、ここで眠っていたみたいだ。

 木箱が詰まれたくらいの特徴の無いこの場所。気を失った私達が運び込まれたのだ、と想像するのは容易だった。なんでテントなのかは後で考えるとして。今は気になることがある。

 状況を確認し終わった私は、顔を赤くしてテントの端でこちらを睨む燕尾服姿の彼女に、自分の頬に両手を添えて恥ずかしげに身をくねらせて見せた。頬を赤らめるのがポイント。

「そんなに私の唾液を大事にしなくても」

「こ、これはそういう意味じゃねぇです!」

「あ、直接ほしいって意味? それは私もちょっと…」

「こっちこそ願い下げですよ!」

 甲高い声で吠える少女。私の本能が告げている。この子、面白い。おもちゃにすべき。今すぐ遊ぶべき。もう遊んでるけど。

 なんでテントにいるのかとかの状況確認も重要だけど、私的にはこのすばらしい目覚めをもっとすばらしくするほうが大切。楽しむときに、楽しまないと。

 にんまりと、口元に笑みが浮かぶ。悪巧みをする表情から、私の考えをなんとなく察したようで、私が四つん這いで前に出ると、彼女は身を強張らせた。

 獲物を狩る狼の動きに、少女の顔がみるみる青ざめていく。

「お、お前…何するつもりですか?」

「ふふ、あなたが寝ている間にしようとした事。言い訳するなら今のうち」

「あ、いや、それはあの、別に隣においしそうな子が寝てたから、味見しようかなーって思って――はっ。違ぇです、今のは本音です」

「本音なの?」

 じりじり。

「い、いや、その……」

 ふふ、素直で大変よろしい。けど、このまま飛び掛っても、きっと逃げられるので、ここはひとつ罠を張ろうと思う。


「…味見、する?」


 十分に近づいたところで、上目遣いにそう言ってやった。

「……………へ?」

 意識に空白が出来た瞬間にもう一歩つめて、その顔に手を伸ばした。そのまま相手の唇を持ち上げて、一つ目の気になっていた事を確かめる。


「…だってほら、あなたは吸血鬼みたいだし」


 八重歯というにはあまりに鋭く大きい、二対の白い牙。目の色や瞳の様子で、なんとなくそうじゃないかな、と思っていたけど案の定だった。遠い昔から存在する魔族、ヴァンパイア。

 宝石のような紅の目をまっすぐに見て、あくまでも優しく声をかけた。

「今の世の中で吸血鬼がどんな生活を送ってるのか、私は知らないけど、生き辛い世の中なのはなんとなくわかる。我慢しても、血を飲みたい衝動はあるんじゃないかな、と思って」

 目を白黒させながら、彼女はぎこちなく答えた。

「そ、そう、です、けど…」

 ヴァンパイアは血を飲まないと生きていけない種族。人間との共存で魔王が真っ先にどうするか悩んだ種族で、献血、という血を集めて提供する方法まで考えていた。だけど吸血鬼とオーグルの猛威に脅かされていたプロペディア王国では試せずに終わったし、ヴァンパイアの一族はプライドがこれでもか、と言うくらいに高く、人間から慈悲で捧げられるような血は決して飲まない困った性格の持ち主が多かった。そこには『血を飲む』という行為に纏わるモノが関わっているのだけど、とにかく結果的に、それが種の数を激減させる事に繋がったのだ。

 

 あれから千年経って、平和になった世の中で、吸血鬼がどんな生活を送ってるのか、想像するのは簡単なようで難しい。衝動を抑えて、誰かに血を提供してもらって生きてるのか。それとも、誰かを襲って無理やり血を吸って生きているのか。きっと生まれた環境がどちらかを強要するのだ。興味はあるけど、私の知ったことではない。彼女がどっちだろうと、関係ないし。

 コレを使って彼女で遊んでみたい。今の私にあるのはそれだけ。吸血鬼をいじめられる、と考えただけで背筋がぞくぞくした。有名ゆえに確かめたい事がたくさんある。ふふふ。

 にやつきそうな顔を必死に抑えて、あくまでも同情してるような表情を保つ。彼女の細い喉が生唾を飲み込んだ。

「あの、普通はもっと怖がるべきじゃねぇですか?」

「なんで?」

「血を飲むって、そういうイメージだと思うんですけど」

「怖がってほしいの?」

「……こういう形は初めてだからやりづれぇって話です」

 口元を押さえて赤面しつつ目を逸らす彼女は、服装も相まってどこか凛々しく見えた。さすがヴァンパイア。美男美女の一族、仕草一つがとても様になる。ますますいじめたい。その顔がだらしなくとろけたところとか。

「吸血鬼に理解のある人が少ないのはよくわかる。だからこそ、力になってあげる。迷惑?」

「そんな事は、ないですけど…」

 悩んでいた様子の彼女は、ゆっくりと私に手を伸ばす。あと一押し。

「寝ている間に飲もうとするくらいなら、飲ませてあげる」

 彼女は私の肩に手を添えて、そのまま後ろに押し倒した。草と毛布のベッドが背中を受け止めてくれる。獲物は罠にかかった。

 再び私を小さな体で覆った彼女は、最後にもう一度確認する。

「本当にいいのですか?」

「いいよ……優しくしてくれれば」

 余裕たっぷりに言うけど、内心「はやくしろ」という感じ。そろそろ堪えるのが限界です。笑ってしまいそう。にやりって。

「じゃぁ、その、失礼して…」

 口を開いて、私の細い首筋に牙を近づけようとする。私が覚悟するように拳をぎゅっと握り締めると、なんとも言えない表情をした。

「……吸血鬼に血を吸われると、気持ちいいって、聞いたことある。本当?」

「え? あぁ、そうでありますよ。とても、気持ちよいです」

 吸血鬼が獲物から進んで血を提供させるために、吸血行動には快楽が伴うようになってる、という話を聞いたことがあった。たしか、性的快楽によく似ていて、かなり中毒性があるんだったか。

「………見ないでくれるとうれしい」

 か細い声で言うと、彼女は頷いて目を閉じた。そのまま口を近づけようとする。ふふ、馬鹿なヴァンパイアめ。フェンリルの血を易々と飲めると思ったか? 血の代わりにコイツを食らうがいい。

 せやっ。


「ブェッ!?」


 握った拳を振りぬくと、見事に顎に命中して頭が揺れた。彼女はそのまま体を傾けて、私のすぐ横に倒れる。突然の衝撃と事態に困惑する彼女をそのまま「ていッ!」とひっくり返して、両手を膝で押さえて馬乗りになった。私が魔女にやられたように。

「……え? あの?」

 ヴァンパイアは体は丈夫だし力も強い。私の拳じゃ昏倒させるのは無理だし、手に乗せた膝もほとんど意味が無い。暴れださないのは彼女の思考が完全に止まっているからだと思う。それが狙いだった。

「………ふふふ」

 隠してた笑みが漏れてしまい、彼女は罠にかかったことに気がついたようだ。

「まさか――お、お前! 汚いぞお前! 吸血鬼の純情を踏みにじりやがりましたね! 今の時代自分から血をくれる人っていねーんですからね! すっかり油断したですよ! 運命の人あらわるってね! 内心無茶苦茶うれしかったんですよ! 初恋したかとおもったじゃねーですか! どうしよう、この子の綺麗な顔が涙と涎でぐちゃぐちゃになるくらい吸ってやろうかなでもこんなことしてもらったの初めてだしって思ったあたしの初恋的な感情をどうしてくれやがるですか! 葛藤が無駄ですよ! このヴァカが!」

 なかなか面白いことを考えてる。私もその手のいじめたい気持ちはよくわかる。だって今まさに同じ事をこの子にしてあげたいのだから。あぁ、痺れ薬が無いのがとても残念。そしたらすごく、楽しいのに。私が。

「く、なんて邪悪な表情しやがるですか……い、言っておきますですが、ヴァンパイアは『霧化』や『コウモリ化』で拘束状態を抜け出すなんてラクショーですからね。今すぐどくなら殺すのは勘弁してやるです」

 上に乗る相手を見下ろすという器用な真似を、魔族らしい物騒な発言と共にしてくれてますます楽しくなってきた。確かに、霧になったりコウモリになったり、狼に変身したりは吸血鬼の十八番と言える強力な能力になる。その分、日光に弱く、光の精霊が入り込みやすい銀や、ミスリルと呼ばれる霊銀で簡単に死に掛けたりするのだけど。強くて弱い、それが吸血鬼。

 今、私には銀もミスリルも無い。でも、彼女の上から退く気も死ぬ気もなかった。

「勘違いしないでほしい。血をあげるのは本当。ただ、少し協力してほしいだけ」

 こちらの発言に、眉をしかめる。

「協力?」

「そう。私が立ててるある仮説を証明するのに、ヴァンパイアはとても都合がいい」

「……そのためにこの体勢が必要でありますか?」

「………………」

「おいこるぁ黙るんじゃねぇです」

 半眼になっての巻き舌こわい。顔はかわいいのに性格がだいぶすれてるみたい。いい感じ。けど解放しない。この体勢にはちゃんと意味がある。私が彼女の表情を見れるっていう大切な意味が。教えてあげないけど。

「まぁそれは置いといて」

「置いとくんじゃねぇです」

 置いとく。地の果てくらいに。

「確かめたいのは私の血中魔力濃度について。私の血液に含まれる魔力が普通の人よりも多いかどうか、確かめてくれるだけでいい。吸血鬼は血と一緒に魔力も食べるでしょう?」

「そうですけど……それだったらこの状況必要ねぇですよね?」

「必要ある。あなたが私の血のあまりのおいしさに理性を手放してしまうかもしれないから。安全措置というやつ」

「自惚れるんじゃねぇです。てめぇの血はどうせ水っぽくて反吐みてぇな味がするに決まってるですよ。そのショボイ胸の内側にある汚ねぇ心臓がドロドロに腐ってるのがよく見えるです」

 ……なかなか面白いことを言う小娘だ。その胸元の肉玉、食い千切ってやろうか? 口に咥えるにはなかなかいい大きさ。

 私は自分の人差し指の腹の皮を噛み切って、表情を全部消す。

「私はヴァンパイアについて少し人より知識がある。弱点や強さ、歴史もそれなりに知ってる。そして、あなた達が恥と知る行動も」

「………そういうのは人によると思うんですが?」

「もちろん。共生派のオーグルやヴァンパイアがいるように、思想に関する部分は個人の問題。だから、私が自信を持っているコレもあなたには通用しないかもしれない。あなたには何て事も無い事だろうけど、その時はこの状況から抜け出して私を押し倒し、好きなだけ血を吸うといい。その代わり、今すぐ逃げたらあなたはコレが怖いのだと自分で証明する事になる。そんな愚かな事はしないと思うけど」

「……………………もちろんです」

 返事はかなり小さかった。この子は自分で退路を閉じた。愚かな。

 私の言うコレとは、血を無理やり飲まされる事だ。ヴァンパイアは吸血対象をかなり選り好みする傾向にあって、対象の容姿や性別、身分にすごく拘る。だから自分好みじゃない相手の血液を無理やり飲まされる、というのはプライド以前に生理的に無理、という奴がいるのだ。自意識の高い種族だから、献血で顔も知らない相手の血を飲まなきゃいけない、というのが、一番の問題だったくらいに。

 さて、私の尊い血を泥水か何かと思い込んでるこの子はどっちだろうか。そもそも寝込みを襲おうとしていた地点で、他人から無理やり血を飲む類の古い思想のヴァンパイアである事は確定してるのだけど、まぁ万が一という事もあるし、とりあえず私に対する暴言の数々はプライドが粉々に砕けるくらいで許してやろうと思う。私優しい。さすが守護神フェンリル様。

 少しずつではあるけど、血が滴るくらい切った指を口に近づけると、彼女はいやそうな表情を浮かべる。燕尾服に一滴垂れ、「ひっ」と小さな悲鳴を漏らした。もったいないって言って、後でその血を舐めさせようかな。

「あああああ、あの、さっき言ってた確かめたい事ってなんでありましょうか!」

 む、どうやら誤魔化すつもりらしい。そういえば話が途中だったか。まぁそんな事より指を近づけよう。

「あなたがするのは魔力濃度が高いかどうかを教えるだけ。あとは私の泥臭い血を味わってくれればいい」

「て、てめぇの血なんざ味わいたくもねぇです!」

 この期に及んでまだそんな口を利けるのか。黙らせてあげよう。さらに近づけると、彼女は口を閉じて唇をきつく結んでしまった。痛いのを我慢して傷を押し付けてやる。

「むーッ!」

「口紅とかどう? ふふふふふふ」

 嫌がる彼女は涙目で睨んでくる。楽しい。すごく楽しい。楽しすぎて笑ってしまう。

「魔力濃度を調べるのは私がニンフであるかもしれないという仮定を確かめるため。私はちょっと訳があって自分の種族があいまいになってしまってる。いい機会だから確かめたい。わかった?」

「んんーッ!」

 尚も抵抗を続けるヴァンパイア。しかし残念かな。この体勢は、こちらが両腕が使えるという利点がある。私は魔女みたいに野蛮じゃないから、顎を押さえて、なんてやり方では開かせない。

 鼻を摘んでやるだけ。


 きゅっ。


「……………」

 一秒、二秒。ヴァンパイアの少女は十秒くらい粘ったけど、ついには頬を膨らませ「ぶはっ」と息を吐いて口を開いた。私の指が侵入。彼女は最初こそ舌で押し返そうとしたけど、さすがに観念したようで、歯で指を軽く挟んで、もごもごと言った。

「あとへおもえへろ……」

 歯が当たってちょっと痛いけど、そこは我慢。傷ついたら余計に彼女は血を飲むことになる。

「その威勢が長く続いてくれるとうれしい」

 笑顔で返して、味なんて確かめまいと逃れようとする舌に傷を押し当てた。逃げてた舌が動きを止めて、一瞬だけ彼女の表情が驚きに変わり、すぐに睨まれた。涙が溢れんばかりに滲む。そろそろ泣くかも。泣け。

 まだ自主的に吸おうとはしてない。だから私はさらに舌に指を押し付けた。いやいやをするように首を振るけど、もはや彼女の意志は関係ない。血を十分に口の中に塗りたくって、一度指を出して顎を閉めさせた。鼻をもう一度摘んで、無理やり飲ませてやる。

 コクリ、と細い喉が鳴った。

「………………う」

 ほろり。

「うぐ……ひぐ…」

 ほろほろ。

「お、お前、最低です……このあたしに、こんな仕打ちしやがって……うぅ……これがどんな意味かわかってやってやがるんですか? 責任とりやがれです!」

「大丈夫、誇っていい。その泣き顔もすごく可愛い。ますますいじめたくなる。いじめるね?」

「い、いじめるとかいうなぁ! あ、ちょ、やめっ」

 再び指を口に入れて、傷の無い指と一緒に口の中を弄り回す。ついでに私の興味も満たすことにした。

「んっ、ひっ!? どこしゃわって!」

 触れたのは見る者に恐怖を与えるという大きな牙。相手に突き刺し、血をすするための吸血鬼の最大の特徴。歯をむかれると結構怖いやつ。

「吸血鬼の牙は相手に刺す事で自分も快楽を得てると聞いた事がある。という事は知覚を敏感に感じ取る部分があると思うのだけど、どこだろうと思って」

「ありゅ! ありゅから牙しゃわんな!」

「ふむぅ…と言う事は通常の食事や会話時に触れない歯茎近く……もしくは相手に突き刺さる先端部分という事になるけど…」

「ひぅ!」

「んー…歯は歯だから難しい。蛇の牙にある毒腺みたいな小さな穴なのかな…あるいは魔力感知に似た何かで…」

「あ、あふっ、ふあああぁ…」

 血のついた指を牙の先端にこすりつけると、彼女の顔がだらしなくとろけはじめた。

「む、この辺り? どう? きもちいい?」

「はうはうあう…」

 鋭い先端を指先でこね回すと、さらに表情がとろけて行く。もうバターみたいにとろとろ。このまま口を閉じられたら鋭い牙に指が串刺しになってしまうけど、上の牙を捏ねれば捏ねるほど、彼女の頭が上に逃げて行く。そのくせ体はぐったり脱力しててまるで、喉の下を撫でられる犬か猫のよう。

「ふにゃぁぁぁぁぁ……」

 だいぶ吐息に湿り気が増えてきた。一度指を離すと、喘ぎながらも私に視線を向けてきた。もうにらむ事も出来てない。時間としてはほんの数分なのに、すごいとろけよう。顔は真っ赤、目は涙目。口をあまり閉じれてなかったから、私の血と混じった涎で口の端が汚れてる。なかなか素敵な表情。よし、続行。

「うりうり」

「にゃー…」

 ぴくぴくと体が痙攣し始めた。本当にきもちよさそう。もっとやってあげよう。

 反対の手に血をつけて、上の牙を両手で責める。涙の溢れそうなとろけた目がこちらに向いて、ますます楽しい。焦点が合ってない。

 私は彼女の反応が薄くなるまで、牙攻めを続けてあげた。時間はちょっと、わからない。


「も…」

「ん?」

「もうやめへ……ゆるひへ…」

 涙声がなかなか私を満足させてくれる。まだ、まだまだ足りないけど、ここまでのご褒美として、一度解放してあげることにした。

 腕だけじゃなく、体も解放すると、彼女は弛緩した姿で息を整え、目よりも先に口元を拭って、にやける私を恨めしそうに睨む。

「気持ちよかった?」

「はひ……いや、べ、別に気持ちよくなんてねぇです!」

 気力だけで元に戻る彼女はなかなかすごい。まだ体が小刻みに震えていて、頬が上気してるけど。

「お前…どんだけ高い魔力もってやがるんですか……牙触られた時、頭に電気が走ったかと思ったですよ…」

「もっと触る?」

「い、いいです、今は…」

 今はって、後でまた触ってもらう気なのかな? 自分から来たら冷たくあしらってやろう。

 起き上がるけど、体が左右に揺れていた。まだどこか夢見心地の様子。

「お前、何者でありますか? 寝顔でうまそうなヤツとは思ってましたが、ちょっと、予想を超えすぎです」

「それは私の血がおいしすぎた、という意味?」

「わざわざ聞くんじゃねぇですよ! そういう意味ですよ! 一滴で大満足ですよ! またお願いします!」

 おぉ、本音がまろび出た。からかい甲斐のあるヤツ。もっと遊びたいけど、話が進まないからちゃんと答える。

「私はちょっと事情のある人間、だったけど、あなたのおかげで私はニンフである事が確定した。ありがとう、と言わせてあげる」

「なんであたしがお礼を言わなきゃいけねぇんですか……一方的に酷い目にあったのはこっちですからね………偉そうなヤツですね」

 実際偉いんだけど。私、フェンリル様。現守護神。私の血を少しとはいえ飲んだんだから、この子にはきっと幸運が訪れるだろう。私のおもちゃになるという幸運が。

「まじめな話、ただのニンフにしたって血が濃すぎですよ。よくそんな魔力体に巡らせて頭おかしくなんねーですね。人間だったら廃人になってるですよ」

「まぁ、あなたとは器が違うから」

 まじめな話だからまじめに返したのに、彼女はなぜか勝手に苛立ったようだ。私は魔力の器の話をしただけなのに。

「私の事は今はどうでもいい。それより、ヴァンパイアがなんで逆さまに飛んできたのか、気になるんだけど」

 すごい今更な感じがするけど、とても大切な事だ。私達の距離はかなり近づいていて、彼女はあっさりと答えてくれる。

「あー…そいつはですね。敵の攻撃でぶっ飛ばされまして。そういえばあの時も、あなたを「おいしそう」って思ったんでした」

「…………」

 フェンリルをおいしそうと言うとは。自覚はあるけど、基本捕食者側だったのに、捕食される側に例えられるとなんかこう、胸の奥がもにょっとする。

 それはいいとして。

「結局何者? ファソリに住む吸血鬼、って訳じゃななさそうだけど」

 吸血の仕方から町を渡るヤツだとは想像がつくけど。

「……そもそもあたしはヴァンパイアでも無いんですけど」

「いや、今更そこを否定されても…」

 どう見てもヴァンパイアじゃん、と見つめる私に、彼女は「ふふん」と得意げに胸を張って見せた。私よりはある胸に目が行ってしまうのは、なぜ?

「お前はヴァンパイアについて知ってるみてーですけど、あたしのようなヴァンパイアは見たことねーはずです。例外中の例外、特例中の特例、さぁどんなヴァンパイアかその小さい脳みそで考えるがいいです!」

「わかった。馬鹿?」

「ちげーです! 馬鹿とかいうな!」

 だいぶ復活した彼女には、一度時間をかけて調教が必要かもしれない。今それをやると色々後が面倒になりそうだからやれないけど。

「…まじめに考えるからちょっと立って」

「仕方ねーですね」

 素直に立ち上がった彼女の周りを回って、改めて観察。

 金色の綺麗な髪、黒の燕尾服。華奢な体つき。身長は、私より少し高いくらい。真紅の瞳、縦長の瞳孔、得意げな顔に、偉そうに組んだ腕。と、そこに乗る胸肉。大きすぎず小さすぎず、腕に軽く乗っかるくらいの大きさ。

 肩幅、腰周り、全体的に違和感は無いのだけど、なんだか胸元だけおかしい、気がする。

「ふっふっふ、わかんないんですか? わかんねーですよね? わかんなかったらさっきやられた事やり返しますから覚悟しろです」

「別に私は歯をいじられて喜ぶ趣味はない」

 八重歯が疼く感じはあるから、指を入れられた瞬間噛むかも。あ、なんか噛みたくなってきた。

「んー…わかんない」

 少女の顔が後光が差したように明るくなる。

「けどここがおかしい」

 嬉しそうな彼女に無造作に手を伸ばすと、彼女の時は止まった。そのまま腕に乗ってる肉玉をもにょもにょするけど、ますます違和感が出てくる。んー…なんだろうこの触り心地。なんていうか、魔王が虜になるほどいいものじゃない、気がする。それにどこかで触れた事があるような。


『馬鹿な…この胸のふくらみは他の追従を許さぬ圧倒的な包容力と触り心地で古くから錬金術師がスライムを製造するのはこの至宝を人工的に作り出すためだったと伝えられている。錬金術の粋とも言えるホムンクルスや命の水を生み出す賢者の石すら通過点に過ぎず、男のみならずそれを手に出来なかった女もまた真の触感に近い物質を追い求めてやまない至宝なのだ……だからこそ、だからこそ悲しいのだ! ナイスバデーが偽物だったなど! この悲しみがこれ以上広がぬよう、和平が成立した暁には余は全ての錬金術師と精霊術師の力を使い、誰もが平等に手に入れられる人工おっぱいの研究を進める事をここに宣言す――』


 ヴァンパイア討伐の野営地で偽乳が露見した娘を前に吠えた魔王が、私の体当たりでテントをなぎ倒しぐしゃぐしゃになる光景がフラッシュバックした。噛み付きたくなって、つい手に力が篭ってしまう。


 ぐしゃ。


 ……ぐしゃ?

 嫌な音がして、意識が現実に戻ってきた。私の右手は、吸血鬼の左胸を掴んだままぐしゃっとしてた。指を立てて、優しくない手付きで。

 吸血鬼の少女の左胸は残念な形状にぐしゃっとしてしまっていた。わぁ、胸ってこんな風に潰れるんだぁ。

「……いくら自分に胸がねーからって、握りつぶすのはどうかと思いますぅ…あたしは」

「はっ、この握り心地、潰した感じ、これは間違いない、偽乳!?」

「ぎ、偽乳じゃねぇです! いつまで握りつぶしてやがる! 中身でんだろうが!」

 荒い口調で私の手を引き剥がしに掛かってきた。ヴァンパイアは力も強い。すぐに引き剥がされそうになるけど、私の握力に彼女の乳が死ぬのが先だった。

 燕尾服の上から掴んだ手に、粘つく汁が滲み出してきたのだ。

「うぇ…」

 さすがに手を離して、黄色い糸を引くそれを振り払う。落ちない。ネトネトする……。

「あなたの母乳はねとねとするの…?」

「し、しねぇですよ…母乳じゃねーです。乳の中身です…お前は乳がねーから知らねーだけです。悔しかったら大きくして出直せです」

「私はこれが完璧なフォルムだからいい。というかこれ、スライム。スライム胸に詰めてるの?」

 潰れた左胸を隠し、口笛を吹くヴァンパイア。

 古来よりスライムは生息地域によって色が変わり、偽乳に最も適したタイプは山岳に生息する『ピンクスライム』だとされていた。しかしスライムの軟度は環境よりも食事にある事が判明し、鉱物を一切与えず野菜、肉、脂質をバランス良く与えることで最高のスライムを生み出せるという事が人々に伝わった。物言わないスライムの体調を完璧に把握し、悪食のスライムを隔離し、最高の品質を生み出せるのは一生に一度あるか無いか。そして一流のスライム職人になるには三十年の月日が掛かるといわれている。生み出された高級スライムはあらゆる目的で使用され特に――ってなんか私の思考まで魔王の知識に犯されてる……? こんなの嘘だと思ってたけど、千年後にスライムが有効活用されてるのは、まさかこのスライム育成技術の応用とか……?

 恐ろしい想像を頭を振ってかき消す。

乳欠鬼(にゅうけつき)

「にゅうけつき!?」

 あれ、間違えた。いや、それよりも。

「私の知り合いも言ってた。『見栄を張るくらいならありのままのほうがいい』って」

「ぷっふふーッ! お前それ慰められてるんですよ! だっせーですね!」

 まっすぐ突き出した拳が彼女の右胸の偽乳を粉砕する。泥を打つような音と共に乳は爆散、ありのままの大きさになった。うん、これで彼女の違和感は無くなった。

「理解した。あなたは偽乳の乳欠鬼」

「にゅうけつき言うな! そんなんでもねーです! あと偽乳には意味があんですよ!」

「何? 貧相な体をバックアップする以外の理由は何?」

「貧相って決め付けんじゃねぇです……っていうか、さっきから誰か覗いてるんですが、誰ですか?」

 誰か? 入り口の方を振り返ると、確かに背の高い人物が隙間から様子を伺っていた。あの翡翠色の目、見覚えがある。隙間から覗いていた彼は、入り口を捲って姿を見せるけど、顔が青ざめていた。

「…目が覚めたようだから朝食はどうかなって訊ねに来たんだけど、女性の胸が握りつぶされるという衝撃場面を目撃してしまってね……動けなくなったんだ」

 確かに、傍から見たら衝撃的な光景だったかもしれない。

 乳欠鬼は険しい表情を浮かべ、少し血の匂いがする息を吐き出した。

「乳の話はもういいですよ。色々聞きたいことがあんじゃねーですか? お互いに」

「…まぁね。君が友好的であることを心から願うよ」

「それはお前達次第です。ついでに、偽乳の理由も教えてやるですよ。あたしの事を知って泣いて謝っても許さねぇですからね?」

 後半の言葉は私に向けたもの。偉そうな物言いはもはや滑稽なだけ。

「お互い様。あなたは私の事を知ったら自分からいじめてって言うようになる」

「………生き殺しにしてやるから覚悟しとけ、です」

「次はもっと激しく遊んであげる」

 会話だけ聞けば思いっきり敵対していることに、ケンタウロスは剣の柄に手をかけたまま騎士のような佇まいで見守っていた。もちろん杞憂なのだけど。



 長い割には何も話が進んでない…? あれ?

 この作品の展開はとてもゆっくりしております。今更ですがご了承ください。


*次回更新は7/6(水)を予定しています。間に合うようにがんばります

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