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王子の心を溶かすのは・・・?〜孤独だった元OL、異世界で最強聖女になって公爵家に溺愛され、呪われた不器用王子を無自覚に救っちゃいました〜  作者: S@Y@


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第48話:反撃のカウントダウン! アラカルト公爵領の全面協力


「ひ、ひぃぃ……! 頼む、もう撃たないでくれ、消し飛んでしまう……!」


クレーターの中心で、すっかりボロ雑巾のようになった暗殺者が、涙目になりながらガタガタと震えていた。

さっきまで「貴様のデータを収集した」とかイキっていたのが嘘のようだ。理屈の通じない聖女の物理爆撃(光弾ランチャー)の前には、裏組織の高度な戦術もただのゴミ同然だったらしい。


「よし、大人しくなったわね。ギルバート、この男の身柄、王宮の地下尋問室デバッグルームへ転送しちゃって」


私がスマホを片手にそう告げると、ギルバートは冷酷な笑みを浮かべて指を鳴らした。暗殺者の足元から闇の触手が伸び、男を影の中へと引きずり込んでいく。


「あうー、ばぶっ!」


私の腕の中で、レオが「ママ、かっこいいー!」と言わんばかりに、小さな両手をパチパチと叩いて喜んでいる。


「ふふ、レオ、悪いバグはお掃除完了よ。……さて、お父様、お母様」


私は実家の頼もしい両親に向き直った。


「敵の裏組織は、他国の『レジスタス帝国』の過激派と繋がっている可能性が高いわ。今回の暗殺者の装備、帝国の軍用魔導金属が使われていたもの。……あいつら、何度も何度もレオを狙って小細工を仕掛けてくる。私、もう待つのはやめにする」


私の言葉に、お父様がニヤリと好戦的な笑みを浮かべ、魔導杖を地面にトントンと叩いた。


「よくぞ言った、ユキ! 我がアラカルト公爵領の総力を挙げ、その裏組織とやらを根絶やしにするための『物理的バックアップ』を提供しよう! 領軍の精鋭魔導騎士団1000名を王都に呼び寄せ、帝国の国境付近へ即座に展開させる!」


「あら、あなた、1000名だなんてケチなことをおっしゃらないで。我が実家の商会が雇っている超一流の傭兵団も500名ほど追加しましょう。ユキとレオちゃんに仇なすバグは、一匹残らずこの世界から物理デリート(物理破壊)ですわ!」


お母様も、いつもの上品な笑顔のまま、背景に凄まじいゴリラ並みの覇気を放ちながら恐ろしいことを言っている。攻撃への切り替えスピードがエンジニア並みに速い。


「ギルバート、あなたはどうする?」


私が尋ねると、ギルバートは眼帯の外れたアメジストの瞳を獰猛に細め、私の腰を引き寄せてその額に深く口づけした。


「決まっている。アラカルト公爵家の軍勢を前衛とし、俺の直属の黒騎士団で敵の本拠地を包囲する。……ユキ、お前はただ、スマホのレーダーで敵の座標を指定してくれればいい。お前が指し示したその場所を、俺たちの総力で『跡形もない更地』に変えてみせよう」


『ふん、我も忘れるなよ? 敵の術式を我が神聖な爪で引き裂き、主が一番安全な特等席から魔法をぶち込めるように、聖獣として大暴れしてやるわ!』


ランがふさふさの白い尾を立て、誇らしげに胸を張った。


これまでは敵の襲撃に対して「防衛デバッグ」ばかりしていたけれど、今度はこちらの番だ。

最強の旦那様、圧倒的な財力と武力を持つ実家の両親、そして伝説の聖獣。

この世界で最も怒らせてはいけない「最強の過保護ネットワーク」が、レオのために今、完全に一つに繋がった。


「よし……! それじゃあみんな、反撃の仕様書(作戦計画)を組み立てましょう。他国の裏組織の皆さん、聖女の物理魔法と、過保護な家族たちの総力戦を、首を長くして待っていなさい!」


腕の中のレオをぎゅっと抱きしめながら、私はこれまでにない冷徹で爽快な笑顔を浮かべるのだった。裏組織の完全崩壊に向けた、私たちの「逆襲のターン」が、今ここに幕を開ける。


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