5人揃ってこそ
《サイド:冬月彩花》
…ふう。
昨日、乃絵瑠がここに帰ってきた時とは状況が違うけれど。
ひとまずこれで全員が揃ったわね。
…5人揃ってこそ私達よ。
乃絵瑠がいて。
奈々香がいて。
あずさがいて。
未来がいる。
それが私達の日常で、当たり前の日々なの。
そんな単純な関係を楽しく思いながら、
ひとまず今後の方針を問い掛けてみることにしたわ。
「それじゃあ、これからの相談になるけれど…。私としてはそろそろ出発したいと考えているんだけど、みんなはどうかしら?」
「私はいつでも良いわよ。」
それぞれに問い掛けてみたことで、
真っ先に乃絵瑠が答えてくれたわ。
「彩花の判断で一緒に行くわよ〜。」
「…私は乃絵瑠さんに賛同します。」
乃絵瑠の隣にいる奈々香も特に不満はない様子ね。
…だけど。
『私に』ではなくて『乃絵瑠に』同調しているのよ。
…まあ、いいけどね。
奈々香も出発に賛同しているから、
これが多数決ならこの時点で確定になるわ。
だけど乃絵瑠と奈々香の意見なんて一切耳を傾けないあずさは、
私だけを見つめながら楽しそうに微笑んでいる。
「私はお姉様と一緒にどこへでも行きますぅ♪」
…まあ、あずさも予想通りの返答よ。
例え地の果てでもついてくるつもりでしょうね。
そんなふうに盲目的に付き従うあずさを眺めていた未来は、
ため息混じりに答えてくれたわ。
「みんなが行くなら私も行くわよ。」
一人で残っても仕方がないという考えかしら?
それでも未来の発言によって今後の方針が決定したわ。
「それじゃあ、全員一致で出発で良いわね?」
再確認する私に揃って頷く乃絵瑠達。
全員の意見が一致したことで、
出発の準備を始めることになったのよ。
「それじゃあ、出発は今から1時間後にするわ。その間に準備を進めなさい。」
「おっけ~!」
「………。」
「はいですぅ♪」
「分かったわ。」
私の指示をきっかけとして、
ぞれぞれに準備を開始したのよ。




