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THE WORLD  作者: SEASONS
4月25日
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2306/2337

起きてくださいませ

《サイド:シェリル・カウアー》



…おぉ~。



相変わらず派手な光よね~。



広場の一角において純白の光に包み込まれた京一の体は、

体内にまで影響を及ぼした魔術によって砕けた骨でさえも本来の形に戻っていったわ。



…さすがは絵里香。



回復魔術の腕は誰よりも頼りになるわね。



…今でこそ栗原さんが学園1位にいるけれど。



数年前までは絵里香がマールグリナの頂点にいたのよ。



…まあ、年代的に入れ替わったとも言えるけれど。



絵里香の実力は栗原さんに匹敵するはず。



「安心して私に身を委ねてくださいませ。」



柔らかな微笑みを浮かべながら京一に語りかける姿はまるで天使ね。


純白に輝く優しい光の中で、

絵里香は京一の治療を進めていく。



「痛みと苦しみから救ってさしあげますわ。」



一心に祈りを込めながら京一の体を隅々まで調べ尽くした絵里香は、

純白の光を操りることで全ての怪我を治してくれたのよ。



もしも絵里香が居なかったら?なんて考えると絶望的な思考に陥ってしまいそうだけど。


絵里香が居てくれるからこそ、

どんな状況でも助けられるという安心感があるわね。



…あとは京一次第ってところかしら?



あらゆる治療を進めていく絵里香の様子を私達は静かに見守る。



「早く起きなさいよね。」



今はまだ京一には届かないかもしれないけれど。


それでも願い続けたの。



「このまま死んでしまうなんて許さないわよ。」



ただただ京一の生存を願い続ける。


そんな私達の視線の先で、

絵里香は治療を続けてくれたわ。



「その手も、その足も…。その瞳でさえも、全て治してみせますわ。」



イーファ魔術師ギルドに所属するただ一人の魔術医師として、

絵里香は京一の治療を終えようとしてる。



「貴方がその身を引き換えにして私達を守って下さったことを私は生涯忘れません。その恩に報いるためにも必ず貴方を救ってみせますわ。」



例えどれほど絶望的な状況であっても。


例えどえほど困難な治療であっても。


必ず成功させると誓う絵里香の想いが京一の体を優しい光で包む。



「私達にとって貴方は英雄と呼ぶに相応しい御方です。その大切な命を失わせないために全力を尽くさせていただきますわ。」



たった一人で地獄に挑んだ京一の想いを失わせないために。


絵里香は全ての魔力を込めて京一の生存を願ってくれたのよ。



「貴方に私の全てを捧げます。」


「………。」



想いを込めて治療を行う絵里香の想いによって、

ついに京一の体に変化が起きようとしたの。


死の淵という絶対的な危機から、

復活を果たそうとしているのよ。



「さあ、起きてくださいませ。」



優しく語りかける絵里香の声に導かれて、

京一が深い眠りから目を覚まそうとしてる。



多くの仲間達の想いを受け取り。


多くの仲間達の願いを受け取り。


永遠の眠りから目覚めようとしているわ。



…京一。



私達の目の前で、ついに奇跡が訪れる。



大切な人の為に。


大切な友の為に。



京一は再び意識を取り戻したのよ。




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