不可解な出来事
…何だっ!?
何が起きたんだ!?
揺れる王城。
軋む地下室。
突然発生した衝撃を感じた岡田義範も動揺している様子だった。
「何が起きたっ!?」
全力で叫ぶ間にも頭上では幾つもの爆発音が鳴り響いている。
「まさか!?魔術師の仕業かっ!?」
…いや、そんなはずはない。
首都撹乱作戦を放棄してまで王城を攻める必要はないはずだ。
…シェリル達にそこまでの余力も戦力もないはず。
「くそっ!ついに城にまで攻め込んできたのかっ!?」
岡田義範は王都で暴れる魔術師の仕業だと考えている様子だったけれど。
その考えは即座に否定されようとしていた。
「たっ、大変ですっ!!」
激しい勢いで開かれた扉から岡田義範の部下が駆け込んできたからだ。
「緊急事態です!!」
「どうした!?何があった!?」
慌てる兵士に問い掛けた岡田義範に、
上での異変が伝えられる。
「アルバニア王国の陰陽師軍が攻め込んできましたっ!!」
「なっ!?何だとっ!!!!」
…どういうことだ?
アルバニア王国の攻撃?
それも陰陽師軍による襲撃。
これは僕も予想していない事態だった。
「お前が呼んだのかっ!?」
予想外の展開が起きたことで僕に振り返る岡田義範だけど。
この展開は僕にとっても不可解な出来事だ。
…アルバニア王国が、イーファに攻撃を?
意味が分からない。
どうしてこうなったのだろうか?
疑問を感じて戸惑いの表情を浮かべる僕の表情の変化から、
岡田義範は僕も『何も知らない』と判断したようだ。
「くそっ!!」
僕は関係ないと判断してくれたみたいだけど。
だからこそアルバニア王国の動きが理解できない様子だった。
「何故、イーファに…っ!!」
「どうされますかっ!?」
疑問を感じて苛立つ岡田義範に兵士が指示を仰いでいる。
「ちっ!迎撃するしかあるまい!即座に部隊をかき集めてアルバニア軍を撃退しろっ!!」
即座に指示を出す岡田義範だけど。
「それはもう手遅れだ。」
「なっ!?」
突然聞こえてきた声に遮られてしまい、
ぴたりと動きを止めていた。
「馬鹿な…っ!?そんな馬鹿なっ!!な、何故…ここに貴方が…っ!?」
…誰だ?
誰が来たんだ?
僕には見えないけれど。
岡田義範の態度から察するに、
ここに来たのは絶対に存在してはいけない人物のようだ。
「何故ここに…っ?アルバニアの杞憂殿がっ!?」
…アルバニアの杞憂?
恐怖を感じて怯える岡田義範の視線の先には、
ここにいてはいけない人物が立っているようだった。




