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ほぼ全ての陰陽師は
《サイド:杞憂幻夜》
午前5時を過ぎただろうか。
微かに夜空が明るさを取り戻し始める頃。
一晩かけて国境を越えたアルバニアの部隊はイーファ国内まで軍を進めることに成功していた。
「国境の守りは最小限だったな。」
国境において警備隊の姿はなく、
ほぼ無人と言える状況だったのだ。
「やはり王都を襲撃する魔術師達の影響で、国全体の防衛力が低下しているのかもしれないな。」
ほぼ全軍を王都に集結させているのだろう。
そのせいで各地の防衛力は限りなく『0』に近い状況になっていると推測した。
「もとより軍事力の低いイーファだ。全軍を王都に集結させれば各地の守りが失われるのは当然だな。」
総力が1万程度なのだ。
そしてその大半が陰陽師になる。
「俺の名に従って抵抗を諦めてくれれば良いのだが…どうだろうな。」
ほぼ全ての陰陽師は俺の支配下にある。
本来なら陰陽師の宗家である俺に逆らう陰陽師などいないのだが、
それでも国の存続のために命をかける陰陽師がいたとしても不思議ではない。
陰陽師として俺に従うか?
それとも国を守る兵士として俺に対立するか?
どちらになるかは直接向き合わなければ分からないのだ。
…とは言え。
出来れば仲間同士での対立を避けたいと願う気持ちはある。
…まあ、状況次第だな。
まずは王都に向かって軍を進めることにしよう。




