破壊したはず
《サイド:御堂龍馬》
「…認めたくはありませんが、兵器の発動に間違いはありません。セルビナ王国を襲った地震と大破壊。あれは間違いなく『兵器の力』です。」
「そんな馬鹿なっ!?」
「「「「「………。」」」」」
僕の話を聞いて戸惑いを増した米倉さんの動揺が会議室全体に広がって、
誰もが恐怖を表情に示している。
そしてそれは淳弥も同じだった。
「兵器は破壊したはずじゃないのか!?」
…ああ、その『はず』だったよ。
だけど、兵器は発動してしまったんだ。
他のみんなと同じように戸惑う様子の淳弥をまっすぐに見つめながら、
僕が知っている範囲で質問に答えることにする。
「アストリア王国に存在していた兵器は総魔が全て破壊したよ。」
…と言うよりも。
アストリア王国そのものが消滅したわけだからね。
兵器が残存していたと考えるのは無理があると思う。
「だけど他国の兵器に関してまでは僕にも分からない。」
兵器の存在がアストリア王国だけとは言い切れないからだ。
ミッドガルムや他の国に技術が流れしていたとしてもおかしくはないと思う。
「兵器はまだ存在している。そして兵器の攻撃によってセルビナの王都は壊滅したんだ。」
まだ事実確認は行っていないけれど、
それでも間違いないと思ってる。
「あれはアストリアの王都が崩壊した時に酷似していた。大地を揺るがす大地震と燃え上がる王都の黒煙。あの攻撃は間違いなく兵器の力だ。」
この目で確認した兵器の力。
その大破壊によって起こる悲劇と絶望を僕は誰よりも知っている。
「おそらくミッドガルムが兵器を所持していると思う。特別な理由があるわけじゃないけれど…たぶんそうじゃないかと思うんだ。」
イーファやカーウェンにセルビナを攻撃する理由はないはず。
もしも攻撃するのなら迷わずに共和国を狙うはずだ。
だけどセルビナの王都を攻撃したということは、
セルビナに対しても敵対の意志のある国からの攻撃としか考えられない。
「王都に布陣していたセルビナ軍と共和国軍。それらの軍に対して躊躇なく攻撃を行える国はミッドガルムだけだと思う。」
あくまでも推測でしかないけれど。
僕はそう考えていた。




