何故?
ここから第3話になります。
《サイド:御堂龍馬》
…どうしてなんだっ!?
突如としてセルビナ全土に爆発音が轟いた。
「どうして攻撃出来るんだ!?」
恐怖と絶望を感じながらも全力で叫んだ僕の声は爆音に掻き消されてしまっている。
絶望的なまでの破壊の嵐が、
セルビナの大地を揺るがせているからだ。
…何故だっ!?
何故、発動したんだ!?
周辺一帯の大地を崩壊させながらセルビナ全土に発生した大地震。
これは間違いなく『兵器による攻撃』だ。
セルビナを襲った大爆発によって、
僕達がいる地域も大規模な地割れが多発している。
すでに一部の魔術師達が地割れに飲み込まれて死亡するという最悪の事態まで発生しているんだ。
「「「ぅわああああっっっっ!!!」」」
「「誰か…っ!助け…!!!」」
「「「ぁぁぁぁぁぁ………!!!!」」」
地割れに飲まれて消えていく仲間達。
それでも地震が収まらないせいで、
誰一人としてその場から動くことさえ出来ない。
「堪え凌ぐんだ…っ!!!!」
必死に叫んでいる黒柳所長も動けないようだ。
「何が起きた!?一体、この地震は何なのだっ!?」
…くっ。
困惑しながら叫ぶ黒柳所長だけど、
僕は何も答えられなかった。
…と言うよりも。
黒柳所長の言葉を聞いていなかったんだ。
それ以上に気にすべき事実があるせいで、
否定できない現実から目を逸らせないでいた。
…何故だ!
どうして兵器が!?
視線の先にある現実。
それはアストリア王国の街道で見た恐怖の再来だった。
アストリアの王都を燃え上がらせた悪夢。
絶望的なまでの大破壊が、
僕達の南方にあるセルビナの王都で再現されている。
「何故だぁぁぁぁぁぁっ!!!」
絶対に有り得ない現実。
絶対に有ってはいけない絶望。
…アストリアの滅亡と共に失われたはずの力。
破壊されたはずの兵器の力を見た僕は、
涙を流しながら絶叫していた。




