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THE WORLD  作者: SEASONS
4月24日
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2219/2331

ここに残すつもりはない

《サイド:黒柳大悟》



「俺が言えることは以上だ。」



こちらの想いを伝えたことで、

あとは野々村斉蔵に託すことにした。



「セルビナ王国の今後の詳細はのちほど決定する。それまでの間は貴方にこの国を任せます。」



王族が失脚したセルビナを委ねることにした。



「両国の未来の為に協力を願います。」


「ああ、共和国の配慮には感謝している。こちらも最大限の協力をさせてもらうつもりだ。」



頭を下げて願ったことで、

野々村斉蔵も最大限の礼を尽くしてくれている。



周囲の人々の目を気にせずに、

頭を下げてくれたのだ。



…これで和解は成立するだろう。



泥沼の争いを回避して和平に一歩進んだのだ。



ひとまず互いに握手を交わすことで、

和平の交渉を終えることにした。



「セルビナの協力に感謝します。」



…これで終わりだな。



戦いが終わったことで、ほっと安堵の息を吐く。



「それと…一応、今後の交渉とセルビナ王国の管理のために、こちらの部隊を王都に配備させるつもりですが、よろしいですか?」


「ああ、そちらの思うようにしてもらって構わない。」



不満を言われるどころか、

笑顔で受け入れてもらえた。



「王城は共和国に明け渡そう。セルビナに滞在する間は自由に使ってくれればいい」



…王城か。



こちらとしてはありがたい提案ではあるのだが、

そこまでしてもらってかまわないのだろうか?



「本当に良いのか?」


「ああ。下手に軍の拠点を開放するよりも、現時点では使い道のない王城を使用してもらったほうが余計な衝突を避けられるはずだ。」



…ああ、なるほどな。



いくら話し合いが成立したとはいえ、

ホンの数時間前までは命がけの戦闘を行っていたのだ。


こちらとしては死者が出ないように配慮していたつもりではあるが、

国境での戦いや海戦によって死者が出ているのは事実だからな。


国としての決着はついても個人の気持ちまでは簡単に割り切れないだろう。



だとすれば。


軍の拠点を借りて混在するよりも、

個別に住み分けたほうが良いのは間違いない。



「そちらの配慮にも感謝する。」



王城の明け渡しを宣言してくれた野々村斉蔵の好意を受け取って、

側に控える二人の人物に声をかけることにした。



「それではオルバ・レグリックとリン・ラディッシュの二人を王城に配備する。多国籍軍を率いて王城に留まれ。そしてセルビナ軍と協力して各国の動きに備えてほしい。」



各国の動きに対応する為に最低限の部隊を残すように指示を出した。



「分かりました。両国の為に最善を尽くします。」


「私も良いわよ。王都は私達に任せておいてね。」



オルバとリンは素直に指示に従ってくれている。


快く引き受けてくれたオルバの隣ではリンも笑顔を見せてくれているのだ。



…この二人ならセルビナとも上手くやってくれるだろう。



ひとまず二人にセルビナを任せようとしたのだが、

これまで共に行動していたからだろうか。



国境警備隊の鞍馬信彦が俺の前に歩み出てきた。



「自分もここに残りましょうか?」



多国籍軍を率いる指揮官として提案してくれているようだが、

俺としては鞍馬信彦までここに残すつもりはない。



「いや、きみには指揮官としての役目があるからな。俺と共に来てもらいたい」



まだミッドガルムとの決着が着いていないのだ。


このままセルビナに留まるのは得策ではないだろう。



「俺達は軍を率いてミッドガルムの国境に向かうことにする。」



今後の方針を告げてから、

多国籍軍と共に控えているセルビナ魔術師ギルドの仲間達に話し掛けることにした。




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