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THE WORLD  作者: SEASONS
4月24日
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2191/2199

城門前で

《サイド:和泉由香里》



鎌鼬かまいたちっ!!!!!!」



数千におよぶ風の刃を生み出して、

放たれた矢を全て吹き飛ばす。



そのせいで、と言うか…そのおかげで、

と言うかは難しいところだけど。


一郎と遼一から逸れた矢が周囲の衛兵達に突き刺さっていく。



…でもまあ。



とりあえずは二人共無傷で助かったから問題はないわよね?



「…助かったー!」


「死ぬかと思ったぜ…。」



ほっと安堵の息を吐く二人だけど、

迫り来る脅威はまだまだ解決していないのよ。



「安心してる場合じゃないわよ!すぐに逃げなさいっ!!」


「「お、おう…。」」



私の怒鳴り声を聞いて即座に後退してくれたけれど。


二人がさっきまでいた場所には次々と矢が突き刺さっていく。



…あとちょっと遅かったら串刺しだったわね〜。



こういう時に突撃しかできない連中はちょっぴり困るのよ。



「裕美は私!伊君倉は二人の援護を頼むわよ!」



二人の援護は任せることにして、

私も城門前に接近することにしたの。



「氷壁!!!」



一時的に城門を凍結させることで内部からの狙撃を封じてみる。



…でもね。



私からは攻撃できるのよ。



「鎌鼬っ!!!!!」



作り出した氷の壁に対して攻撃魔術を放つ。


防御能力を上回る破壊力に負けて砕け散る氷の壁は、

キラキラときらめきながら風の刃と一緒に内部にいた兵士達に降り注いでいく。



「うあああああっ!!!!!」


「っづぁぁぁぁぁ!!!!」



砕けた氷と風の刃を浴びた兵士達は、

ちゃんと弓矢を手放して倒れてくれたようね。



…これでよし!



ひとまず王城内部の狙撃部隊を壊滅させてみたんだけど。


攻撃を終えたばかりの私に対して、

周囲に残存する衛兵達が襲い掛かってくるのよ。



「死ねっ!!!」



…嫌よ。



「フレア・アロー!!!」


「うあああああああああああ!」



私を殺す為に振られた刃だけど。


大振りの剣が私に届く前に裕美の放つ炎の矢が兵士の体を吹き飛ばしてくれたの。



「ありがと、浩美!」


「いえいえ、どういたしまして。」



ちゃんと援護してくれた浩美に感謝してから炎の矢に撃ち抜かれて炎上する兵士達から離れる。


そして他にもまだいる衛兵達に狙いを定めることにしたのよ。



「邪魔よっ!」



氷剣グラディウスで兵士達を斬り倒す。



そんな私の攻撃に追随するかのように、

一郎と遼一も残存する衛兵達を殲滅していったわ。



そうしてようやく進路を確保したのよ。



「ここは俺達に任せろっ!」


「御堂達は先に行けっ!!」



駆け付ける御堂君達に先を促す一郎と遼一と同様に、

私も王城内部への道を切り開きながら御堂君達に道を譲ることにしたの。



「衛兵は私達が引き付けるから、後方の守りは特風に任せて!」


「あ…ああ。ここはきみ達に任せるよ。」



素直に王城内部に突入してくれた御堂君だけどね。



「危なくなったらすぐに逃げたほうが良いわよ。」



私達を心配してくれる鈴置さんが微笑みながら話し掛けてくれたわ。



「安全第一よ。」


「ええ、そうね。まあ、何とかしてみるわ。」



お互いに笑い合う。


そんな私達の側を栗原さんと常盤さんも通り過ぎていったのよ。



「あとはよろしくね~。」


「あ、あの…。お願いします!」


「…じゃあね。」



気楽に通り過ぎる栗原さんと遠慮がちに通り過ぎる常盤さんのあとを追って、

鈴置さんも王城内部に走っていったわ。



こうして御堂君達4人が立ち去った城門前で、

私達は囮役として戦闘を継続することになったのよ。




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