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THE WORLD  作者: SEASONS
4月24日
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2134/2199

悪魔の気配

「久しいな…淳弥。」



…相変わらずの化け物っぷりだなっ。



男の声を聞いただけで、

恐怖を感じる体が震えてしまう。



「まさか、お前が直接乗り込んで来るとはな…っ。」



体全体で感じる恐怖は親父とは比べものにならないほどの絶対的な悪魔の気配だ。


まるでこの世界の憎悪を全て集めたかのような、

心を凍てつかせる冷たい瞳を見て絶望さえ感じてしまう。



「…竜道寺っ!」



その名を口に出すことさえも恐ろしいと感じてしまう男を目の前にしたせいで本気で死を覚悟してしまった。



…無理だっ!



俺達の実力では絶対に勝てない!!



目の前にいる男は慶太でさえ手が届かないほどの化け物だ。


こいつの実力は俺が知る限り最強。


天城総魔でさえも勝てるかどうか不明な相手だと考えている。



…ここで全滅するのか!?



砦を中心としてミッドガルム軍と奮闘している桜井由美の部隊に頼るのは無理だ。


すでに残存する陸軍も消えてしまっている。



頼りの仲間達も闇に飲まれてしまったことで、

上矢遥と笹倉美和子のたった二人の仲間と共に竜の牙との戦いを余儀なくされてしまった。



…3人だけで勝てるはずがない!



竜道寺の周囲には数千の魔術師達が控えているはずだ。


その姿はまだ見えないが、

竜道寺が一人ということは絶対に有り得ない。



「秘宝が狙いかっ!?」



必死に問い掛ける俺に竜道寺は冷たい微笑みを浮かべて頷いてみせた。



「他に理由があるのか?」



…くっ。



たった一言の言葉を聞いただけで、

心臓をつかみ取られるような絶望的な恐怖を感じてしまう。



…無理だっ!



俺には何も出来ないっ!



上矢がいてもどうにもならないだろう。



だからこそ時間を稼ぐ必要があるのだが、

面倒なことに今回は竜道寺から歩み寄ってきた。



「秘宝の在りかを…ちゃんと調べているだろうな?」


「………。」



問い掛ける竜道寺に俺は何も答えられない。



「…知らない。俺はまだ確認していないからな。」



どこにあるかは不明だ。



そもそも存在するかどうかも不明だが。


どうやら竜道寺にとっては不満を感じる回答だったらしい。



「使えない密偵に用はないな。」



…死ぬっ!?



冷酷に告げられた言葉によって、

再び死を実感してしまった。



………。



恐怖に震える体。


すぐ側にいる遥と美和子も竜道寺の威圧感に押されて動けずにいるようだ。



「所詮…竜谷一族はこの程度か。役立たずめ。」



冷たく吐き捨てる言葉と共に生み出すルーンを俺に向けながら死を宣告してくる。



「ゴミは消えろ…。」



振り抜く刃が俺の首を跳ねようとしていた。



…くそっ!!!



恐怖のせいで身動き一つとれずに殺されてしまう。



その直前に。



突如として投げ込まれた一本の槍が竜道寺の一撃を防いでくれていた。




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